【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」】

横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」01】 第139話です。 孔明の策により、見事10万本の矢を呉軍は手に入れることができました。一方、曹操は、ようやく孔明達の目的を知ることになったのです。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」02】 矢狩りをするために夜襲をし、10万本の矢をみすみす敵に与えてしまったことで、思わず曹操は「むむむ」とうなります。そんな曹操に部下の一人が、呉には孔明と周瑜がいて迂闊に手を出せないと言います。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」03】 結構派手な冠をかぶったこの人誰？という話になりますが、一説には荀攸と言われていますが、特に横山三国志内では名前が出てこないので、一軍師とさせていただきます。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」04】 この軍師が、呉軍に「埋伏の毒」を飲ませてはどうか、と曹操に持ちかけます。すなわち、毒を甘いもので包み、毒とわからないようにして飲ませる、敵が信用する兵を送り込んで敵を内部から滅ぼそうという作戦です。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」05】 曹操は、そんな都合のいい人間が曹操の陣営にいるのか、というと、この軍師は、蔡瑁の甥である蔡和（さいか）、蔡仲だといいます。二人いますが立てる指は一本。二人でワンセットという扱いです。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」06】 蔡和、蔡仲は、蔡瑁が手討ちになったことで謹慎扱いになっていましたが、それ故、その甥が曹操の陣営から逃げて呉軍に降ったとしても誰も不思議に思わないだろうと言います。しかし曹操は、蔡和も蔡仲も自分を恨んでいるのではないかと危惧します。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」07】 蔡和と蔡仲が本当に呉軍に降ったら、帰って敵に毒を送るどころか塩を送ることにならないかと言うわけです。ところが、軍師は、皆がそう考えるところがこの策の狙い所だと言います。また蔡和、蔡仲の妻子はこちらにある、つまり人質になっています。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」08】 問題は、蔡和、蔡仲をなだめ、地位を約束してやることだと軍師は言います。恨みを忘れ、曹操のために危険な任務をすることを納得させる手段を提示したわけです。ここで、曹操は「ふむう」と一考。この策を採用することにしました。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」09】 うまくいくかもしれん、とつぶやく曹操。まあ成功しなくてもいいやくらいの感覚です。トライ＆エラー、試してうまくいけば儲けもの。基本的な戦略から大きく外れない限り、様々な戦術を試してみたいと思ったのかもしれません。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」10】 さて、その夜。蔡和、蔡仲を直々に呼んだ曹操。叔父蔡瑁の汚名をそそぐ気はないか、と二人に持ちかけます。二人が呉軍に入り込み、内部から撹乱したら、二人の出世を約束しよう、と言います。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」11】 曹操と二人の距離がかなり近いので、万が一、二人が敵討ちだとか考えていたらちょっと危ない状況だったと思いますが、蔡和と蔡仲にそんな度胸はなかったようです。呉軍撹乱というのが自分たちにできるでしょうか、なんて言う始末。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」12】 お前たちだからこそ出来る、と曹操。蔡瑁は自分の手にかかって死に、二人も謹慎の身。呉の軍門に降ろうとも疑うものはいないというと、蔡和と蔡仲は是非やらせてくれ、叔父の汚名をそそぐ機会を与えてくれと言います。よし手柄とせい、と曹操。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」13】 蔡和、蔡仲は直ちに兵500を連れ、呉軍内部撹乱の任務を帯び、江を下ります。 一方、呉の陣営。周瑜は自軍の兵の士気が旺盛なことに気を良くしています。魯粛もは百万の大軍を恐れていないと応じます。そこに蔡和、蔡仲が投降したとの知らせが。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」14】 自分のところに連れてくるようにという周瑜。ほどなく蔡和、蔡仲がやってきます。周瑜はなぜ降ってきたのかと尋ねます。武門の人間には恥としなければならぬことだぞ、と詰ります。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」15】 自分たちは曹操のために殺された蔡瑁の甥だと言う二人。一族まで疑われ身を寄せる陣もないので、願わくば良き死に場所を与えてくれと。なるほど、それならわかる、と納得した顔の周瑜。呉のために尽くすなら陣中に留まり手柄を立てよと言います。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」16】 周瑜を騙せた、と一瞬してやったりの表情を浮かべた蔡和と蔡仲。ありがたき幸せと言い、陣営入りした二人を見て、魯粛はそんなに簡単に信用していいのか、と尋ねます。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」17】 自分の罠にはまり、罪もないのに殺された蔡瑁だ、彼の身内が恨むまいとしても恨まずにはおられまい、疑うこともないだろう、と魯粛の心配を笑い飛ばす周瑜。魯粛は、これは孔明に相談したほうがいいかもしれぬ、と急ぎ孔明が滞在している船に。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」18】 孔明は基本船で生活しています。なんかあったらすぐに移動出来るように用心しているのでしょうかね。魯粛の訪問を受けた孔明。蔡和、蔡仲が降り、周瑜がなんの疑いもせずに認めてしまったことは軽率ではないか、という魯粛。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」19】 孔明は、いらぬ心配だと言います。蔡和、蔡仲の降伏は明らかに偽りであると。もし、本当に曹操の陣を逃げてきたのなら、妻子を共に連れてきているはずだと。さもないと妻子が罪に問われてしまうからです。周瑜もそれを見破っているはずだとも。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」20】 曹軍、呉軍共に、今はよき手もないまま膠着状態。だからこそ、周瑜はこれは絶好の囮と考え、わざと計に乗った顔をしてあべこべに利用しようと考えているのでは、と孔明。どうです、おかしいでしょう、笑いたくなったでしょう、とニッコリ。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」21】 そこまで聞いた魯粛。どうして拙者はこう人を見る目が鈍いのか、自分自身がいやになるとがっくりします。孔明はちょっと言い過ぎたかというような表情。さあさあ、そう気になさらず周瑜がどんな手を打つかながめていましょう、と励まし（？）ます。

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【横山光輝「三国志」講座139「埋伏の毒」22】 ううむ、と魯粛。とても自分の及ぶところではない、と帰っていきます。 ということで、曹操軍、呉軍の探り合いともいうべき「埋伏の毒」。果たして毒を食らうことになるのは…。この続きはまた次回です。 今回はここまで。