「はぁ……中の人は男性……」はもはや古い。僕が着ぐるみに目覚めた本当の理由

慶應義塾大学で行われたKMDにてこのようなスライドを映し出し、悦に入っていた僕。
このフレーズの意味するところは、「見た目は可愛い女の子なのに中の人が男性というギャップに興奮するよね」というところである。

ところがその翌日、晴海で行われたwasshoiにてその考えを大きく揺るがす出来事に遭遇するとは、僕はまだ知る由もなかった。

実はこのツイートを投稿した時点で、僕はその「衝撃的な出来事」に遭遇している。
が、実はその出来事に遭遇してから約18時間、そのことに言及していない。
これは、ひとえに僕があまりの悔しさに、手の内をまだ明かす気になれなかったのと、あまりの動揺に何をつぶやいていいのか分からなかったからである。

↑こいつが犯人である。

僕は前の前の日かられいほくんとは行動を共にしていた。
そのまま彼は素知らぬ顔でwasshoiの会場入りする。
僕は椛を、よっきーさんは文を、そして彼はルーミアを着て東方合わせなどをしていた。
まさに「い　つ　も　の」である。
よっきーさんも仕掛け人だったと聞かされたので、wasshoiというアウェイな場所で僕に油断させきる意図があったのかもしれない。知らんけど。

会場の雰囲気を知っている人ならわかると思うが、狭い場所に大勢の人がごたごたといて、いろんな人と喋ったり遊んだりしているので、特定の人とずっと一緒にいるということがあまりない。
つまり、彼がいつの間にか姿を消しているということに、僕は全く気づいていなかったのである。

で、wasshoiの第一部の後半、僕は椛からミクにチェンジし会場を再びうろうろしていた。
そうしたらさっきまで展示していた霧崎さんのところのミクが稼働していた。
僕は、霧崎さんの面を見たことがなかったので、「ほう珍しいなあ。初めて見た。なるほどなあ」などと考えていた。
僕もミクを着ていたので、そこでお互い握手してハグしあったし、周囲もミク合わせだということで何枚か写真も撮ってもらった。可愛かった。

今思うと、あまりにも秀逸なシチュエーションだった。
これが僕が素だったら、遠目に見てスルーしていただろうし、それでそのミクが僕になにかアプローチしてきていたら「なんで俺にそんな構ってくれるねん、内臓誰やねん俺のこと知ってんのか？」と思っていただろう。あと視界がいいので体型の観察とかそういうところまで気が回っていた可能性もある。
僕と彼のどちらかが別のキャラクターだったら、「なんで違うキャラやのにそんな近づいてくるねん。なんやうちの娘に気でもあるんか」と思っていただろう。

同じキャラクターだからこそ自然すぎて、僕は全く不思議にも思わず、つまり内臓のことなんかほとんど何も考えていなかったのである。
むしろ霧崎さんのところの娘だし、背も小さいし、内臓女性かもしれんなあ、などと考えていたくらいである。
というか、別に内臓なんて誰でもいいや、この会場に着ぐるみさん何十人もおるし、そら知らん人もおるやろ、などと考えいたのである。
まさか、3日行動を共にしていた彼が内臓だとは夢にも思っていなかったのだ。

あのミク合わせの写真、左は内臓が僕であるということを知っていて、右は内臓が彼であるということをつゆ知らず、撮られたという写真だったのである。パンツ見えてるけど。

日本語で書くのが恥ずかしかったので、英語で外人に「聞いてほしいんだけど！！！」と絡みに行っている。

怒りと腹立たしさと憎しみと悔しさと嬉しさとときめきと興奮と羨望と恥ずかしさと自責と愛しさと無念さを闇鍋にして煮込んだような感情である。