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アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、太陽の使者鉄人28号23話脚本:大地が「選んだ」者

アニメカイジに感動し、かつ高屋敷英夫さんは子供~大人になるまで、よく見る名前なので気になった…と思ったがこの方の歴史は膨大すぎた。 今回は太陽の使者鉄人28号23話脚本。 前回は1980年版鉄腕アトム31話脚本。 https://togetter.com/li/1168398 続きを読む
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まきもgpfb @makimogpfb

カイジが好きというだけで始めてしまった、カイジのシリ構、高屋敷英夫さんの歴史を追うシリーズの続きやります。

2017-11-12 14:06:01
まきもgpfb @makimogpfb

今回は、太陽の使者鉄人28号23話脚本。 前回は1980年版鉄腕アトム31話脚本。 togetter.com/li/1168398 他: togetter.com/id/makimogpfb twitter.com/makimogpfb/sta…

2017-11-12 14:06:52
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23a 「太陽の使者鉄人28号」(以下、字数関係で1980年版鉄人28号とする)は、鉄人28号のアニメ第2作。 少年・金田正太郎は、父が遺した鉄人28号と共に、インターポールの一員として悪と戦う。監督はゴッドマーズ監督の今沢哲男氏。

2017-11-12 14:07:44
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23b 九州の地熱エネルギー基地が、天馬に乗った武者のような巨大ロボットに襲われ壊滅するという事件が発生。 大塚警部と正太郎は早速現場に向かう。大塚警部と正太郎は名コンビで、なんとなくカイジ脚本の、カイジとおっちゃんの関係にも生かしている感じ。 pic.twitter.com/8QCRzhlTfV

2017-11-12 14:08:55
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23c エネルギー基地を襲った者達はヒュウマ一族と名乗っており、正太郎達は彼等の拠点を探すべく、九州一帯を飛行機で調べる。 地図を見ながら航空機で飛ぶシチュエーションが、赤ルパン演出と似てくる。他作品の演出や脚本にもよくあるので、好きなのかも。 pic.twitter.com/V21oWRoiJx

2017-11-12 14:10:44
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23d 正太郎達の動向はヒュウマ一族に察知されており、族長・ハヤテはヒュウマロボで正太郎達の飛行機を襲う。間一髪、正太郎が鉄人に飛行機を受けとめさせ、正太郎達は助かる。鉄人の優しい手つきが、まんが世界昔ばなしガリバー旅行記脚本を思わせる。 pic.twitter.com/dBANy48Rq4

2017-11-12 14:11:51
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23e だが正太郎達はヒュウマ一族に包囲され、鉄人を操作するコントローラーとも分断されてしまう。為す術がない鉄人は崖下に落下。 ハヤテは更にムチで正太郎の手を痛め付け、操縦できなくさせる。男くさい対決姿勢がカイジ脚本の一条とカイジを思わせる。 pic.twitter.com/P8anWvuY1K

2017-11-12 14:12:46
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23f ハヤテは、2000年前に九州を支配していたヒュウマ一族の再興が目的だと言い、この地から立ち去れと正太郎に警告し去る。 岩石に埋もれた鉄人の腕のアップ・間が同氏特徴を感じさせる。めぞん一刻脚本と比較。どちらも物をキャラとして捉えている。 pic.twitter.com/U3jJZm0liW

2017-11-12 14:13:44
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23g 正太郎達は一旦撤退し、敷島博士(正太郎の父の友人)から、ヒュウマ一族の伝説を聞く。 伝説によれば、太古の昔にヒュウマ一族は巨神を使い九州を支配していたらしい。説明映像が太陽のアップから始まるのが高屋敷氏的。元祖天才バカボン演出と比較。 pic.twitter.com/42rf18bCcF

2017-11-12 14:14:43
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23h 高屋敷氏は今回「脚本」なのに、不思議なことだが、説明映像の影絵調が、まんが世界昔ばなしの高屋敷氏演出「11わの白鳥」の雰囲気に似ている。 pic.twitter.com/0o8i3O1714

2017-11-12 14:16:15
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23i 話を戻すと、伝説によればヒュウマ一族の行いは火や空の神の怒りを買い、火山が爆発。巨神は岩に封印されたという。 これも自然をキャラクターとして捉えている高屋敷氏のポリシーが出ている。忍者戦士飛影でも、怒りを表すように火山が噴火する展開がある pic.twitter.com/qxeA23LwV9

2017-11-12 14:18:23
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23j 正太郎達は、伝説をもとにヒュウマ一族の拠点を発見する。だがハヤテに見つかり、命までは取らないから去れと、奇妙な術で叩き出される。 そこへ救援のヘリが到着。太陽を背にした画は同氏作品に多い。元祖天才バカボン・赤ルパン演出、飛影脚本と比較。 pic.twitter.com/Ek5bGej70r

2017-11-12 14:19:49
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高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23k 正太郎達がハヤテの術で眠らされていた間に、ハヤテ達は第2のエネルギー基地を襲撃。次の襲撃を止めるべく、正太郎は鉄人を直ちに再起動。 これは、警官の一人がコントローラーを持ってきてくれていたおかげ。同氏特徴の優秀モブ。らんま脚本のモブも優秀 pic.twitter.com/U1QKOc8OwJ

2017-11-12 14:23:41
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まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23l 鉄人との戦闘に突入したハヤテは阿蘇山へ鉄人を誘い出す。マグマに鉄人を落とす作戦だったが、もみ合った双方がマグマに転落。ヒュウマロボはマグマに耐えられず爆発。 散り際にハヤテと悪鬼の顔が重なるが、沼に一条の顔が重なる、カイジ2期脚本と比較。 pic.twitter.com/cZrLWvH1og

2017-11-12 14:27:53
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まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23m 一方、鉄人は無事にマグマから生還。 正太郎は、もっと話し合えたらこんな事態は避けられたかもしれない、と憂う。善悪の区別は簡単ではない…という高屋敷氏のポリシーの表れ。1980年版鉄腕アトム脚本の、善悪の判断がつかないロボットの死と比較。 pic.twitter.com/8dt647wl4m

2017-11-12 14:29:26
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まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23n 大塚警部は、正太郎の言動に、「そんな事は思わない方がいい」と言う。 二人と鉄人は崖に佇むのだった。このビターな余韻も、1980年版鉄腕アトム脚本13話のラストに通じるものがある。 pic.twitter.com/4o8Is7Zy7S

2017-11-12 14:30:53
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まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23まとめ1 今回、同作18話脚本の海底火山、忍者戦士飛影の活火山、ルパン三世3期の火山湖、と同氏作品に火山がよく出てくるのは興味深い。 自然をキャラクターと捉え、様々な活躍をさせるのは高屋敷氏の特徴だが、火山も重要キャラなのかもしれない。

2017-11-12 14:36:45
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23まとめ2 また、ヒュウマ一族の伝説にて、「空や火の神」が「怒って」、巨神を岩に封印したとある。 やはりこれも、自然をキャラクターと捉える高屋敷氏のポリシーが出ている。 また、ヒュウマロボと鉄人の決戦の場も、活動が活発になった阿蘇山。

2017-11-12 14:43:16
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23まとめ3 いわば、阿蘇山が今回の戦いに「怒って」いる。 また、それを戦術に生かそうとしたハヤテはそこそこ頭が切れる。カイジ2期脚本でも、地盤をカイジが味方につけた事が強調されている。 蒼天航路・ワンナウツ脚本も、自然を味方につける。

2017-11-12 14:49:37
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23まとめ4 本シリーズは正太郎が鉄人によく無茶をさせるが、今回もそうで、鉄人とヒュウマロボは双方マグマに落ちる。 それでもヒュウマロボが爆発し、鉄人が生き残るのは、大地がどちらを生かすか、キャラクターとして「選択した」とも取れる。

2017-11-12 14:53:20
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23まとめ5 そもそもヒュウマ一族は太古の昔にも「空や火の神」(=自然)を怒らせており、今回も鉄人というより自然の前に敗れたともいえる。 思えば本作のタイトルは「太陽の使者」鉄人28号。もともと鉄人は「自然」に愛されているということかもしれない。

2017-11-12 15:01:30
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23まとめ6 それとは別に、ヒュウマ一族の長・ハヤテは、正太郎達の命までは取らないなど、中々男気のある武人として描かれており、ここにも「善悪は単純ではない」という高屋敷氏のテーマが表れている。 そのため、正太郎もハヤテの最期を少し悼む。

2017-11-12 15:04:52
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23まとめ7 ただ、子供向けなので、大塚警部に「そんな事は思わん方がいい」と言わせている。だが、それを受けた正太郎が複雑な笑顔を見せる所に、やはりビターな雰囲気が漂っている。 後年、深夜の大人向けの作品を手がける事が多くなる兆しが出ている。

2017-11-12 15:12:41
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23まとめ8 カイジ2期最終回脚本では、地下に行く一条に対し、カイジが「這い上がって来い」と発破をかける様が強調されている。 これも一条がまだ生きているからこそ、かける事ができた言葉であり、今回のハヤテに正太郎が言えなかった事とも言える。

2017-11-12 15:17:48
まきもgpfb @makimogpfb

高屋敷氏脚本1980年版鉄人28号23まとめ9 カイジ2期脚本・シリーズ構成の沼編では大地が味方し、今回は、大地が鉄人を「選んだ」わけで、やはり自然という「もの言わぬもの」の活躍が大きいわけだが、興味深いところである。演出だけでなく、「脚本」でもこれを出せる所が面白い。

2017-11-12 15:30:42