20年前の日々が10年前の日々より現在から2倍遠いところにあると考えるのは錯覚に過ぎないかもしれないということ

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生命情報保存研究所 @rodan670

過去から現在、未来にいたる時間の流れの正体を、川のように、水という同質な媒介で連続しているものではなく、現在という瞬間だけがひたすら移動していくものであると仮定する。この現在という瞬間を「現在断面」と呼称する。現在断面が通り過ぎた跡に出来上がるのが過去であるが

2017-09-18 06:56:04
生命情報保存研究所 @rodan670

過去は現在断面とは異なる次元の存在と化している。そこにあるのは時間の進行の過程で生み出された無数の情報である。この情報は完成されており、変化したり新たに生み出されたりすることはない。これに対し現在断面上では、様々な情報がインタラクションし、変形し、新たに誕生する。

2017-09-18 06:57:41
生命情報保存研究所 @rodan670

我々は20年前の日々は10年前の日々より2倍現在から遠いところにあると考える。その証拠として20年前に放置された空き家は10年前に放置された空き家より2倍荒廃しているかもしれない。

2017-09-21 20:20:24
生命情報保存研究所 @rodan670

木の切り株を眺めた際、今から20年前の間に形成された年輪の数は、今から10年前の間に形成された年輪の数の2倍であるかもしれない。しかし、「近い」「遠い」という距離的概念は、実際に該当する2点間を移動できた際に初めて成立する。今のところ人が現在から過去へ時間移動する術はなく

2017-09-21 20:30:07
生命情報保存研究所 @rodan670

理論的にこれが可能であるかすら分かってはいない。そしてもし、過去というものが現在断面とは質の異なる、確定し変化しない情報の倉庫であると仮定するのならば、20年前の日々が10年前の日々よりも2倍遠いところにあると考えることは間違っている。双方ともまったく同じところに存在している。

2017-09-21 20:35:20
生命情報保存研究所 @rodan670

PCの動画フォルダ内に、10年前の映像と20年前の映像とを一緒に保管しているのと同じことである。二つの動画に距離的な差異はない。ただ10年前の日々は20年前の日々より10年分多くの情報を付加されているにすぎない。

2017-09-21 20:42:11
生命情報保存研究所 @rodan670

ある全13話のアニメが存在したとする。そのアニメの第8話が4日前に放映され、第9話が3日後に放映されるという時点での現在断面上には、同アニメの1~8話の情報は乗っかっているが、9話以降の情報は存在していない。

2017-09-21 20:59:25
生命情報保存研究所 @rodan670

よってこの時点における現在断面では1~8話を過去のもの(情報として存在している)、9話以降を未来のもの(情報として存在していない)として明確に区別することができる。しかし、最終13話が放映され終わった時点での現在断面上では、すべての話は過去のものとして同質化している。

2017-09-21 21:02:13
生命情報保存研究所 @rodan670

最終13話が放映され終わった時点での現在断面上では、人はオンデマンドサイトを覗くことで第3話より前に第12話を見ることもできれば、第1話と最終13話を2窓にて同時視聴することもできる。しかし当然、1話より3話が、3話より12話が、12話よりは最終13話がより多くの情報を含んでおり

2017-09-21 21:15:23
生命情報保存研究所 @rodan670

ゆえに人は1→3→12→13というような順番で見ていかなければ人は一連の話群をストーリー立てて理解することができない。しかし、頭の中にあるこのストーリーをもとに、13話より12話が、12話よりは3話が離れたところにあると考えるならばそれは誤りである。

2017-09-21 21:21:17
生命情報保存研究所 @rodan670

全13話は同じオンデマンドサイト上に存在しており、クリック一つで再生できるという点ではアクセスのしやすさに差異はない。13話より12話が今より遠い所にある出来事だと感じるのは、情報量が多い存在を手前に、情報量の少ない存在を奥に配置し順序だてて捕える人間の思考傾向が生んだ錯覚である

2017-09-21 21:26:46
生命情報保存研究所 @rodan670

過去が膨大なる情報の倉庫であり、唯一情報が誕生変化する現在という断面とは質的に異なる次元であると仮定するなら、10年前の日々も20年前の日々も1億年前の日々も、現在から見た場合の距離的な差異はなく、同じところに存在している。それでも人は、時間が経過するごとに、より昔の出来事が

2017-09-23 08:04:02
生命情報保存研究所 @rodan670

次第に今の自分から遠のいていってしまうと感じ、過ぎ去った時代や故人に思いをはせ、喪失感に駆られる。

2017-09-23 08:05:23
生命情報保存研究所 @rodan670

ただこれは、時間が経過するごとに、本人の脳内で過去の特定の日々に関する記憶を保管したシナプス回路が消失するという、新たなる情報が付加されたことで、当人の心の奥にある過去の日々の鮮明度が劣化した結果であり、やはり錯覚に過ぎない。

2017-09-23 08:09:09
生命情報保存研究所 @rodan670

現在から見た過去の日々への距離に関する従来のイメージ pic.twitter.com/2HBMz2ghCc

2017-09-23 08:10:16
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生命情報保存研究所 @rodan670

過去の正体を情報の保管倉庫であると考えた場合のイメージ pic.twitter.com/vYPk0GLpc4

2017-09-23 08:11:16
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