【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第141話「鳳雛立つ」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は大判「三国志」第9巻に収められています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」01】 第141話です。 呉陣営、曹軍陣営の双方で激しい謀略合戦が繰り広げられていますが、曹操のもとに、おそらく闞沢からと思われる手紙が届いています。甘寧、黄蓋が周瑜に対し謀反の意があり、しかるべきときに裏切ると。

2017-10-04 12:34:05
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」02】 日限は不明だが、青龍の旗が降伏の目印。もし見たら、矢を射つのはやめてね、という内容。同じような内容が曹操が送り込んでいるスパイ、蔡和からも来ています。どうも話がうますぎると、曹操は疑いはじめ、部下たちの考えを聞くことに。

2017-10-04 12:35:57
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」03】 本当かもしれないが、もし、罠だとすると敵をそのまま水塞に入れてしまう、判断が難しいところですが、ここで蒋幹が口を挟みます。よせばいいのに。結果的にこの男が赤壁大敗のきっかけを作ってしまいますが…。

2017-10-04 12:37:49
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」04】 蒋幹曰く、周瑜を口説くのに失敗したことから、もう一度チャンスをくれと。呉に行って、蔡和達の話、闞沢の申し出が真実か否かを確かめてくると言います。曹操はそれなら間違いないだろうと、蒋幹を送り出すことに。

2017-10-04 12:39:41
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」05】 さて、その頃、周瑜は一人の人物を陣営に招いていました。何を隠そう、荊州襄陽の名士、龐徳公の甥で、龐統という人物です。 水鏡先生こと司馬徽がかつて玄徳に「伏竜か鳳雛か、どちらか一人を手に入れれば天下を握れる」と語りました。

2017-10-04 12:42:45
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」06】 伏竜は孔明を指し、鳳雛はこの龐統を指したのです。なぜ、周瑜の陣営に龐統がいたのかというと、荊州襄陽は曹操によって滅んでしまい、龐統は呉の山中に住んでいたからです。セリフはありませんが、魯粛がそばに控えています。

2017-10-04 12:44:51
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」07】 何らかの口添えがあったのかもしれませんが、ともかく、周瑜は龐統に呉に力を貸してほしいと言うと、曹軍は荊州を滅ぼした敵故、喜んで力になる、と龐統は答えます。周瑜が曹軍を破る方策を聞くと、火計しかないと龐統。

2017-10-04 12:46:58
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」08】 かねてより火計を用いるという戦略を立てている周瑜は、龐統と同意見だったことを喜びます。しかし龐統は、一艘や二艘の船を焼いただけではどうにもならないと言います。船は全部焼かなければいけません。そんな方法があるのか、と周瑜は尋ねます。

2017-10-04 12:49:18
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」09】 龐統は、船を一ヶ所に集め、鎖でつないでしまえばいいと言います。名付けて「連環の計」。周瑜は兵法に通じた曹操がそのような計略に陥るだろうか、と聞くと、龐統はできます、ときっぱり。と、そこに、蒋幹が訪ねてきたという連絡が来ます。

2017-10-04 12:51:39
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」10】 蒋幹の目的を察したか、周瑜は通すように言います。龐統はその場を辞します。やってきた蒋幹の挨拶もそこそこに、周瑜はまた俺を騙そうと思ってきたかと言います。取り繕うとする蒋幹ですが、自分に降伏をすすめに来たのだろうと畳み掛けます。

2017-10-04 12:54:30
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」11】 周瑜としては、前に蒋幹が来た時に打った芝居の続きをしているわけで、蒋幹にわざと盗ませた蔡瑁の偽手紙の一件を持ち出します。蒋幹も自分が盗んだとは言えませんが、周瑜は黙れ、と一括。せっかくの計も水の泡となった、と蒋幹を指差します。

2017-10-04 12:57:21
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」12】 蔡瑁の手討ちを不満に思い、呉陣営に来た蔡和、蔡仲に何か策を講じる気だな、と難癖をつけ、周瑜は蒋幹を監禁するように命じます。ぬれぎぬだ、と叫ぶ蒋幹。周瑜は陣内だと作戦が見られるかもしれないから、山中の小屋に放り込んでおけと。

2017-10-04 12:59:52
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」13】 蒋幹は弁解の余地を与えられぬまま、兵士によって連行されていきます。 蒋幹はとある小屋に入れられ、入り口には兵士たちが厳重に見張っていました。蒋幹はこれでは曹操のもとにも帰れないと、机に肘をついて悩みのポーズを。

2017-10-04 13:01:58
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」14】 夜になっても打つ手がないと、ため息をつく蒋幹。しかし、見張りの姿が見えないことに気付き、外の様子を見ると、なんと、見張りの兵士がぐーっ、ぐーっ、といびきをかいて寝ているではありませんか。わざとでしょうか。わざとでしょうねえ。

2017-10-04 15:53:53
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」15】 蒋幹はしめたとばかりに外に飛び出し山道を走ります。しかし、小屋を抜けたものの、土地勘がないため、今いる場所がどこかわからなくなってしまいました。ノープラン、ノーアイデア。しかし、先の方に一軒の庵を発見。

2017-10-04 15:55:15
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」16】 道を聞こうと庵目指す蒋幹。門をくぐると、どうやら誰か起きているようです。中にいたのは書物を読んでいる男。なんと、龐統が隠れ住んでいた場所だったようです。龐統は外に誰かが来た気配を察します。見ると道に迷ったという男が。

2017-10-04 15:57:28
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」17】 ここで龐統、あなたは周瑜の友人の蒋幹様ではと名指し。自分は知らないのに名前を告げられるとドキッとしますが、蒋幹もビビってしまいます。龐統は、前に蒋幹が来た時にやった群英の会の末席にいたと言います。

2017-10-04 15:59:07
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」18】 読み返してみると、群英の会の時に実際に龐統がいたというのは確認できませんが、蒋幹とて誰が出席していたかなんて全部覚えていません。いたと言われたらそうでしたか、と返すしかありません。いてもおかしくはないからです。

2017-10-04 16:00:49
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」19】 龐統が名乗ると、蒋幹はあの有名な、と驚きます。龐統って有名だったんですね。龐統は立ち話も変だから中へどうぞと迎え入れます。蒋幹は部屋の中にある膨大な書物を見て、龐統ほどの有名人がこんな山の中に住んでいるとは…とおもわず言います。

2017-10-04 16:02:24
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」20】 曹操が知ったら放ってはおかないだろうと、蒋幹。曹操が人に惚れ込む話はよく聞いていると返す龐統。なぜ曹操のもとにいかないのか、と蒋幹が尋ねれば、危険だからと龐統は言います。呉に住んでいる人間が無条件で用いることはないというのが理由。

2017-10-04 16:04:05
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」21】 ここで蒋幹は、自分の手柄とすべく龐統をスカウトしにかかります。自分がついていけば信用されるというのです。曹操の命を受けて周瑜に降伏をすすめに来たとあっさり目的を白状します。

2017-10-04 16:05:36
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」22】 魏の回し者ですか、と龐統が言えば、回し者ではなく、説客として参った者だと言う蒋幹。しかし、同じようなものではないかと身も蓋もない龐統の返事。しかし、別に呉から禄、つまり雇われているわけではないから心配しなくてもいいと言います。

2017-10-04 16:07:43
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」23】 ならば自分が取りなすから魏に来ないかという蒋幹。ふむうと一考した龐統。自分の力を試してみたい気もする、とこの申し出を受けてもいいという反応を示します。力を試すなら曹操のもとで、と蒋幹が言うと、龐統は行くことを了承します。

2017-10-04 16:09:53
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」24】 ならば早いほうがいいと、今から行こうと言い出す蒋幹。そういえば、監禁されていたところを脱走したわけですから、グズグズして捕まったら元も子もありません。龐統もあっさり道案内をし、長江が見えるところまで移動します。

2017-10-04 16:11:52
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【横山光輝「三国志」講座141「鳳雛立つ」25】 こうして、蒋幹は、本来の目的である呉の情報入手には失敗しましたが、龐統という人材を曹操のもとに引き入れるという僥倖を得たわけです。無論、龐統としては連環の計を実現するために曹軍陣営に乗り込むきっかけを図らずも得たわけです。

2017-10-04 16:14:50