壺ノベル 〜いいねしてくれた人をモチーフに連作小説を書く〜

#いいねしてくれた人をモチーフに連作小説を書く というハッシュタグを発案してみました。 完全即興です。 続きを読む
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菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

そうだ、今日これやろうと思ってたけれど、無理だ。明日も週末も忙しいから、無理かもしれない。勝手にタグ作った。 @付では書かない(字数のため)からそのうち投下し始めたら勝手に読んでね 笑 #いいねしてくれた人をモチーフに連作小説を書く

2017-09-07 23:54:28
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

その日、冬扇は焦っていた。 「ど、どういう事だ?」 そう、彼のつとめている博物館から国宝級の壺が忽然と姿を消したのだ。 「この手口。まさか」 彼は電話を取る。だがそれは黄泉へと繋がる受話器だった。 「しまった」 冬扇の意識が遠ざかる。しかし、その先で、一人の宵闇が電波を受信した。

2017-09-08 07:52:09
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

宵闇は姿を変え男の子を産み落とす。 名は夜。夜ノノノたしぎ。 彼は静かに夜を疾駆する。 「あの人に相談するしかない」 その前に、言葉遊びの悪意が立ちはだかる。 「何処に行くのだ」 「僕は何処にも行かない。行くとすれば宵闇が僕の方を訪れるのさ」 論破。闇が明ける。そこは米国だった。

2017-09-08 07:55:29
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

そこは、シカゴだ。 壺が、目の前にある。それを前に懸命にセミの大群と闘う男ーアイオイ。 「くそう!セミが多くて壺に辿り着けない」 絶望の中、壺が誰かに掠め取られる。そして煙のように消えた。ちらりと見えたその姿は、 「ば、ばあちゃん?」 馬鹿な、彼女は数年前シカゴから消えたはずー

2017-09-08 07:59:37
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

同刻、日本。 諜報員、十五静香もまた受話器を置いた。 「そういうことね」 彼女のスパコン並の頭脳は既に事態を把握していた。立ち上がる。しかし。 「イ、イケメン!」 目の前に彼女好みの残念なイケメンが現れた。彼女はつい世話を焼いてしまう。 「もお、どうしたのよ」 頭脳は敗れた。

2017-09-08 08:05:06
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

彼女の後ろから脱兎のごとく秋空が飛び出した。 「私に任せて下さい!」 彼はそう言い残し変身する。魔法少女ーもとい、マジカルボーイだ。 エボルブレスレットが光り輝き、彼の姿は宙空に投げ出される。 「わ、うわあー」 目の前には、壺を持ったナニカ。攻撃。瞬転。 「くそ、取り逃がした!」

2017-09-08 08:16:16
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

「任せて!」 声が響いた。そう、猫ラーメンの。猫もまた、魔の使い手。 「しかし、あの壺。屍者の香りがする」 猫は颯爽とナニカに近づくが、その距離は縮まることはない。 「なぜ?ここはー」 黄泉平坂。屍者の国。 「ま、まさかあれは」 気づく。しかし時既に遅し。 黄泉の国が閉ざされた。

2017-09-08 08:50:01
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

そこに、新しい生命が誕生する。 名は、あむりん。そして「あむごろー!」 「ガーッ!」 「アハハハハッ」 底抜けに明るい2人に、黄泉の国が瓦解する。 「やったね」あむりんは子どもをぎゅっと抱きしめる。 親の心子知らず、あむごろーは「ん?」と首を傾げた。 そこで彼女も真相に気づいた。

2017-09-08 09:00:52
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

第一部:壺を追いしもの 完 第二部:壺を求めしもの 始まる。

2017-09-08 09:07:40
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

蒼鉛の市に、とある壺が持ち込まれた。 そこは骨董店だ。店主の窓井は戸惑った。 「こ、これはまさか。そうか、ほかのものにこれを使えばー」 悪い考えが頭をよぎる。だが、すぐにそれを振り払った。 「だめだ。やってはいけない」 しかし、その壺を求めるものは数多いる。 「どこに封印しよう」

2017-09-08 09:10:29
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

「その任、俺が請け負った」 彼はーそうだ、壺の収集家にして、靴の気狂い収集家。 アキラシンヤ。 彼は壺をさらりと受け取る。 「ふふ。これで」 邪悪な笑みを浮かべるが、 「い、いや、だめだ」 壺は持つものを魅了する。やはり封印するしかない。 壺を隠すなら壺の中。そうだ、大壺だ!

2017-09-08 09:15:21
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

「大壺?」 掌におさまるような小さな物語を紡いでいた葉月は、壮大なスケール感にくらくらとする頭を押さえた。 「そうだね、それはある。世界の果ての果てに」 すべてのものが寄り付けない深い森の奥に、それはある。 「さあ、いこう」 壺は茫洋と形を変えてゆく。そして、掌へと吸い込まれた。

2017-09-08 09:41:44
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

千代子は、森の中で静かな音を聴いた。 それはお茶会の最中の彼女の好奇心をくすぐるには十分だった。 「なにかしら?」 椿、薔薇、百合などの花が彼女の背後でその存在感を強めた。 「大丈夫、ちょっと見に行くだけよ」 彼女は歩き出し、見つけた。古い壺。それは、禍々しいオーラを纏っている。

2017-09-08 11:18:02
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

まごにゃんこはゲームをしていた。 「よし、10キル!」 ヒッセンで無双していた、そのTV画面が歪む。 「な、なに?」 映し出されたのは、森だ。しっとりと濡れ、どこか不気味だが美しい森。 にゃんこは手についた甘い甘い生クリームをぺろりと舐め、画面を見つめる。 「なに、これ?壺?」

2017-09-08 11:21:42
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

学校の裏手にある鬱蒼とした森に、えなはいた。 隣にいるは、妖しき女人ー愛し姫。そして、 「ふぅむ、奇怪な妖気がするな?」 妖怪総大将ぬらりひょん。 「えな、おぬし、見に行くか?」 「そ、そうね」 ぬらりと愛しの力で、愛のゲートは開かれる。 そして、えなはゆく。更なる深い森の中へ。

2017-09-08 11:25:44
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

西風銀は、森の気配を感じて振り返った。 「これはー」 森が、鳴動している? 「術式展開ー『加速』!」 銀は速度を上げて、森の中心部へと向かう。 最奥。 巨木に抱かれて、深々と眠るー壺。 「ま、まさか。この壺は、皆の中にある、アレか?」 銀が呟いた時、巨木は存在を大きくせしめた。

2017-09-08 11:32:35
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

第二部:壺を求めしもの 完 第三部:壺を封じしもの 始まる

2017-09-08 11:34:04
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

巨木は森を飲み込み世界樹となった。 世界の果ての危機に、奈良ーいや、京都で彼女がすっくと立ちあがる。 「なんや、よぅない事が起こってるようやね?」 光輝は着物の帯を締めると、探偵事務所を飛び出した。 「ちょ!光輝、気ぃつけや!」 背後で男性の声が聞こえる。 「うん、わかっとるよ」

2017-09-08 11:48:46
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

諜報員、本庄照も同時に、世界の危機を直感した。 「まずいな」 天空高く舞い上がり始めた、壺を抱いた世界樹。 「世界の真ん中に居座るつもりか!」 照は既に理解していた。政府高官にコネで聞いたのだ。 あの壺の正体はーとても醜悪なもの。 「多賀!伊勢兄弟!三嶋!バックアップを頼むぞ!」

2017-09-08 12:02:21
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

盗作は苛立っていた。 「これ、本当に世界樹である必要があるのか?異世界に無理やり寄せたいだけと違うか?」 しかし、彼にもその壺の影響が押し寄せる。 「や、やばい。やはり封印に協力するしかない!ここが変だよあの世界樹。まずは、テンプレのワープだ」 渋々テンプレを使い、彼は転移した。

2017-09-08 12:06:39
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

「美音、間違いないな?」 はい、マスター。間違いありません。 「なるほど。じゃあ壺を封印する方法を検索してくれる?」 かもは、電脳歌姫に指示を出す。 はい、マスター。検索された結果は予想通りだった。 「よし、いこう」 一面のサイリウムを召喚する。その光に乗って、かもは飛び立った。

2017-09-08 12:11:48
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

地上から飛び出た、世界の危機に集うものたち。 彼らの中には、きのえいぬの姿もあった。 天空に堂々たる威容で聳え立つ世界樹に、畏怖の念を隠すことが出来ない。 「す、すごい、圧力だ」 壺はどこだ?そして、壺を封印出来る大壺は? すべてのメンバーが、世界樹の前へと終結しようとしていた。

2017-09-08 13:41:08
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

空が落ちようとしていた。 宵闇に包まれ始めた世界樹の前で、宵時静空は静かに空を見上げる。 錚々たる人々が集まって来ていた。 壺を封印するために。しかし宵時は知っていた。 この中にーそう 「裏切り者は、だ~れだ?」 集いし勇者たちの中、一人が小さく動揺するのを宵時は見逃さなかった。

2017-09-08 13:48:30
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

ナマケモノは、その動揺を隠しきれずにいた。 キャットイヤーウイルスによって、頭からネコミミが顕現する。 死に至る病。それを食い止めるために、壺をここまで運んだのだ。 しかし、 「ま、まずい。妖精猫になってしまう」 そこでようやく、壺の力が発動した。ウイルスは死滅する。 そしてー

2017-09-08 13:59:28
菖蒲あやめ@文フリ東京【ケ-37】 @ayame_design_

第三部:壺を封じしもの 完 最終章:壺とはなんだ? 始まる。 【さあ、Game,Start だ。壺の中身を当ててみろ!!!】 当てたものが、ヒーローとなる?! (Togetterでまとめようかな。そのつもりで願います)

2017-09-08 14:02:42