《原発事故による被曝の責任を取るのは誰か―4年半前のまとめに対する補足》

自己ツイートをまとめました。 タイトルを見ると、事故の責任論のまとめのように見えますが、主な内容は4年半前のまとめの捕捉・訂正です。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

《年20ミリ基準と、山下俊一氏たちの「功績」。誰も取らない責任》 2013年2月6日に自作したまとめだが、その後知ったことに基づき、若干の捕捉をしなければならないと思う。 togetter.com/li/451298

2017-08-15 13:43:04
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

まず、最大の捕捉・訂正点。 テレビ局と新聞社、通信社、ラジオ局は、業務命令を出し、全社員を浜通りから避難させていた。まとめ作成時は、詳細を知らなかったのだが、東海村JCO臨界事故の後で交わした労使協定により、「遠距離に避難し、取材に行かない命令を出す」と決まっていたそうだ。

2017-08-15 13:48:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

その為、もともとマスコミ記者が少なかった相馬双葉地区だけでなく、いわき市にもマスコミが一人もいなくなったのだ。この件は、一般国民には、朝日新聞が湯夕刊記事で一度、テレビ朝日系が深夜のドキュメンタリー番組で一度触れただけだ。しかし、マスコミの労組新聞等では書かれている。

2017-08-15 13:51:51
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

あるメディア人は「隠しているわけではない。私は労組新聞に書いた」と私に言った上に「私自身は個人として取材に入った」と話した。彼の心情は理解できないわけではないが、殆どの国民はマスコミ人の遠距離避難を知らないし、彼らが避難した後に残された住民にとっては「見捨てられた」事になる。

2017-08-15 13:56:00
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

原発事故発生から間もなく6年半経過するのだが、 マスコミは今回も、自らの行いを国民の多くから隠して済ますつもりだろうか? 何よりも、原発事故発生直後に多くの国民に秘密で遠距離避難した、という弱みを抱えたままで、政府や福島県庁に対してどこまで厳しく追及できるか、という疑問が残る。

2017-08-15 14:00:46
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

現に、多くの人達が今も疑問を持っているだろう。 「なぜ、テレビや新聞は、被災者から聞いた声を報道せず、政府や県庁から出される変な方針に異議も唱えないのか?」と。 やましい所がある以上、相打ちになる覚悟でもなければ、政府や県庁という組織を、メディアという組織として追及できはしない。

2017-08-15 14:03:48
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

何度も書くが、事故発生から間もなく6年半。 しかし、日本政府や福島県庁にとって、根本的に都合が悪い「被災者の意見」はテレビにも新聞にも出てくることがない。 「廃炉の計画など勝手に論じているけれど、何年で終わるのか?本当に終わるのか?終わらなかったらどうするつもりなのか?」など。

2017-08-15 14:10:41
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

もうちょっと手前の話を書けば、 「事故原発から出る汚染水は、いつ止まるのか?海面の下からは本当に漏れていないのか?」という疑問も、マスコミは組織的に追及はしない。 遠距離避難という弱みの他に、電力会社からのCMという「エサ」もチラつかせられるマスコミは、強気姿勢を続けられない。

2017-08-15 14:15:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

マスコミの無力さに関する話はこれ位にして。 他の補足すべき話に移ろう。山下俊一氏の講演の事だ。 彼の最初の福島県内での一般住民に対する講演は、 2011年3月20日、いわき市で行われたものだ。 当時のいわき市では住民の中のかなりの数が自主避難している上に 取材メディアがいなかった

2017-08-15 14:31:18
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2011年3月20日の山下俊一氏福島県内初講演会では、原発立地町から避難して、そこからさらに遠距離には行きたくてもいけない人たちもいた。当然その中には、原発で作業するための放射線講習を受けた人達も含まれていた。 原発作業経験者たちには、山下俊一氏のデタラメは通用しない。

2017-08-15 14:36:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2011年3月20日のいわき市講演会では、山下俊一氏たちは罵声を浴びながら、撤退するしかなかった。殆ど原発や被曝作業に関して知識がない人たちでなければ、山下氏の穏やかそうな語り口や曖昧な話し方では、騙されはしないのだ。 3月21日の福島市での講演会が、山下氏の実質デビューとなった

2017-08-15 14:40:09
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2011年3月21日。前日のいわき市の会場とは打って変わって、殺気立ってもいない聴衆を前に、山下氏得意のやわらかで自信たっぷりの話しぶりが披露された。詐欺商法の加害者に失礼かもしれないが、山下氏の話し方は、講演会を使って詐欺商法を行う加害者の話し方に、よく似ている。

2017-08-15 14:45:16
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2011年3月21日。山下俊一氏は、まず自己の経歴から話し始める。被爆地長崎から来た被ばく医療の専門家であり、チェルノブイリ原発事故後には被災地に赴き、住民を診察したのだ、と。そして、旧来の自民党日本政府の側に立った断言を始める。 被曝は遺伝しない。そんな例を聞いたことがないと。

2017-08-15 14:48:47
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

山下俊一氏が付いた他のウソについては、今ここで全部繰り返すと長くなりすぎるので、最重点だけを記す。 山下氏は「事故発生時40歳以上の人には、全く、健康に影響は出ません。断言します。」と語った。恐る恐る屋外で仕事をしていた大人たちは、この言葉に騙されている人が、今でも多い。

2017-08-15 14:51:21
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

正確な表現を心掛けるなら、話は全く違う。 「40歳以上で、外部被曝だけによる原発事故の健康被害を、日本政府は確認しない。また、高齢者になると、被曝の影響か老化の影響かがわかりにくくなるので、被曝の影響と思われる健康異常は数えることが難しくなる」だ。 高齢者でも、害はあるのだ。

2017-08-15 14:54:57
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

特に、日本政府はその後、土壌汚染の測定をしないままに避難指示を解除したので(これは主に自民党政権に戻ってからの事だ)、足元や脚部に受ける外部被曝は、地上1mよりも高いことを忘れないでほしい。高齢者が行う健康の為の屋外の散歩や、農作業は、下半身が多めの被曝をする。足の異常が増える。

2017-08-15 14:59:05
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

さて、このようなデタラメばかりを並べて福島県民も、他の多くの人達にもバレる様なウソをつき続けた山下俊一氏は、現在どのような社会的地位にあるか、確認しておこう。 まずは、福島県立医科大学。業務担当副学長。 fmu.ac.jp/univ/daigaku/a…

2017-08-15 15:12:03
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

次に、古巣の長崎大学。理事(国際・附置研究所担当)・副学長 nagasaki-u.ac.jp/ja/about/guida… そして、首相官邸原子力災害専門家グループのメンバー。 kantei.go.jp/saigai/senmonk… 以上のように、出世した部分はあっても、格下げなどはされない。

2017-08-15 15:14:37
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

つまり、日本の医学界におけるルールは、次のようなものなのだ。 ・医学的な専門分野で、一般国民に虚偽を言っても、地位には関係ない。 ・日本政府の方針に沿って貢献すれば、研究予算やポストがもらえる。 ・日本政府が関与する裁判で、国側証人として出廷し続ければ、地位が保証される。

2017-08-15 15:20:08
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

元のツイートのタイトルに関した表現で、まとめる事にしよう。 原発事故発生から間もなく6年半になる。 現状では、小児甲状腺がんも含めて、被曝による健康影響に関しては、 自己責任、という形を取らされている。 加害者である東京電力も日本政府も福島県庁も、 誰も被曝影響の責任は取らない。

2017-08-15 15:27:26