モンスターハンター２次創作　～吹雪の覇者～　－骸の王と義憤の戦士－　第一話　来訪

クワトロゾンビ @QZombie

モンスターハンター２次創作 ～吹雪の覇者～ －骸の王と義憤の戦士－

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第一話　来訪 ━━酒場にて 「ﾌｨｰ・・・俺達もとうとう上位かぁ！」 「おぉ！そうだなぁ、俺らもここまでよく来たもんだ。」 ここはドンドルマ。ハンター達が集い、夢を共にし、信念を成し、また力及ばず敗れ去る場所。 今も昔も、称えあう者、夢破れる者が同居する混沌のるつぼでもある。

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エールを煽っているこの二人も夢を共にし、近隣の村よりドンドルマに籍を移し、力をつけて上位に昇格したハンター達だ。 「ｶｰｯ、旨い！！これで俺達も吹雪の覇者に一歩近づいた、ってか？」 「いやぁ、まだまだだろ。でもまぁ、今日は酒が旨いな！」 勝利の美酒に浸っているところに詩人が一人。

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「お兄さん方お久しぶり、お酒のアテに物語なんて如何です？」 「おっ、吹雪の覇者のねぇちゃんじゃねえか！」 「久しぶりだなぁ。それで、どんな噺だい？」 挨拶もそこそこに詩人は腰を落ち着ける。 「えぇ、上位に昇進したお二人の為にとっておきの英雄譚を用意しました。」

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「おぉ！？」 「そいつぁ嬉しいな。で、どんなだい？」 「えぇ、それでは謳いましょう。」 これより謳うは吹雪の覇者の伝説、その一節。彼方から此方へと旅をする義憤の戦士との物語━━

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━━その男は酒場にいた。 どうやらクエストを物色しているようだ。 「むぅ・・・。」 目に留まっちまったが、どうしたものか。 流行り病の治療の為に飛竜の卵1個、ケルビの角6本、不死虫10匹の採取、ねぇ。

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チッ、緊急を要するの文言もあるな。 内容も内容だ、急ぎだし受けるのは吝かじゃないんだが、なぁ。 ・・・報酬が渋すぎる。 この内容と危険度で報酬５００ｚはキツイだろ、てか無理だろ。

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――いや待てよ、この類の緊急クエストならギルドから助成金が出るはずだ。 どうなってやがる・・・さては、新人が処理したな？ ったく、ギルドの約定くらい覚えとけってんだ。 「失礼、その辺りのクエストを見せていただいても構いませんか？」 む。 「あぁ、悪いな。」 「どうも。」

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まったく、サキの奴きちんと指導してるのかよ、新人の処理が甘すぎるだろ。 今度きっちりヤキ入れねぇとな―― 「このクエスト、受注したいのですが。」 「えっ！これを、ですか！？」 あ？

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「えぇ、困っている人がいるのです。見過ごせません。」 「あ、有難うございます・・・！流行り病の特効薬、報酬５００ｚで――」 「ちょっと待てぇい！！」 あぁ、クソが、やっちまったもんは仕方ねぇ！

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「おい受付、これ処理したのお前か。」 「あ、はい。近隣の村で流行り病が蔓延して特効薬が必要でして――」 ぽんこつめ。 「んなこたぁわかってる。俺が言ってるのは報酬だ。ちとツラ貸せや、奥に行くぞ。」 「えっ、あっ」 「そこの御仁、何か問題が？」 この兄ちゃんもとぼけ頭かよ！！

クワトロゾンビ @QZombie

「あぁ、大有りだ。こんなことされたら商売上がったりだ。兄ちゃんはちと待っててくれな。」 「私はそれで構いませんが。」 大丈夫かよこいつ・・・。 「こんなことされたら俺らが安く買い叩かれるんだよ。少し待ってろ、適正報酬にしてくる。」 「しかし――」

クワトロゾンビ @QZombie

一旦無視。 新人を引きずって奥の事務所に向かう。 「おう、サキはいるか。」 「はいはい、居ますよ。どうしたんですか凄い剣幕で。」 お気楽に構えやがって。 「これみろ。報酬のところだ。」 「え？・・・あっ。」 気づいたな。 「・・・メリアンヌちゃん。」 「は、はい！」

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うぉ、随分ドス効いてんな、こえぇ・・・。 「ダメじゃない。こういう場合は危険度に合わせて報酬額を上乗せする必要があるから私に報告してねって伝えたよね。」 「・・・あっ。」 「ハンターさんは生活が懸かっているんだよ？今回は私が処理するけど、本当に気をつけてね。」 「はい・・・」

クワトロゾンビ @QZombie

あらら、しゅんとしちまった。 「お、おう。まぁ、報酬さえ何とかなれば俺としちゃいいんだがよ。」 「いえいえ、報告有難うございます。メリアンヌちゃんは後で反省文。」 「はい・・・」 あらら。 ま、これを教訓にしてくれればいいかね。

クワトロゾンビ @QZombie

「さて戻るか。兄ちゃんも待ちくたびれてるだろ。」 「あっ！そうですね、早く戻らないと・・・」 サキからクエスト詳細を手渡される。よし、報酬３０００ｚか。 いいところだな、戻るか。

クワトロゾンビ @QZombie

「おう、兄ちゃん待たせたな。」 「・・・お帰りなさい。」 早速疑念の目を向けられる。 まぁ、想定内さ。 「おいおい、そう睨みなさんな。ほら、説明しな。」 俺から説明しても信用してもらえなさそうだし。

クワトロゾンビ @QZombie

「はい・・・今回のクエストは緊急クエストかつ人命に関わり、その上クエスト主からの報酬額が満足に支払えない状況でした。 特例措置として、ギルドから危険度により報酬を補填することになっておしました。大変申し訳ございませんでした。」

クワトロゾンビ @QZombie

「てなこった。ギルドの約定でそうなってるから俺も黙ってられなかったのさ。」 さて、どうかね。 「なるほど・・・そういうことでしたか。では、それで受けましょう。」 「あー、乗りかかった船だ、俺も入れてくれないか？役には立つぜ。」 「はい、よろしくお願いしますね。」

クワトロゾンビ @QZombie

おっしゃ。 「おう、よろしく頼む。ヴァルムだ。」 「アマレイクです、よろしくお願いします。早速行きましょう。」 「あぁ――と言いてぇ所だが。」 「まだ、なにか？」 繁殖期に飛竜の卵の採取、ねぇ・・・。 「受付、モンスターの目撃情報・出現予測を教えてくれや。」

クワトロゾンビ @QZombie

「はい、今回の目的地は森と丘ですが、危険なモンスターとしてはリオレウス・リオレイアのつがいが 確認されております。」 まぁ、だろうな。 「つーこった、アマレイクさん、だったか。 流石に火竜のつがいは危険だ、準備の時間を設けることを提案するがどうだろう。」

クワトロゾンビ @QZombie

「そうですね・・・では最低限の準備をしてすぐに出発しましょう。」 「おう、1時間後に集合でいいか。」 「はい。」 さぁて、忙しくなってきたぜ。

クワトロゾンビ @QZombie

ふぅ、なんとか1時間で準備完了だ。 火竜のつがいとの戦闘が予想されるので、閃光玉とこやし玉の用意、得物はペイルカイザーで、防具はリオソウル一式だ。 やれやれ、なんとか間に合ったぜ。アマレイクの兄ちゃんはいるかねっと・・・。 「あぁ、ヴァルムさん。こちらですよ。」

クワトロゾンビ @QZombie

「おう、待たせちまったかな。」 「いえいえ、ではいきましょう。」 ほぉ、ウォーバッシュにイャンガルルガ一式ね・・・。 わかっているじゃねえか。 「頼りにさせてもらうぜ。」 「お互い様ですよ。では、受注しますのでお願いします。」

クワトロゾンビ @QZombie

「はい、では受付いたします！ クエスト内容は飛竜の卵1個、ケルビの角6本、不死虫10匹の納品です！ 場所は森と丘、報酬は３０００ｚです！ パーティリーダーはアマレイクさん、メンバーにヴァルムさんで相違ないでしょうか！？」 「おう。」 「はい、では行きましょうか。」