電気は何故貯められないのか。あるいは実は貯められる電気。

電気は何故貯められないのか、という話をそもそも電気とはどんな性質を持っているのかというところから解説を試みるテスト。間違いや改良案の指摘大歓迎です。
60
GiGi @gigir
何故電気は貯めておけないのかを出来るだけわかりやすく説明するテストバージョン2。
GiGi @gigir
そもそも電気とは何かから説明しないとたぶんダメだよね / Togetter - 「「なぜ、電気は貯めておけないのか?」という質問に、どうしたら説得力のある説明をできるか」 http://htn.to/tdRJ6w
GiGi @gigir
実は電気は貯められる。但し扱いがとても難しい。みんな大好き静電気さん。あれは電気が物質に溜め込まれた状態と考えていい。結構な電力が貯まるけど、ちょっとの刺激でバチンと放電してとっても危険。雷も正体は超バカでかい静電気。コンピュータ部品のひとつであるコンデンサも静電気を貯めてある。
GiGi @gigir
バカでかい真空管を作って電気を貯めておくことは技術的には可能。ただし超危険。放電は始まったら最後全電力を放出するまで止まらない。人工雷装置だと思っておけば間違いない。小容量のコンデンサで一度に使う分だけ貯めておくくらいが無難。
GiGi @gigir
電気は熱になったり光になったり磁力を介して運動エネルギーになったりといろいろ便利。なので使うときに使う分だけ電気を作ってそれを離れた場所でも使えるようにしたのが送電網。電気は光の速さで伝わるのでものすごく離れた場所でも作っても一瞬で伝わる。電気すごい。まじ魔法じみてる。
GiGi @gigir
電気は光の速さで走るので一瞬で送電網の隅々まで行き渡る。そして使わない電気は送電網に貯まっていく=電圧が高くなる。電化機器は一定の電圧で動くよう作られてるので電圧が高くなると動作不良になり最悪壊れる。電圧の変化を許容範囲に収めるために電力会社は都度発電量を上下させているという訳。
GiGi @gigir
これは送電網を高速道路に例えると分かりやすい。インターチェンジの入り口(発電機)から電気をどんどん入れていって道路が渋滞すると入り口や出口(電化機器)で衝突事故を起こして発熱とかしちゃう。かといって車の流れを止めたら光の速さなのであっという間に道路が空になる=大規模停電。
GiGi @gigir
発電所とかすごく遠くにあるから、何かの固まりをエイヤホイヤと運んでるイメージをしちゃうけど、電気は光速なので日本の端から端まで一瞬で届く。今使ってる電気はできたてほやほやの電気。
GiGi @gigir
では、いろいろな発電方法と蓄電技術について説明をしてみたいと思います。
GiGi @gigir
現在人類が実用化している発電方法は主に3つ。コイルモーターを回転させて磁界から電力を取り出すモーター発電。光を半導体に当てて直接電気に変換する光発電、そして物質が化学反応するときに生じる電気を取り出す化学電池。そう、電池は発電機なんですね。
GiGi @gigir
誰でも簡単に手作りできる電池に炭電池というものがあります。2本の木炭にアルミを巻いて塩水につけ、それを電線で繋ぐと電気が生じる、原始的な電池ですね。世の中にある乾電池やバッテリーというのはより効率よく工夫してあるだけで仕組としてはこれと同じだったりします。
GiGi @gigir
電池は作り方次第で安定した出力の電気を使えるうえ、小型化、持ち運びが簡単なのでとても便利。ただし、発電量がとても少ないのが欠点なんですね。
GiGi @gigir
大雑把な計算ですが、一般的な家庭の消費電力を普通の単三乾電池で賄おうとすると1日に1万本くらい使い切る羽目になります。これはちょっと、やってられないですよね。
GiGi @gigir
モーター発電は大規模発電のほとんどに用いられていて、火力水力風力原子力、それと自転車を漕いで発電するのも全部モーター発電ですね。違いは何を使って回転力を得るかだけで、基本的な仕組は自転車のライトも原子力発電も同じだったりします。
GiGi @gigir
要はペダルや羽根車を回す力があればいいわけで、水力は水流、風力は風、火力や原子力はお湯を沸かした蒸気、あとは天然ガスやガソリンを爆発させるガスタービンなんてのもありますね。
GiGi @gigir
光発電は空気中を飛んでいる光子を直接捕まえて電気に変えてしまうというもの。最近は効率もよくなって製造費も安くなって将来有望ではあるんですが、問題は太陽が出ているときしか発電できないと言うこと。なので多くの場合は他の発電方式と組み合わせて用いられます。
GiGi @gigir
モーター発電は回転力を生む力によって取り扱いが変わってくる。水力は水を流せば回転し、堰きとめれば止まる。火力も燃料をくべればお湯が沸き、燃料を入れなければお湯が冷める。このあたりは必要な分だけ電気を作るのにとても便利。
GiGi @gigir
原子力は燃料がとても高温で発熱して、しかも一度火を入れるとなかなか冷めない。なので燃料を足さなくてもずっとお湯を沸かし続ける。それで今困っている訳ですが…
GiGi @gigir
ずっとお湯が沸き続けるので昼も夜もなく電力を作り続けられるのが原子力。ただ、先述した通り電気は作りすぎて余っても困ったことになるので、原子力を作った分夜の電力使用を増やさなければいけないんですね。それで深夜電力を安くしたり、電気給湯システムを営業してたりするわけです。
GiGi @gigir
それでも電力が余ったらどうするのか、というところで活躍するのが最近よく耳にする揚水発電所。これは水力発電の一種ですが、夜間の余った電力を使って、ダムの上の貯水池に水を組み上げる。それで電力が必要なときにくみ上げた水を流す。これのおかげで日本の電力会社は安定電力を供給できるんですね
GiGi @gigir
余ったときはそれでいい。じゃあ今回みたいに原発が止まって急に足りなくなったら?送電網というのは一繋がりになっていて、電気は光の速さで走るので、送電網に繋がっている一帯全てが電力不足になって大規模停電になってしまう。これを避けよう、というのが輪番停電なんですね。
GiGi @gigir
具体的には、電力需要が供給を上回りそうになったら、送電網の一部をパッと切り離す。すると切り離された先から電力を要求されないのでそれ以外の場所では電力の安定が保たれる。需要が供給を下回るのなら当然切り離す必要はない。これが予告があっても停電しない理由ですね。

コメント

雑草スレイヤー@自宅 @gc_cic 2011年3月26日
続きに期待。電気を余らせたらどうなるかとか、揚水式発電所とか開発途上のNAS電池とか。
柴田秋 @aki7ito 2011年3月27日
大量備蓄のコストを考えると難しいという話かもね。リソースさえ確保できれば、溜めるよりも作ったほうが簡単という話に過ぎなかったのかもしれない。現実的に備蓄を考えるならコンデンサより蓄電池だろうねぇ…それか電気を消費して発電できる物質を大量につくっておくとか。(水素とかね)
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2011年3月27日
一番大事なのは、最後の「今使ってるのはできたてほやほやの電気」という認識だと思う。揚水発電にせよ蓄電池にせよ、位置や化学エネルギーに転換して再発電してるわけで。この辺がわかってないと「キャパシティを超えたら即停電」も感覚的に理解出来ないんじゃないかな。輪番停電に文句言う人とか。
岡一輝 @okaikki 2011年3月27日
「水道のしくみを知らない○○人(WW2ベルリン陥落時のソ連兵とか、ヨーロッパに招かれた第三世界の原住民とか)が『コレさえあればどっからでも水が出る』って蛇口をむしりとって集めてた」なんて笑い話があるけど、日本人のほとんどだって、電気のしくみ知らないんだから笑えないねぇ。
GiGi @gigir 2011年3月27日
発電の仕組と電力の安定供給についての説明を追記しました。
Okamoto S @so_kamoto 2011年3月29日
今回のような危機は、「嫌なら無くせばいいじゃない」的な脊髄反射思考ではなく、「どうしてそれが存在するのか」の合理性を検証する良い教材。物事のルーツを辿る旅に出のに良い機会
ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする