ドキドキ＊安

まるこ@エイト妄想 @eightmaruter

＊ドキドキ＊安 今日は祝日。 出かける予定もないし、一日家の中で過ごすことになりそう。 こんな時は… --- prurururu… 「…んぁ、もしもしぃ？」 眠そうな声。 『もしもし、章大？ 今なにしてる？』 「なにって…寝てたぁ。 どしたぁ？」

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2 『暇だからさ〜、家来てよ！』 「ん〜、ええけど。」 こんな時、すぐに駆けつけてくれる、私の大切な友達。 『んじゃ、待ってる！』 「はーい。じゃね〜。」 --- 30分もしないうちに、チャイムが鳴った。 ピーンポーン… 『はぁい！』 ガチャッ

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3 ドアを開けると、いつもの笑顔。 あ〜、この顔見ると安心する。 「暇やったん〜？ ほい、アイス。」 『さんきゅ。 めっちゃ暇だった。』 「俺は暇つぶしかいっ。」 『章大もどうせ暇だったんでしょ？』 「ま、そうやけど。」 部屋に入るやいなや、章大の定位置

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4 ソファの上にダイブした。 「はぁ〜、このソファ落ち着くわぁ。」 『っふふ。自分ちかよ。』 章大を横目に私はベッドに寝そべった。 2人で何をする訳でもない。 私は雑誌を読んで、章大は勝手に私のパソコンをいじってる。 友達以上恋人未満。 そんな関係が心地いい。 pic.twitter.com/Bjhm4SWKyt

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5 「なぁなぁ。」 『んー？』 「彼氏できた？」 『出来ない。章大は？』 「でけへん。」 『ふーん。』 毎回恒例の彼氏彼女確認。 お互いにいたからって、どうもしないんだけど。 章大はどんな人が好きなんだろう。 好きな人とか、本当はいるのかな？

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6 --- 『ねぇ、章大！雑誌で章大の好きなブランド特集してるよ。』 「まじで！どれ〜？」 章大がベッドに登り、私の横に来た。 「あ、ほんまや！」 『章大ってほんと服好きだよ… ね…』 「…。」 ふいに章大の方を向いた時、意外と顔が近いことに驚く。

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7 章大、よく見ると大人っぽくなったなぁ…。 ちょっと気まずくなって、目を逸らした。 『あ…さ、最近はどんな服買ったの？』 「…ん〜…この前アロハシャツ買うたで？」 『そっか…』 「おん。」 2人黙って、雑誌のページをめくる。 『…。』 「…なぁ。」 『ん？』

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8 「今さぁ、どこにおるか分かってんの？」 『え？うちだけど…』 「そうやなくて、 …ここ。」 章大がベッドを指差す。 『…だから？』 意味が分からず聞く私に、章大がムッとした様子で答えた。 「男と2人でベッドにおるのに、何も思わへんの？」 『…へ！？』 pic.twitter.com/kDAzmVfHD8

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9 そんな言葉が章大の口から出るとは思わなくて、 不意に胸がドキッとした。 何を今更… 『な、何言ってんの！ 私のこと、女と思った事ないくせに〜！』 笑い混じりに肩を叩きながら言うと、 その手を彼が掴んだ。 『…っ？』 「俺は、 お前を女として見てるで。」

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10 え…？ それって… やばい。私、 章大にドキドキさせられてる。 『章大…？あの…』 「なーんてなっ！」 『は！？』 ははっと笑って、私の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。 『ちょっ、やめてよ〜。』 「まだお前には早いよな。 そんなん言うの。」 『どういう意味？』 pic.twitter.com/eMMLiVG0Q7

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11 「ま、そのうち分かるわ。」 章大が仰向けになって、目を瞑った。 『何…それ。』 ふぅ…とひと息つきながら、雑誌を閉じて、私も目を瞑る。 --- いつもと同じ一日。 だけど、今日は何だか すごくドキドキした…。 END