7人の仮面ライダー

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AoVA @AoVA

4歳児が最近食事中に「7人の仮面ライダー」のお話を何度も要求するので困る。だいたいこういう話。

2011-03-27 21:33:27
AoVA @AoVA

(1)昔々、あるところに、小さな漁村がありました。人々は、幸せに暮らしていましたが、そこに、モヒカンの群れがやってきました。 モヒカンは、大切な、漁の道具や、取ったばかりのおさかなを奪うなど、迷惑ばかりかけました。 そこで、長老は決意しました「仮面ライダーを雇うだ」

2011-03-27 21:33:56
AoVA @AoVA

(2)そして、若者が仮面ライダーを呼びに町へ行きました。 町には見たことがないぐらいたくさんの人、そして、悪者と仮面ライダーがいました。 しかし、会う仮面ライダー、会う仮面ライダー、みんなとっても忙しそう。

2011-03-27 21:34:39
AoVA @AoVA

(3)ある仮面ライダーは悪者の群れと闘っていて手が離せませんでしたし、ある仮面ライダーは、テレビやビデオの収録にと大忙し。 これでは、とても、小さな漁村に来てくれとは言えません。 若者は途方に暮れて、とぼとぼと路地を歩きながら、

2011-03-27 21:35:07
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(4)「ああ、誰か助けてくれる仮面ライダーはいないものか」と、独り言を言いました。 すると、物陰から「大丈夫、私が助けてやる」と、力強い声がしました。 見ると、そこには、恐ろしい怪物のような者がいました。若者は腰を抜かして言いました。 「あなた様はいったいどなたですか」

2011-03-27 21:35:22
AoVA @AoVA

(5)恐ろしい怪物は答えました。「こわがらなくてもいい。私は仮面ライダー真。こうみえても、仮面ライダーだ。」 若者は一安心して村が助けを求めていることを話しました。真は二つ返事で、村を助けようと言ってくれました。 若者はうれしくなって、つい聞いてしまいました。

2011-03-27 21:35:39
AoVA @AoVA

(6)「真さん、ありがとうございます。でも、テレビや、ビデオの収録で、忙しかったりはしないんですか」 真は、話を遮って言いました。「善は急げだ。早速村を助けに行こう」 そうして二人が出発しようとすると、道ばたで喧嘩している二人の仮面ライダーがいました。

2011-03-27 21:35:56
AoVA @AoVA

(7)それは、仮面ライダーキュウリイッポンとナスイッポン(4歳児の脳内仮面ライダー)。キュウリとナスのおいしさくらべで口論になっているのでした。 真はすたすたと近づいていくと首ねっこをつかんで二人を持ちあげました。「あっ」「あっ、真さん」ふたりはたちまち喧嘩をやめました。

2011-03-27 21:36:35
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(8)そして、真といっしょに漁村に行くことになりました。キュウリイッポンとナスイッポンは、「どうせならもう2,3人連れて行きましょう。」「みんなで行った方が楽しいですよ」 「おいおい、遊びに行くんじゃないんだぞ」と、真が諭しましたが、

2011-03-27 21:37:56
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(9)二人は「たとえばこう、物陰から突然必殺技を出して、それをひらりとかわせるぐらいの強い奴がいいよ」「そうだそうだ」 そうしておもむろに、物陰からキュウリとナスをほうりなげました。真は「こらやめないか」と言いましたが、後の祭りです。

2011-03-27 21:38:15
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(10)しかし、飛んでいったキュウリとナスは突然輪切りになったかと思うと、いつのまにかほかほかごはんの上に載せられていました。そしてそれを手にしているのは、なんと仮面ライダーカブトでした。 カブトは「おばあちゃんがいっていた。朝食は一日の活力の源だと」

2011-03-27 21:39:27
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(11)言って、若者にお茶碗を渡すと、また突然消えてしまった。食べてみると、キュウリとナスは見事な浅漬けになっていた。 若者は「真さん、どうしてあの人は消えてしまったんですか」と聞いた。

2011-03-27 21:40:19
AoVA @AoVA

(12)真は「今のは仮面ライダーカブト、消えたのではなく、今もそこですごいスピードで戦っている。あ、おわったぞ。」と指さした。 そこには、カブトがポーズを取って立っていた。キュウリイッポンとナスイッポンは「さっきはごめんなさい」と謝って、村を助けに行くところだと説明した。

2011-03-27 21:40:48
AoVA @AoVA

(13)カブトは、「そういうことなら俺も行こう。ただ、ちょっと映画の撮影があるんで、先に行っててくれ。」というと、また消えてしまった。 そのとき、キュウリイッポンが「うひゃー」と悲鳴を上げた。おおきなワニがキュウリイッポンをすくいあげたのだ。

2011-03-27 21:41:10
AoVA @AoVA

(14)「うひゃー」ナスイッポンも別のワニにすくい上げられて悲鳴を上げた。なんだなんだ、と若者が見ると、たくさんの大きなワニをひきつれた青色の仮面ライダーがいた。「どうも、仮面ライダーバトル(4歳児の脳内仮面ライダー)です。そしてこれはワニロボ(脳内サポートメカ)。」

2011-03-27 21:41:44
AoVA @AoVA

(15)また見たことのない仮面ライダーが出た、と若者は思った。そしてバトルも村についてくることになったが、つれているワニロボがなんでも食べるので、村まで連れて行くのも困りもの。「じゃあその中で、一番強いワニロボだけつれてくのはどうだい」と、真が言うと、

2011-03-27 21:42:20
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(16)バトルは「じゃあつれていくワニロボが決まったらおいかけます。ようし、ワニロボたち、競争して、一番を決めるんだ」と言って海岸にワニロボをつれていった。ワニロボ達は海に入ると、あたりの漁船やタンカーをつぎつぎ持ち上げて、力自慢競争をはじめた。

2011-03-27 21:42:38
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(17)さて、いよいよ町を出るというとき、ずしーん、ずしーんと山を揺るがすような音がして、あたりが急に暗くなった。若者はびっくりしてあわてふためいた。どこかから声がした「し〜んさ〜ん〜! ぼくたちもつれてってくださ〜い」見ると、巨大な仮面ライダー。

2011-03-27 21:43:16
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(18)真は「J君、それにぜクロスくんも」と答えた。巨大なライダーと、その肩に乗ったライダーは口々に言った「し〜んさ〜ん!みずくさいじゃないですか〜!」「真さん、俺たちにも手伝わせてくれ」若者は、「ありがとうございます。でも、お二人とも撮影とかは大丈夫ですか」と気を遣った。

2011-03-27 21:44:40
AoVA @AoVA

(19)真は話を遮って、「よし、二人も一緒に行こう」と言った。 そのころワニロボたちは、遠くの小島を往復する競争で、誰が一番泳ぎが早いか決めようとしていた。バトルは、ぼんやりそれを見ていた。 若者と、5人の仮面ライダーは、とことこズシーンと漁村に到着した。

2011-03-27 21:45:18
AoVA @AoVA

(20)長老は、ありがたや、これで村も救われる。と、喜んだ。そこに早速、モヒカンたちがやってきた 「ウリイイイ!汚物は消毒だ!!」恐ろしいモヒカン達。だが、5人も仮面ライダーがいればひとひねり。

2011-03-27 21:45:46
AoVA @AoVA

(21)ナスイッポン「なすなげ!」キュウリイッポン「きゅうりなげ!」どかーん! ゼクロス「ゼクロスキック!」真「スパインカッター!」ずばーん! モヒカン「うわああ、このままじゃ全滅だ!」 一方そのころワニロボ達は、誰が一番歌がうまいか決めようとしていた。

2011-03-27 21:46:20
AoVA @AoVA

(22)バトルは、海岸でさんかく座りしてそれを見ていた。 モヒカンたちのバイクはあつまって、巨大なモヒカンロボになった。だがそれがいけなかった。大きさが違いすぎて出番の無かったJが大喜びで飛び出してきて「必殺のJキック!」どかーん。

2011-03-27 21:46:59
AoVA @AoVA

(23)こうなったら、とモヒカンは、バイクを自爆させることにした。「もう村もなにもかも全部吹っ飛ばしてやる!」 ところが、「ぱくり」「ぱくり」「ぱくり」「ぱくり」「ぱくり」「ぱくり」モヒカンたちのバイクは大きな何かに食べられてしまった。

2011-03-27 21:47:28
AoVA @AoVA

(24)バトルがワニロボを連れてやってきたのだった。「いやあ、なかなか決まらないから、とりあえず全員つれてきちゃったよ」 モヒカンたちはどうしたらいいかわからなくなった。そして、手近な村の子供に襲いかかった。「おまえ達、おとなしくしないとこの子供をふべっ!」

2011-03-27 21:48:30