牧野淳一郎さん(神戸大学大学院教授)による批評:『子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題 ー現在の科学的知見を福島で生かすためにー』(日本学術会議)
●牧野淳一郎さん(神戸大学大学院教授)による批評:『子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題 ー現在の科学的知見を福島で生かすためにー』(日本学術会議) pic.twitter.com/OWUsJKH4dR
2017-09-22 07:08:27牧野さん、いわゆる「放射線感受性(の年齢依存性)」というものを、残念ながら弁えておられないようです。 twitter.com/jun_makino/sta… twitter.com/jun_makino/sta…
2017-09-22 07:10:40実際、「中間とりまとめ」の根拠は (a)被ばく線量がチェルノブイリ事故と比べて総じて小さいこと、 (b)被ばくからがん発見までの期間が概ね1年から4年と短いこと、(c)事故当時5歳以下か らの発見はないこと、 (d)地域別の発見率に大きな差がないこと の4つである。
2017-09-21 23:38:10●放射線生物効果の年齢依存 rist.or.jp/atomica/data/d… 「生物体の放射線に対する感受性は被ばく時の年齢により異なり、一般に幼若なものほど放射線感受性が高い」 「放射線のがん誘発効果に関しても、原則的に幼若なものほど感受性が高いといえる」
2017-09-22 07:12:27「放射線により誘発される致死がんの発生は、腫瘍の種類に依存して、被ばく時年齢ならびに死亡時の年齢である到達年齢と共に変わる。一般的には若い人ほど罹患率が高い。たとえば女性の乳房の罹患率は、0~9歳での被ばくで最も高く、10~19歳ではやや低下し、20~39歳ではさらに低下するが、
2017-09-22 07:13:35scj.go.jp/ja/info/kohyo/… 報告 子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題 -現在の科学的知見を福島で生かすためにー
2017-09-21 23:37:55これは「日本学術会議 臨床医学委員会 放射線防護・リスクマネジメント分科会」 なるところのもの。副委員長が山下俊一氏。そういう「現在の科学的知見」であるということになる。
2017-09-21 23:37:56引用: 平成 28(2016)年 12 月末日までに 185 人が甲状腺がんの「悪性ないし悪性疑い」と 判定され、このうち 146 人が手術を受けたという数値が発表されている。こうした数 値の解釈をめぐりさまざまな意見が報道され、そのたびに社会の不安を増幅した。
2017-09-21 23:37:59引用: 福 島県県民健康調査検討委員会は、中間とりまとめにおいて、これまでに発見された甲 状腺がんについては、被ばく線量がチェルノブイリ事故と比べて総じて小さいこと、 被ばくからがん発見までの期間が概ね1年から4年と短いこと、事故当時5歳以下か らの発見はないこと、
2017-09-21 23:38:00引用: 地域別の発見率に大きな差がないことから、放射線の影響とは 考えにくいと評価した[45]。これに対して明らかに放射線の影響であると主張する論 文等も発表されている[54,55]。なおチェルノブイリ事故後観察された小児甲状腺がん との比較については後述する。
2017-09-21 23:38:02この文章を不注意に読むと、「平成 28(2016)年 12 月末日までに 185 人」の 「甲状腺がん」について、 福島県県民健康調査検討委員会が、その中間とり まとめにおいて「放射線の影響とは 考えにくいと評価した」ととれる。
2017-09-21 23:38:03しかし、実際にはこの「中間とりまとめ」は2015年3月の第 6 回甲状腺 検査評価部会ででたものであり、そこでの記述は 2014年8月24日の 第 16 回「県民健康調査」検討委員会資料に基づいたものである。
2017-09-21 23:38:04これは、「先行検査」における2014年5月時点での発見数についての (雑な)分析によるものであり、「平成 28(2016)年 12 月末日までに 185 人」 について何かを検討した結果ではない。
2017-09-21 23:38:06つまり、この 「日本学術会議 臨床医学委員会 放射線防護・リスクマネジメント分科会」 なるところの報告は、「中間とりまとめ」が何についてのものであるか も理解してない人が書いたか、あるいは意図的にその違いを 無視して書かれたかのいずれかである。
2017-09-21 23:38:07実際、「中間とりまとめ」の根拠は (a)被ばく線量がチェルノブイリ事故と比べて総じて小さいこと、 (b)被ばくからがん発見までの期間が概ね1年から4年と短いこと、(c)事故当時5歳以下か らの発見はないこと、 (d)地域別の発見率に大きな差がないこと の4つである。
2017-09-21 23:38:10ところが「平成 28(2016)年 12 月末日までに」は既に被ばくから6年近くたっており、その間に発見されたものである。また、事故当時5歳以下か らも見つかっている。
2017-09-21 23:38:11さらに、 (d) は、2014年8月時点では間違いとは断定できないが、 2017年7月時点で、そこまでにでた数値から 2014年8月時点で行われていたのと同様な解析をすると、 「地域別の発見率に大きな差がない」とはいえない。
2017-09-21 23:38:13なので、のこっている根拠は「(a)被ばく線量がチェルノブイリ事故と比 べて総じて小さいこと」だけだが、これは福島で発生する小児甲状腺がんが、 チェルノブイリで発生した少なくとも6000に比べて「少ない」ということを意 味する
2017-09-21 23:38:14が、ではどれだけ「少ない」かというと1桁から2桁であろう。それは 「平成 28(2016)年 12 月末日までに 185 人」という数に比べて大きなもので ありえるわけで、この185 人が被曝の影響ではないという根拠にはならない。
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