久しぶりのオフ。だけど外は雪…【安田章大】

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えいと@ぱられるわあるど @BRPOBYG_eighter

(`д´)【1】 それは昨夜のこと… 「あれ? 雪、降り出したで…」 「あ、ホントだ…積もるかな?」 「どうやろ…でも、積もるとええなあ」 「雪だるま作りたいな〜」 「さすがにそれは無理やろ。うさぎぐらいは作れるかもしれんけど」 「ホントに? 作れたらいいなあ…」

2013-12-27 23:28:27
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(`д´)【2】 翌朝。 「おはよう。雪、積もってんで。外、真っ白になっとる」 「ホントに?」 急いで窓に駆け寄る彼女。 「わ〜、キレイだね…」 「思ったよりも積もっとんね。もしかしたら、雪だるま、作れるかも…」 「ホント⁈」 「外、行ってみる?」 「うん‼︎」

2013-12-27 23:28:34
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(`д´)【3】 「さすがに寒いね…でも、真っ白で綺麗…足跡、付けるのもったいないなあ」 「でも、足跡付けんのも楽しいんやんな」 「そうだね!」 二人で白い雪に足跡を付けながら、歩いていく。 雪がたくさんありそうな場所を探して歩くけれど、実際に見てみると思ったよりは積もってない。

2013-12-27 23:28:40
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(`д´)【4】 「雪だるま…やっぱり無理そうやな」 「そだね…」 「でも、うさぎは作れるで、たぶん。作ってみる?」 「作る〜!」 あちこちから雪をかき集めてきて、二人並んで作り出す。 始めは冷たかった雪も、そのうち気にならなくなって、作業に夢中になる。

2013-12-27 23:28:47
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(`д´)【5】 「「できた!」」 二人でそれぞれ作った雪うさぎを並べてみる。 「章ちゃん、やっぱり上手…器用だね…」 「え〜、○○のも可愛いで」 出来上がった2匹を、あちこち並び替えながらしばらく楽しむ。 「クシュン!」 彼女がくしゃみをする。 「体、冷えてもうたね。帰ろか」

2013-12-27 23:28:53
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(`д´)【6】 最後に雪うさぎを向かい合わせてくっつけて置くと、彼女の肩を抱き寄せて寄り添いながら歩く帰り道… 部屋に戻ると、暖かい空気に、自然と体の力が抜ける。 自分が思ってたよりも、ずっと凍えてたみたい。 気付けば二人とも結構びしょ濡れだった。

2013-12-27 23:28:59
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(`д´)【7】 「先、シャワー浴びてきてええで、風邪引いたらあかんし」 「え、章ちゃんが先に入ってきてよ。それこそ風邪引いたら大変だよ」 「じゃ、一緒に入る?」 「え…いや…それは、ちょっと…」 顔を赤くして俯く彼女。 もっと恥ずかしいこともしてるくせに…

2013-12-27 23:29:05
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(`д´)【8】 「ええから、早よ入ってき。俺、後からで大丈夫やから」 「…じゃあ、先に借りるね」 彼女と入れ替わりにシャワーを浴びて戻ってくると、彼女がコーヒーを入れてくれてた。 「ありがとう」 「どういたしまして」 二人でカップを持って、ゆったりと流れる時間に身を任せる…

2013-12-27 23:29:11
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(`д´)【9】 「章ちゃん」 彼女が、ふと呟く。 「ん?」 「楽しかったね」 「そうやね」 「ずっと忙しそうだったから、久しぶりにゆっくり過ごせて嬉しかった。ありがとう…」 彼女の目から涙が一筋流れる。 「あれ? 何で泣いてんだろう、私…おかしいな」

2013-12-27 23:29:17
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(`д´)【10】 いつも何も言わないで、隣りで笑ってくれて、無邪気に振る舞ってるけど、たくさん我慢させてたんやな、俺… 彼女の手からカップを取ってテーブルに置くと、彼女を抱きあげて膝の上に乗せる。ギュッと抱きしめ、 「ゴメンな…いつも、我慢ばかりさせてんね…」 と耳元で囁く。

2013-12-27 23:29:23
えいと@ぱられるわあるど @BRPOBYG_eighter

(`д´)【11】 「そんなことない…こっちこそゴメンね、泣くつもりなかったのに…ゴメンね」 と言うけど、涙が止まらない彼女に、抱きしめる腕を強くする。 しばらくそうしてると、少しずつ落ち着いてくる彼女。 「…ゴメンね、ありがとう…」 「ええよ、これくらい。でもな…」

2013-12-27 23:29:28
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(`д´)【12】 「こんなになるまで我慢せんでええねんで。○○、何も言ってくれんかったから、それに甘えとった俺も悪かったけど、もっとワガママ言ってくれてええねん」 「でも、章ちゃんも何も言わんと頑張ってるのに…」 「俺は、○○がいるから、頑張れんねん。だから、泣かしたくない」

2013-12-27 23:29:33
えいと@ぱられるわあるど @BRPOBYG_eighter

(`д´)【13】 「もちろん、無理して笑って欲しくもない。だから、こんなになるまで溜め込まないで、いつでもワガママ言って。そして、俺の隣にずっと居ってな。今日の雪うさぎみたいに、ずっと向き合ったまま居りたい」 「うん、私も章ちゃんの隣りにずっと居たい…ありがとね…」

2013-12-27 23:29:38
えいと@ぱられるわあるど @BRPOBYG_eighter

(`д´)【14】 彼女が、まだ涙に濡れたままの瞳で僕を見上げる。 俺は、空いてる手を彼女の頬に当て、ゆっくり唇を重ねた。 いつの間にか、太陽は高く昇っていて、 二人で作ったあのうさぎたちも、そのうち消えてしまうだろうけれど、この想いだけは永遠に残ることを、俺は信じてる…

2013-12-27 23:29:43