ヨーロッパ人は、自分たちが支配しているアジア人やアフリカ人が、「バカで怠けてばかりいる」ので、「まだ独立にふさわしくない」と勝手に植民地支配を続けていた。実際、その後独立したアフリカの国々には、数多くの政治的混乱が続く「失敗国家」があったが、それと欧米の植民地支配は別問題。
2017-08-26 14:27:04hurights.or.jp/archives/durba… 2001年、南アフリカで開催された、いわゆるダーバン会議の宣言文。
2017-08-26 19:02:31「14 植民地主義が人種主義、人種差別、外国人排斥および関連のある不寛容をもたらし、アフリカ人とアフリカ系人民、アジア人とアジア系人民、および先住民族は植民地主義の被害者であったし、いまなおその帰結の被害者であり続けていることを認める。
2017-08-26 19:02:57植民地主義によって苦痛がもたらされ、植民地主義が起きたところはどこであれ、いつであれ、非難され、その再発は防止されねばならないことを確認する。この制度と慣行の影響と存続が、今日の世界各地における社会的経済的不平等を続けさせる要因であることは遺憾である。」
2017-08-26 19:03:09「99 奴隷制、奴隷取引、大西洋越え奴隷取引、アパルトヘイト、植民地主義およびジェノサイドがもたらした大規模な人間の苦痛と無数の男性、女性および子どもたちの苦境を認め、深く残念に思い、過去の悲劇の犠牲者の記憶に敬意を捧げ、それらがいつどこで起きたものであれ、
2017-08-26 19:04:16それらが非難されねばならず、再発が予防されねばならないことを確認するよう関連する各国に呼びかける。これらの慣行や組織が、政治的、社会経済的、文化的に、人種主義、人種差別、外国人排斥および関連のある不寛容をもたらしてきたことを残念に思う。」
2017-08-26 19:04:38今、本が手元にないけれど、高橋哲哉編「歴史認識論争」や、中野敏男、金富子編「歴史と責任」によると、植民地支配を行った西欧諸国のほとんどが参加している。
2017-08-26 19:21:56前期2書によると、現在、欧米が発展途上国の人権状況を激しく非難しているから、その由来となった植民地主義の非を、アフリカやカリブ海諸国の要求で盛り込まざるを得なかった、というのが実情のようだ。
2017-08-26 20:05:04「不幸にして過去にそのような帝国主義的行為があった。したがって現在のイギリス人は、インドや中国の繁栄と幸福に責任を持たねばらならない」というのが、現在のイギリス人の少なくとも公式上の弁明である。
2017-08-26 20:11:33(森嶋通夫「思想としての近代経済学」 192ページ。著者はロンドン大学の名誉教授なので、見ても聞いてもいない知識で書いてはないと思う)
2017-08-26 20:11:47今月の「100分de名著」は、ハンナ・アーレント「全体主義の起源」をやっている。 第2回では、欧米が植民地支配にあたって19世紀に生み出した人種主義が、ドイツでナチズムに発展した、という要約がなされている。
2017-09-14 13:06:00ナチス、ナチズムは、ヨーロッパが非ヨーロッパを支配したやり方を、ヨーロッパ諸国に適用した。ナチスはヨーロッパ帝国主義の鬼子なのだ。このようなナチス論は、フランス領西インド諸島出身のエメ・セゼールが、「植民地主義論」で展開した西洋批判と通じているように見える。
2017-09-14 13:06:13欧米の戦後の向き合い方をたどると、まずナチスの暴虐とナチスへの協力が反省され、現在、植民地支配も反省するかどうか、揺れ動いているようだ。
2017-09-14 13:06:28熊谷徹「日本とドイツ ふたつの「戦後」」によると、フランスでは1995年にシラク大統領が、フランス人がユダヤ人の逮捕や強制収容所への移送に協力した責任を認め、謝罪している。
2017-09-14 13:06:47そして、2013年にオランド大統領は、「フランスが植民地だったアルジェリアでとった政策は残虐で不当だった」と発言している。(129ページ) その後オランド大統領は、アルジェリア訪問の際に植民地支配を謝罪するか注目されたが、結局それはなかった。
2017-09-14 13:07:02このように欧米の謝罪と反省は、まだまだ不十分である。しかし、ここらへんがよく勘違いされているが、欧米が過去を完璧に開き直っているわけではなく、反省に揺れ動いている以上、日本も開き直れるわけではないだろう。
2017-09-14 13:07:20