2017-08-14のまとめ
【日経平均】-192.64 (-0.98%) 19537.10 pic.twitter.com/DL6GIStIDp sekai-kabuka.com
2017-08-14 22:40:57[PDF] 経済史から見た『異次元緩和』 / canon-igs.org/workingpapers/…
2017-08-14 22:41:56安倍内閣の成立後にすでに上昇を始めていたマネタリーベース増加率は2014年4月以降急上昇を続け、ピークの2014年2月には55.7%に達した。
2017-08-14 22:42:35ストック額の急増と2016年9月の総括検証に伴う政策の見直しを反映して、増加率は2014年以降低下してきたが、2017年に入っても20%前後の高い値を維持している。
2017-08-14 22:42:50図1は、2013年以降の異次元緩和が、安倍内閣以前の金融政策に対してだけではなく、高橋財政期の金融政策に対しても、文字通り異次元のものであったことを示している。
2017-08-14 22:43:08異次元緩和についてはその開始前、開始後でM2増加率が安定しているという特徴がある。すなわち2009~2012年にM2増加率は安定的に2-3%を維持しており、異次元緩和後に増加率が上昇したがその幅はわずかであり、増加率は3-4%程度となっている。
2017-08-14 22:43:40いいかえればマネタリーベースの大幅な拡大はほとんどすべて貨幣乗数の低下に吸収されて、マネーストックの増加に結びついていない。
2017-08-14 22:43:51ゼロ金利の下では、民間金融機関が日銀当座預金に資金を置くことの機会費用が低いため、量的緩和を行っても日銀当座預金が膨張するだけでマネーストックの増加にはつながらない。日銀が近年、マネタリズムが想定していたマネタリーベースからマネーストックを介して物価にいたるチャンネルに言及せず、
2017-08-14 22:44:20マネタリーベース増加が直接的に人々の期待物価上昇率に与える効果を強調していること、また2016年1月にマイナス金利を導入したのはそのためと考えられる。
2017-08-14 22:44:32マネタリーベース変化率と卸売(企業)物価変化率の相関 A.戦前(1929年1月-1936年6月) pic.twitter.com/YayK517mPT
2017-08-14 22:46:08マネタリーベース変化率と卸売(企業)物価変化率の相関 B. 戦後(2009年1月-2017年6月) pic.twitter.com/3Y3qwRiO70
2017-08-14 22:46:52高橋財政前後と比較すると、政策開始前のデフレがマイルドであった一方、政策開始後も大きなインフレ率の上昇は見られず、再び政策開始前よりむしろ大幅なデフレが生じるなど、政策の効果は明確ではない。高橋財政期に対応して
2017-08-14 22:47:032009年1月-17年6月の企業物価変化率とマネタリーベース変化率、M2変化率の相関係数を計算すると、それぞれ0.28、0.15となる。すなわち正の相関はあるものの、その程度は高橋財政期と比べて小さい。
2017-08-14 22:47:15対米為替レート指数(ドル建て、1931.1、2012.1=100) pic.twitter.com/EeV0hVGmSj
2017-08-14 22:47:41衆議院が解散された2012年11月から円安が進み、2015年には一時、2012年1月の38%の円安となった。その後若干持ち直して2016年以降は2012年1月比で25-30%程度の円安の水準となっている。
2017-08-14 22:47:53したがって、為替レートの円安化については、高橋財政より程度は小さいとはいえ、異次元緩和は相当な効果を持ったということができる。
2017-08-14 22:48:05異次元緩和について見ると、幾分変化率が底上げされたように見えるが、それほど大きな変化はじていない。為替レートは大幅に円安となったが、それが輸出を増加させるというチェンネルは強く働いていない。
2017-08-14 22:48:33異次元緩和については、政策開始前、開始後ともに0周辺で循環的に変動しており、目立った変化率の上昇は見られない。
2017-08-14 22:49:10(-ω-;)ウーン 1930年代の高橋財政と今日の異次元緩和を比較すると、後者は、マネタリーベース変化率を前者より大きく引き上げたが、マネーストック、物価、輸出、鉱工業生産に対するインパクトは前者にくらべて著しく小さなものとなっている。
2017-08-14 22:50:12