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Love Is Blue〜エイトの夏休み〜 *プロローグ* “エイト!エイト!エイト!…” 鳴り止まないエイトコール。 まだ興奮冷めやらない気持ちを落ち着かせながら、ステージを後にする。 ー 俺たちの夏が終わった。 ー #LoveIsBlue pic.twitter.com/1mRvhgZwtM
2017-09-11 22:03:192 満を持して行った、五大ドームツアーも無事に幕を閉じた。 ホッとした表情を浮かべて、イヤモニを外しながら楽屋へと向かう。 村「お疲れー!」 安「お疲れさん〜。あっと言う間やったな。」 横「ほんまやな。一瞬やで。」 ソファーに座って一息。 #LoveIsBlue pic.twitter.com/q1UWAS759y
2017-09-11 22:03:433 丸「今日の熱気やばかったな!」 倉「めっちゃテンション上がったよなぁ。」 さっきまでの時間が嘘のように、少しずつ思い出に変わっていく。 錦「やっと夏が終わったって感じやな。」 渋「…ま、無事に終われて何よりって事で。」 #LoveIsBlue
2017-09-11 22:03:524 倉「さ、シャワー浴びよ。」 丸「この後飯行く人ー。」 安村「はーい。」 丸「横ちょと渋やんは?」 横「俺サウナ行くねん。」 渋「俺もええわ。」 錦「…おいマルっ!!俺も誘えや!」 丸「でへへ…」 それぞれが帰り支度を始めた頃… #LoveIsBlue
2017-09-11 22:04:135 『皆さん!お疲れ様でした〜。 …帰る前に報告というか、伝言があるのですが。』 マネージャーの1人が、7人を呼び止めた。 村「伝言って誰から?」 首を傾げながら集まる彼らの前に、一枚の手紙が差し出された。 【From ジャニー喜多川】 #LoveIsBlue pic.twitter.com/t1pINNZXtY
2017-09-11 22:04:416 横「うわ。ジャニーさんや。」 渋「何て?」 『えっと… 内容を簡潔に言うと、 皆さん明日から、一週間の夏休みを貰えることになりました!』 丸「…はい?」 ……。 信じられない事を聞いて、言葉を失う彼ら。 安「そんなん嘘やろ!」 #LoveIsBlue
2017-09-11 22:04:517 『僕も最初は、嘘だろって思いましたよ! でも、本当なんです。』 倉「でも…なんでなん?」 『社長曰く、今の皆さんには休みが必要との事です。 このまま突っ走り過ぎると、いつか壊れてしまうからって…。』 錦「なんやそれ。」 #LoveIsBlue
2017-09-11 22:05:008 丸「でも、仕事はどうなるん?一週間も休んだら、大変な事になるやんか…」 『あっ、そちらの調整は、社長が既にしてくださったようです。』 村「…俺ら、一週間も休みなんていつぶりや…。 急にそんな休みになっても、何していいか分からへん。」 #LoveIsBlue
2017-09-11 22:05:129 急に考え込むメンバーたち。 横「…ジャニーさん何考えてんねん。」 安「でもさ、そういう事やったら貰えるもんは貰っとこうや。 …俺行きたいとこあるし!」 倉「んー…それってほんまにほんま?」 丸「後から、うっそ〜!とか言わへんよなぁ!?」 #LoveIsBlue
2017-09-11 22:05:2010 錦「一週間経って戻ってきたら仕事無くなってんちゃう?笑」 渋「ジャニーさんの考えよう分からんわ。」 『あー!!もうっ、とにかく!これは社長が決めた事なんです!誰も逆らえません! 皆さんが何と言おうと、明日から関ジャニ∞は夏休みナンデス!!』 #LoveIsBlue
2017-09-11 22:05:2911 『…はぁ。 皆さん戸惑うのも分かりますが… せっかくのお休みなんですから、有意義な時間を過ごしてきてくださいね。 ではっ。』 そう言って、マネージャーは楽屋を後にした。 「……。」 メンバーの心情はそれぞれ違ったものだった。 #LoveIsBlue
2017-09-11 22:05:4112 喜ぶ者、戸惑う者。 村「ほんまみたいやな。」 横「…一週間、か。」 安「めっちゃ長いよな!」 錦「……。」 不意に告げられた夏休み。 普段忙しなく仕事をしている彼らにとって、こんな長期の休みは次いつ取れるか分からない。 #LoveIsBlue
2017-09-11 22:05:5213 --- ー 俺は、どこに行こうか。ー 有るはずのない時間を突然手にした時、 彼らはどんな時間を過ごすのだろうか。 まだ何が起こるか誰も分からない。 彼らの夏は始まったばかり。 プロローグ*END #LoveIsBlue 〜エイトの夏休み〜 pic.twitter.com/k3zNMiJsY2
2017-09-11 22:06:121 突然休み言われて、何しろっちゅーねん。 仕事が軌道に乗り出してから、ほぼ休み無く仕事をしてきた。 レギュラーも増え、今では有難いことにかなり忙しくさせて貰ってる。 仕事を一週間休むなんて、考えた事もなかった。 まぁ… 「息抜き…やな。」 #LoveIsBlue
2017-09-17 20:30:042 休みになったからと言って、特に行きたいところもなかった。 フットサルも、ダイビングも、不思議と行く気になれず、 俺は気が付くと、ボストンバックと共に電車に揺られていた。 --- 電車を乗り継いでいく。 #LoveIsBlue pic.twitter.com/BfTibdmLiN
2017-09-17 20:30:343 ここは、どこや。 人も疎らな車内。 レールの立てる単調なリズムが、俺を忙しない現実から遠ざけていく。 はぁ…なんかどっと疲れた。 ホッとしたのか、俺はいつの間にか眠りに落ちていた。 --- “…お客さん。” 「………っ、はいっ?」 #LoveIsBlue pic.twitter.com/bAnul87v7C
2017-09-17 20:30:584 “終点ですよ。” 「あ、はい…。」 慌ててバッグを抱え、電車を飛び降りた。 チリーン… 聞こえるのは、虫の音と、柱にくくり付けてある、取り忘れられた風鈴の音だけ。 聞いた事のない駅だった。 かなり遠くまで来てもうた… #LoveIsBlue pic.twitter.com/tDvHuU0Svf
2017-09-17 20:31:405 とりあえず、一回伸びをしてみた。 「んんっ……あ〜。 気持ちええなぁ。」 コンクリートジャングルから逃れられた嬉しさに、思わず笑みがこぼれる。 この寂れた感じと今の時代に合わないレトロな空間、気に入った。 「歩いてみるか…。」 --- #LoveIsBlue
2017-09-17 20:31:576 駅を出てしばらく歩いたところで、ふと立ち止まった。 海がよく見える。 そういや、プライベートで海なんて、久しぶりやな。 真っ直ぐに伸びた坂の上から、深い青を眺めると、心が癒された。 …決めた。 この休みはこの町で過ごそう。 --- #LoveIsBlue pic.twitter.com/uluglZr12K
2017-09-17 20:32:257 通りすがりの人に聞いた民宿を訪ねる。 古びた引き戸をガラッと開けると、笑顔のよく似合うお婆ちゃんが出てきた。 “あら、いらっしゃい。” 「あの、今日からとか…泊まれたりします?」 “うんうん。夏休みも終わって暇してたのよ。” #LoveIsBlue
2017-09-17 20:32:338 “はい、お茶どうぞ。” 「あ、おおきに。」 “あなた関西の人?” 「せやで。一応有名人やねんけど。」 “あら、そう。テレビ見ないからねぇ。” 「この前たけしさんと出たんやで。」 “そりゃすごいわ。” 「ははっ。」 なんかええな。 #LoveIsBlue
2017-09-17 20:32:529 古いけど、なにか忘れてた物を取り戻させてくれるような… そんな気がした。 キンキンに冷えたお茶を流し込んで、 「どっか観光地とかある?」 と聞いてみた。 でも案の定答えは “ない。” 「やっぱな。(笑)」 “でも…” #LoveIsBlue
2017-09-17 20:33:1210 この町は海はとっても綺麗だよ。少し歩いてきてごらん。 絵になる場所が沢山あるから。” 「…へぇ。」 -- 周りを見渡しながら散歩してみる。 確かに…丸やないけど、写真撮りたなるな。 自然の空気を吸いながら歩いていると、細い道が現れた。 #LoveIsBlue pic.twitter.com/zRquVWwApx
2017-09-17 20:33:3611 「…こういうトコに穴場が多いねん。」 迷う事なく進む。 そこを抜けると… 「うわ…すげぇ。」 眼を見張る程の景色やった。 引き寄せられるように、ゆっくり海に近づいていく。 「めっちゃええわぁ。ここ。」 と、思わず口にした。 #LoveIsBlue pic.twitter.com/JvTOuWJEwg
2017-09-17 20:33:4712 『綺麗ですよね。ここ。 穴場なんです。』 「そうなんや… って、うわっ!!! びっくりした〜!」 急に人の声がして横を見ると、女性が流木に座ってこっちを見上げていた。 “驚かせてしまってすみません。” 「い、いや…ええねんけど。」 #LoveIsBlue
2017-09-17 20:34:00