光文社文庫『善悪の彼岸』の和訳について

この訳の読みやすさは編集者の手によるものらしいこと。翻訳者の力量はこれまでの同書の翻訳と同レベルであるらしいこと。
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花房 友一 @tomokazutomokaz

光文社文庫から出た新しい『社会契約論』の訳は、いまいち。アマゾンのレビューは☆5付けてる人が沢山いるが、一人だけ☆1つ付けてる人が正解。あとは販促レビューじゃないの。

2011-03-17 14:25:33
花房 友一 @tomokazutomokaz

中山元先生、ドイツ語の『純粋理性批判』の新訳を出してるけど、フランス語の方はあまり得意ではないようだな。ルソーのフランス語は並大抵では訳せない。

2011-03-17 14:40:21
花房 友一 @tomokazutomokaz

ニーチェ『善悪の彼岸』、中山元の新訳より新潮社の竹山の古い訳のほうがいいんじゃないか。

2011-03-17 16:38:00
花房 友一 @tomokazutomokaz

『善悪の彼岸』は竹山道雄の訳が名文だな。どうして中山元は新たに訳す気になったのかなあ。しかも、それほど文章がうまくないみたいなのに。

2011-03-17 17:23:57
花房 友一 @tomokazutomokaz

『善悪の彼岸』の書き出しの、真理を女にたとえる、ことのウイットに富んだ文章は中山元の訳では、ウイットがどこかへ行ってしまっているような気がするなあ。

2011-03-17 17:25:59
花房 友一 @tomokazutomokaz

『善悪の彼岸』のこの書き出しの文章のウイットをうまく訳せない中山元氏のドイツ語力ってどんなもんだろうねえ。光文社の宣伝で、分かりやすいと評判だが、訳文をあとで読みやすくしただけなんじゃなかな。元が良くないと、それをいくらいじくっても原文とは離れるばかりだと思うけどね。

2011-03-17 17:47:57
花房 友一 @tomokazutomokaz

中山元氏の訳では『善悪の彼岸』の冒頭でニーチェが皮肉なジョークを飛ばしているんだとは分かっらないでしょ。

2011-03-17 17:51:19
花房 友一 @tomokazutomokaz

竹山道雄は、ビルマの竪琴の著者だけあって、『善悪の彼岸』を名文で訳している。ただし、今の若い人にはこの名文が難解に見えるかもね。それでもちょっと日本の古典をかじっていれば、これが日本の名文家の伝統を引き継ぐものだと分かるはず。

2011-03-17 17:53:03
花房 友一 @tomokazutomokaz

中江兆民の『民約訳解』は、ルソーの社会契約論が社会秩序のために国民の自由を制限する正しい方法を探る本であり、ホッブス、ロック以来の政治学の流れの中で書いていることをちゃんと知っており、書き出しの「鎖」の比喩も自由の制限の意味で訳している。

2011-03-18 22:44:50
花房 友一 @tomokazutomokaz

光文社文庫の『社会契約論』の訳者は王権神授説の根拠がアダムの子孫であることを知らないで訳しているらしい。「最初の社会」の最後でアダムを出して皮肉を言ってるのは、フィルマーの王権神授説に対する攻撃なんだよね。

2011-03-18 23:16:47
花房 友一 @tomokazutomokaz

Gutenberg の ニーチェのドイツ語版善悪の彼岸は誤植がある。Schlierling→Schierling

2011-03-19 18:51:52
花房 友一 @tomokazutomokaz

新聞はドイツ人が発明したらしい。

2011-03-20 01:02:21
花房 友一 @tomokazutomokaz

白水社のニーチェ全集の「善悪の彼岸」の翻訳は、どうやら分からないまま訳しているようだ。

2011-03-22 19:04:47
花房 友一 @tomokazutomokaz

『善悪の彼岸』54節、最後は、「霊魂が仮象的存在である可能性」で、光文社文庫刊中山元訳が正しいらしい。

2011-03-22 19:35:11
花房 友一 @tomokazutomokaz

同じ光文社文庫、中山元訳でも、ルソー『社会契約論』はヘボだがニーチェの訳はまともらしい。

2011-03-22 19:37:38
花房 友一 @tomokazutomokaz

光文社文庫の翻訳物は翻訳者の作った文章を読みやすくするために編集者がかなり手を入れてるなあ。だから翻訳として原文と比べると単語が合わないかったりすることが間々ある。

2011-03-22 23:36:24
花房 友一 @tomokazutomokaz

die theistische Befriedigung 「有神論的な解決策に満足すること」(善悪の彼岸53) Befriedigungは満足すること、だが、他の訳書では「解決」とある。この二つを足して出来た訳文。翻訳家はこんな事しないなあ。

2011-03-22 23:41:03
花房 友一 @tomokazutomokaz

善悪の彼岸、53 ist er unklar? 「神は曖昧なのだろうか」、と訳したので、最後が分からなくなって、あんな複雑な訳文になったのだろう。「神は自信がないのだろう」か、と訳せば、神を信用できないので人格神に満足できないのだ、と訳して充分意味が通る。

2011-03-23 00:24:05
花房 友一 @tomokazutomokaz

der Belohner(報償を与える者)、よく使われている訳語である「報償者」は報償を受ける者で与えるものではない。

2011-03-23 00:55:56
花房 友一 @tomokazutomokaz

光文社文庫、「善悪の彼岸」の訳者の独和辞典にはAlle Achtung(おみごと) は載っていないらしい。クラウン独和でものってるのに「注目、注目」(序文)と訳している。これを光文社の編集者は直せなかった。編集者は外国語辞典は引かずに字面の読みやすさを作り出しているだけらしい。

2011-03-23 02:21:55
花房 友一 @tomokazutomokaz

光文社文庫、善悪の彼岸、1,真理の価値への問い、<誠実さへの願い>は意味不明。「願い」に相当する原文の単語はない。原文は「誠実さ」だけ。やっぱこの人の訳は駄目じゃないのか。

2011-03-23 04:14:29
花房 友一 @tomokazutomokaz

光文社文庫『善悪の彼岸』、訳文の中に[]で単語を挟んで、まるでそれ以外のところは原文に忠実に訳しているみたいな振りをしているが、訳しにくいところで原文とかなり離れているところはいくらでもある。

2011-03-24 23:13:58
花房 友一 @tomokazutomokaz

Ich verzeihe ihm; er muesste denn seinen Fehler leugnen. わたしは彼を許してやる。彼が自分の過ちを否定すれば別だが。「彼が自分の過ちを否認しなければならない」と訳すと間違い。muessteには意味が無い。

2011-03-25 00:59:08
花房 友一 @tomokazutomokaz

善悪の彼岸、188、冒頭に denn muesste が出てくるが、翻訳者は全員、~ねばならない、~する必要がある、と誤訳している。光文社文庫も。

2011-03-25 01:01:29