減税を主軸にした財政政策論がだめな理由

NGDPの成長安定化、及びクルーグマン型流動性の罠の観点から、減税を主軸にした(≒支出拡大を主軸にしない)財政政策論にダメ出し。
経済
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望月夜 @motidukinoyoru
減税を主軸にした財政政策の問題は、どうしても財政(赤字)拡張が頭打ちになること。そうなると、名目GDPが恒久的成長経路に乗らない。 NGDPを恒久的成長経路に乗せるには、恒久的な財政拡張が基本的に必要だから、支出が主軸の財政政策が必要になる。
望月夜 @motidukinoyoru
リフレシンパには少なからず、減税主軸を称揚する向きがある(支出拡大よりも、減税を強調しがち)のだが、「減税は恒久的拡張を実現できない」という事実に対する無知が理由である場合と、「そもそも財政刺激は一時的で良い」という見解が理由である場合がある。
望月夜 @motidukinoyoru
しかし、クルーグマンの流動性の罠論を内生的貨幣供給の観点から展開すれば、不況下でマネーサプライを追加するのはあくまで財政赤字である(中央銀行ではない)ので、将来のマネーサプライの水準予想は、財政赤字の予想に依存することになる。togetter.com/li/1037344
望月夜 @motidukinoyoru
したがって、一時的な財政刺激は、クルーグマンの理論における「一時的なマネーサプライの追加」と同じで、経済への効果が極めて小さくなる。 内生的貨幣供給に則った調整インフレ政策のためには、将来に渡る恒久的な財政政策が必要不可欠になる。togetter.com/li/1037344
望月夜 @motidukinoyoru
https://t.co/fRedfymcRbでクルーグマンの不況モデルを解説したのですが、その中の提案は、「将来のマネーサプライを引き上げることで、インフレ予想を引き上げる」というものです。そして、信用創造の罠の中で将来のMSにアクセスできるのは財政政策しかない。
望月夜 @motidukinoyoru
リフレシンパの多くは「信用創造の罠の中では将来のMSにアクセスできるのは財政政策だけ」ということが分かっていない(井上先生の本を読んでも全然理解していない人が…?)ので、減税主軸の姑息的財政政策を論じてしまうというミスを犯している。twitter.com/criticalmind_E…

コメント

じげん (目には目を埴輪には埴輪を) @jigen_the3 2017年10月8日
日本の置かれれている現状が、失われた20年以降続くデフレが定常状態と化して、デフレマインドが払拭出来ていない事が原因であって、その結果所得が増えず消費を喚起しないという悪循環に陥っている事が主因であって、まずデフレマインドを払拭する必要があり、デフレから脱出後には確かに財源不足を補わなければ恒久的な効果は期待できないだろう。先にデフレ脱出の切っ掛けとなる施策が必要であり、そのためには時限的であっても減税の効果は小さくはないだろう。
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
jigen_the3 減税が主体の場合、政府支出増加率(不況下においては、マネーサプライの増加率に強く影響する)が中長期的に大して変化しないことになります。その場合、国民の手元に得られる金融資産の増加率も大して変化しないことになり、デフレマインドの払拭には失敗することになるでしょう。一時的なマネー追加には意味がない、というのがクルーグマン・モデルの最も重要なポイントです。
じげん (目には目を埴輪には埴輪を) @jigen_the3 2017年10月8日
マスの大きなものが動き出す時には大きな原動力が必要で、一旦動き出せば大きな力は必要なくなります。経済も同様にデフレから脱出するための大きな原動力が必要に成ります。ですから時限的にと断りを入れています。決して中長期的に減税を行う必要は無いでしょう。勿論減税から増税への過渡期においての影響は見られるでしょうが、ですから初動の原動力にはより大きな効果が必要に成ると考えますが?
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
jigen_the3 あくまでクルーグマン・モデルを元に議論を進めますが、当該モデルにおいては、不況(ないし長期停滞)の脱却には、中長期的な(姑息的でない)マネーサプライ拡張が重要であると論じられています。人々は、中長期を見据えた異次元選択を行いますし、そのこと自体が不況を引き起こすメカニズムの根本であるからです。これに働きかけることが出来るのは恒久的な政策だけで、一時的な政策は機能しない。
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
jigen_the3 姑息的な財政政策は、初動の原動力としても極めて不十分なものになるだろう、ということを(内生的貨幣供給を織り込んだ)不況モデルから導くことが出来ます。 むしろ、その瞬間に大きな減税ないし支出をすることよりも、明らかで撤廃される可能性の低い支出計画が設立されることの方が即効性がある。(その時点での実弾の数は、実は問題にならない)
じげん (目には目を埴輪には埴輪を) @jigen_the3 2017年10月8日
motidukinoyoru 寧ろ我が国の場合、2014年の8%への増税の際に、直後から脱デフレ路線からの急減速が起こり、そこから足踏みを続けた事は、各種経済指標が指し示している事は明らかだと思いますが、これをどの様に評価なさいますでしょうか?
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
jigen_the3 よく言われている説としては、現代日本の停滞は、そもそも1981年の土光臨調のあたりから財政拡張が抑制されたことに淵源があるというものがあります。バブル経済は、そうした緊縮傾向による不況化を糊塗し、停滞傾向をごまかしていたわけですが、バブル崩壊に従って、糊塗できなくなってきたという理解です。  例えば、1998年の消費増税とアジア通貨危機は、停滞傾向を"加速"するショックになりましたが、その裏には前述の経緯があるわけです。
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
jigen_the3 また、2014年の8%増税についてですが、そのショックは間違いなく存在するものの、「8%増税がなければ脱デフレ出来ていた」と言うことはなかなか考えにくい。 端的に言うと、増税ショックがどれだけ強いとは言っても、増税から3年も経過する中で(異次元緩和続行中であるにも関わらず)インフレ予想の立ち上がりは悪いので、そもそも脱デフレ手法として既存のアベノミクスの枠組みは不能だった可能性が高いです。
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
jigen_the3 安倍政権初期の為替・株シフトは、「拙速な引き締めを行うかもしれないという不安の払拭」という一時的な効果に基づくもので、もちろん重要な効果ではありますが、仮に増税がなかったとしても目標インフレ率達成はほとんど不可能だっただろうと考えられます。不況脱却に必要不可欠な「恒久的な財政拡張の枠組み」に欠いていたからです。
じげん (目には目を埴輪には埴輪を) @jigen_the3 2017年10月8日
motidukinoyoru 確かに80年代頃から増税の抑制が行われ、その結果、好景気時には増税し過度のインフレを抑制し、悪景気時には減税を行いデフレを抑制するという教科書的調整弁が機能していなかった事実は有ると思います。しかし、現時点で増税を強行すれば景気を冷まし税率の割には恒常的(少なくてもデフレを脱するまでは)な税収に繋がるとは限らず再びデフレに傾くでしょう。
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
jigen_the3 増税に負のショックがある、ということは、基本的には間違いないと思います。 ただ、だからといって減税には十分な不況脱却効果は期待し辛いでしょう。 この2つの主張は、問題なく両立するものです。
じげん (目には目を埴輪には埴輪を) @jigen_the3 2017年10月8日
ですから20年以上もデフレが続いてそれが定常状態化しているので、無理筋であっても使える手段を全て投入してデフレ脱出に全力を注がなければ、長期のデフレから脱出出来ない事は明らかであって、その第二次安倍政権以前に行われていた手法によってデフレを脱出出来ない事が証明されている。
じげん (目には目を埴輪には埴輪を) @jigen_the3 2017年10月8日
つまり緊縮・増税路線は効果が無かったのですよ? 主に金融緩和的手法によって一定の効果は上げているが、積極的な財政出動が行われないなら効果は限定的であり、日本政府は十分な資産を持つ事により、言われている程の財政均衡に少なくても短期的には気を使う必要性は薄いと考えますが?
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
jigen_the3 まとめをもう一度熟読していただきたいのですが、私は積極的財政出動に賛同する(当然、緊縮路線を批判する)立場です。 ただし、財政拡張路線の中でも、減税は効果が期待できず、支出の(恒久的)拡大を主軸にする必要がある、と論じているわけです。
じげん (目には目を埴輪には埴輪を) @jigen_the3 2017年10月8日
motidukinoyoru ですから財政均衡は中長期的に目指しても構わないが、短期的に目指す必要性は無いと申し上げています。いま必要なことはデフレを脱する強い意志を内外に見せつける事であり、聖域を設けるべきではないということです。
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
jigen_the3 私は財政均衡を目指すべきだとは主張していません。(それどころか、実のところ、中長期的な均衡も目指す必要がないという考えです。) 相手の主張をきちんと鑑みた反駁を行ってください。 また、デフレを脱するインセンティブを経済に与えるにあたって、減税主軸の財政政策は不十分、ないし無効であるといいたいのです。
娑婆助 @shabasuke 2017年10月8日
減税の目的は国民の負担減ではなく余剰資金を引き出したり消費を促進させることに意味がある。ただし長年続いた不況と失政なにより公約破りと政治不信により今では減税処置は政策としては非常に弱い。減税効果を弱らせた原因は自民党のレジームなのだから減税そのものに責任転換はナンセンス。政策を活かすも殺すも政府次第ということである差詰め日本の場合は後者なのだから政策以前の問題である。
望月夜 @motidukinoyoru 2017年10月8日
shabasuke このまとめで解説したメカニズムに限れば、公約破りや政治不信は関係ありません。 仮にそれらがなかったとしても、減税主軸の財政政策は不況脱却には力不足にならざるを得ないでしょう。
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