【横山光輝「三国志」講座144「突風」】
- yms_karuta
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【横山光輝「三国志」講座144「突風」01】 第144話です。前回の曹軍からの小手調べ的な襲撃を軽くいなした呉軍でしたが、その陣営で再び銅鑼の音が鳴り響きます。狼煙も立っているので緊急事態。周瑜も思わず飛び出して何事かと聞けば、魏の水軍が現れたとの報告。
2017-11-07 12:37:01【横山光輝「三国志」講座144「突風」02】 物見台から周瑜が見ると、前回と違って曹軍水軍が整然と進んでくるではありませんか。周瑜も、さすがは魏、偉大なるかな曹操と、敵方の威容に圧倒されます。しかも風向きが悪いため火計も使えません。いったいどうやって防げば良いのかと悩みます。
2017-11-07 12:39:04【横山光輝「三国志」講座144「突風」03】 曹操も、呉軍が4、5万の兵、曹軍百万で今日こそ踏みにじってくれんとやる気満々です。このまま突き進めば曹軍の圧勝でしょう。ただ、おりからの強風が吹き荒れ、一部では竜巻にもなっていあす。曹操も部下に促され船室に戻ろうとします。
2017-11-07 12:41:08【横山光輝「三国志」講座144「突風」04】 そのとき、竜巻が「師」と書かれた元帥旗を襲います。バタバタとはためいたかと思ったら、旗を支えていた棒がボキッと折れてしまいました。これから戦を始めようというのに旗が折れるのは不吉です。部下たちもこれは天の警告、と言い始めます。
2017-11-07 12:43:27【横山光輝「三国志」講座144「突風」05】 戦の前に旗が折れるのは不吉、と言う話は他のエピソードでも出てきますが、ともかく味方の士気を下げる効果があります。呉を滅ぼすのはいつでもできるのだから、吉日を選ぶべきという部下の言葉に、曹操も引き揚げを命じます。
2017-11-07 12:45:16【横山光輝「三国志」講座144「突風」06】 銅鑼の音が鳴らされ、撤退の合図が鳴り響きます。すると、船の帆が下ろされました。行きは風に乗ってきましたが、帰りは漕いで帰ります。船から櫓が出ていますね。魯粛達も魏の水軍が引き揚げていくのを確認します。
2017-11-07 12:47:20【横山光輝「三国志」講座144「突風」07】 周瑜も、ころこそまさに天の助けだ、と一安心。しかし、大風が吹いているのは呉陣営も同じこと。強風が周瑜の旗を襲い、ボキッと折れてしまいました。しかもその折れた棒とと旗が周瑜のいる方向に倒れてしまい、周瑜が旗の下敷きになってしまいます。
2017-11-07 12:48:46【横山光輝「三国志」講座144「突風」08】 布部分だったらともかく、棒部分が当たったようです。魯粛がすぐにかけよりますが、周瑜は気を失っております。すぐに医者に見せるよう魯粛は指示。板で作った担架に載せられ、すぐに周瑜は移送されます。
2017-11-07 12:50:49【横山光輝「三国志」講座144「突風」09】 それからしばらく経ったようで。孔明が呉陣営を歩いて魯粛を訪ねます。周瑜の容態を聞く孔明。魯粛は周瑜が重態でいまだに起き上がれないと言います。どこをケガしたのかと聞く孔明に、魯粛はそれが外傷はないのですが…と答えます。
2017-11-07 12:52:46【横山光輝「三国志」講座144「突風」10】 それを聞いた孔明は、なるほど、と一言。魯粛は、このままでは曹操にとっては絶好の機会、呉にとっては致命的な禍となると悲観的になっています。孔明はそう悲観することもありますまい、と言って周瑜に合わせるように言います。
2017-11-07 12:54:28【横山光輝「三国志」講座144「突風」11】 孔明が周瑜のいる部屋にはいると、周瑜は寝込んでいます。意識はあるようですが、頭が重いだの、薬を飲もうとすると吐き気がするなどと言っています。孔明は、いったい何がそれほど不安なのです、と聞きます。周瑜は不安など何もない、と答えます。
2017-11-07 12:55:58【横山光輝「三国志」講座144「突風」12】 ならばすぐにでも立てるでしょう、と孔明が言うと、周瑜は、立とうとすると目まいがするのだ、と答えます。孔明は、そういうのを心の病、気の病と言い、周瑜が悩んでいるものを取り除けばたちどころに元気になるでしょう、と言います。
2017-11-07 12:57:28【横山光輝「三国志」講座144「突風」13】 孔明は、自分が良い薬を差し上げましょうと言い、魯粛に人払いをさせます。部屋に孔明と魯粛、周瑜の3人になったのを確認した孔明は、紙になりやら書き始めます。これが薬だ、と周瑜に渡します。
2017-11-07 12:59:17【横山光輝「三国志」講座144「突風」14】 そこには、曹公を破らんと欲せば、よろしく火計を用うべし、万事すべて備われどもただ東風を欠く、と書かれていました。まさに周瑜の悩みをズバリと言い当てたものです。周瑜も隠し事は出来ぬと、素直に認めます。
2017-11-07 13:00:51【横山光輝「三国志」講座144「突風」15】 周瑜は、あの魏の大軍を見てぞーっとしたと。火計を用いるしても東風が吹かなければ味方の陣地に飛び火し、船も陣地も焼いてしまう。しかし、この季節に東風が吹くことはないため、時間稼ぎをして、東風の吹く季節まで待つというのが周瑜の作戦です。
2017-11-07 13:02:45【横山光輝「三国志」講座144「突風」16】 しかし、曹軍はいつでも攻撃可能な状態であることが先日の攻撃未遂で判明しました。曹操とて、東風の吹く季節まで待ってくれるはずはありません。それを考えると胸が痛くなる、と周瑜が言います。
2017-11-07 13:04:06【横山光輝「三国志」講座144「突風」17】 孔明は、実はその昔異人に遭って八門遁甲の天書を伝授された、と言い出します。それに風を起こし、雨を降らせる法が書いてあったと言い出します。もし周瑜が望むなら、その秘法でもって東風が吹くように祈ってみましょうと言います。
2017-11-07 13:06:49【横山光輝「三国志」講座144「突風」18】 そんなことができるのか、と周瑜。何もしないよりはいいからやってみてくれと言います。孔明は、祭壇を作ってくれと言います。11月20日は甲子にあたるので、この日にかけて祭りをすれば、三日三晩のうちに東南の風が起こると言います。
2017-11-07 13:09:24【横山光輝「三国志」講座144「突風」19】 祭壇は南屏山の上に築いてくれという孔明。周瑜は魯粛にすぐに祭壇を築くように命じます。では、11月20日までに、と言って孔明は辞します。魯粛は本当に風が吹くのだろうか、と心配顔。周瑜も、わからんが風が吹かなければ呉は滅ぶ、と言います。
2017-11-07 13:11:46【横山光輝「三国志」講座144「突風」20】 しかし、孔明には自信がありました。孔明は子どもの時より気象を観測していて、毎年11月になると2、3日だけ東南の風がきまって吹くことに気づいていました。現在ではその風は潮流と南国の気温の関係から起こる貿易風と知られています。
2017-11-07 13:13:43【横山光輝「三国志」講座144「突風」21】 当時の孔明もすでにそれを知っていて、その日が近いことを知っていたです。孔明が知っていて、呉の人間がそのことを知らないというのはどうかと思いますが、呉の気象担当はそこまで注意してみて無かったのしょう。
2017-11-07 13:17:41【横山光輝「三国志」講座144「突風」22】 八門遁甲の天書というのは出まかせなのでしょうが、当時は神秘的なことが本当に信じられていました。仮に孔明が、毎年の気象はこうだからそのうち東南の風が吹くよ、ということを言うよりも、周瑜を丸め込みやすかったのかもしれません。
2017-11-07 13:19:59【横山光輝「三国志」講座144「突風」23】 曹軍の再出撃の準備が整うまで、そんなに時間があるわけではありません。孔明は果たして東南の風を起こすことが出来るのでしょうか。 続きはまた次回となります。 今回はここまで。
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