『アテネのタイモン』徹底勉強会第1回・第2回まとめ

Yukiko.W @kywatana

彩の国シェイクスピア講座 『アテネのタイモン』徹底勉強会　第1回「本当は未完の話？『アテネのタイモン』のほつれ」河合祥一郎先生。時間前ににこやかに登場し。おもむろにタイモンの4幕1場の長台詞「森に行く」を原文で朗読し始める河合先生。結局4幕2場まで読んでくださいましたブラボー

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①『アテネのタイモン』は全集に掲載されているにも関わらずテクストの綻びにより？1623年の刊行時まで一度も上演されたことがないとも言われる問題劇。アルシバイアディーズは後半突然出てきて「誰？」状態だし「主人公がいつの間にか死んでいる」というのはシェイクスピアの中で唯一と河合先生。

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②『アテネのタイモン』の特徴はリア王やオセローにも通じる主人公が「絶対的な信頼を裏切られ（たと感じて）破滅する理不尽さ。問題劇であるゆえに観客にも納得のいかない思いを与えると。河合先生いわく「今回の見どころは鋼太郎さんがどんな風にその怒りを表現するのか、とのこと」怒りのタイモン

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③アテネの軍人アルシバイアディーズは後半出てきて物語の牽引役となり、最後には「ハムレット」のフォーティンブラスのようにタイモンの死を悼む。ある意味タイモンと対比的に描かれる人物。シェイクスピアシリーズ初登場の柿澤勇人さん、めっちゃ重要な役じゃないですか！プレッシャーだろな。。

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④藤原竜也さん演じる哲学者アペマンタスは口の悪い、「トロイラスとクレシダ」のサーサイティーズのような人物。口を開けば常に皮肉や悪口を言い、それでいながらなぜかタイモンにまとわりついている。「竜也がアペマンタスをどう演じるか楽しみ」と河合先生。

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⑤最後は客席の松岡和子先生も壇上に上がられてトーク。河合先生は講義で小田島恒志さんの訳を使用していたのですが、松岡先生は開口一番「しょうちゃん、この間（タイモンの）訳本あげたじゃない？」「！！....ごめん。。もう一回講義やり直したい！」←河合先生しくじる

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彩の国シェイクスピア講座 『アテネのタイモン』徹底勉強会 第1回 『アテネのタイモン』のほつれ 1 講師 河合祥一郎先生 アテネのタイモンについてあらすじと主な登場人物をわかりやすくご説明いただいたのですがそのテキストになったのが『あらすじで読むシェイクスピア全作品』祥伝社新書

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第1回 2 熱い男 タイモン(鋼太郎さん)-主人公がいつの間にか死んでいるというのはシェイクスピア唯一の作品 アルシバイアディーズ(柿澤さん)-最初全く出てこないのに突然後半出てくる 冷たく悪口が多い男 アペマンタス(竜也さん)-トロクレに出てくるサーサイティーズに似ている

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第一回 3 登場人物の名前が一貫していない アテネのタイモン(ミドルトンとの)合作説がある 共同執筆者の可能性や執筆分担説がある その理由に韻文韻律が整っていないところが多くシェイクスピアらしからぬ二行連句(二行で一組の韻文)がある点

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第一回 4 アテネのタイモンはリア王のスケッチか 絶望の極致を示す 世界に対して激しい呪いを表明する点ではトロクレとも似ている 筋と関係ない道化が登場するところはオセローとも通じるものがある 上演の際はカットされることがおおいので今回は鋼太郎さんがどう演出されるのか楽しみ

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第一回 5 客席にいらした松岡和子さんをお迎えして特別にトークがはじまる まずきょうの勉強会には小田島先生の本を元に進められていた河合先生ですがまだ松岡さんの本を持っていないと仰っていたところに訂正が入り今度ほぼ日で開催される講座の打合せの際にお渡し済とのことで河合先生恐縮しきり

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第一回 6 松岡さんが素敵な笑顔で 『シェイクスピアに一貫性を求めてはいけないに』尽きます アテネのタイモンがシェイクスピアでいちばん一貫性がない作品 シェイクスピアは人は一貫性がないと思っているのではないか さっきまでのわたしと今のわたしは一緒ではないという発想

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第一回 7 時系列が崩れます どこでだか忘れました🙇🏻‍♀️ 河合先生は野村萬斎さんとも親交がおありようで(萬斎さんいまおいそがしいようですぐは難しいそうです)数年内に河合先生がお手伝いされた萬斎さんのタイモンがご覧になれるかも⁈とおっしゃっていました

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第一回 8 わたしが松岡さんのご発言で唸ったお言葉 シェイクスピアを何冊か訳していて個人的に感じられたこととして『シェイクスピアは文体が似ている男女は必ず結ばれるのではないか』説 アテネのタイモンのタイモンとアペマンタスもじつは同じ人間観を持っているのではないか

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第一回 9 翻訳されるにあたってお二方が心に留めていること 松岡さん ライム(英語翻訳)を合わせようという目的になってしまって自己満足にならないようにしている 偶然韻を踏むような言葉がみつかったときはラッキー(笑顔)

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第一回 10 翻訳について続き 河合先生 初めて訳したのはハムレットその頃はまったくライムを合わせようは考えていなかったけど、十二夜からはやっている来年はオセローをやる予定(途中松岡さんからおやじぎゃくと突っ込みがはいって和む)

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第一回 11 わたしが河合先生のご発言で唸ったお言葉 (シェイクスピアの思想として)タイモンが逃げ込んだ森とは人間のしがらみから逃れた自由な世界を指す エリザベス朝のmemento mori 死を思え、人は死ぬのが当たり前という発想 続

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第一回 12 アテネのタイモンとは 人生をかけて人を信じようとした人が裏切られたらどうなるのか シェイクスピアは大らかな人 アテネのタイモンを観客に観終わった後全くわからないと思って帰ってほしいと思っていたのでは

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第一回 最後 時系列が崩れますたぶん少し前にお話ししてくださったと記憶しています 河合先生 タイモンがガンジーの無抵抗運動のような発言(苦しみを免れたい者は…首をくくれ)は現代の日本における憲法改正とも通じるとお話してくださいました 河合先生、松岡さんありがとうございました

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第一回 おまけ 第◯幕 第✖️場 というような割りが本によって違うのはなぜかという話 シェイクスピアは割らずに一気に書いているところをあとから編集で割っているそうです(目から鱗！) 休憩なしに上演するカンパニーもあれば、🕯を灯しながら上演する場合は途中🕯の手直しに休憩を入れたとか

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どこで見つけてくださったのか タイモン勉強会のつぶやきに いいねをしてくださる方が いらっしゃってうれしい 全公演満席だとすてきだな🎭 思い上がりも甚だしいけど 一助になれたとしたら こんなにハッピーなことは ないです(*´꒳`*) 今週末二回目受講しますので また連投の予定です

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アテネのタイモン タイモン役の鋼太郎さんが演出家の瞬間どなたがタイモンの代役されてるのか興味津々!ネクストメンバーだったらうれしくて泣いちゃう!

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第二回徹底勉強会が終わりました 松岡さんは14-16時お話ししてくださって 16時〜タイモンのお稽古に向かわれました 三幕のお稽古が始まるそうです 益々楽しみです 怒涛の投稿は夜にしたいと思います 25日のイベントは抽選になったそうで明日か明後日発送予定とのことです 当たりますように(｡-人-｡)

より @mackerel_spot

アテネのタイモン徹底勉強会、今回も面白かった。翻訳の裏話に加えて、現在進行形の稽古場での作劇の様子も伺って、アテネのタイモンがまさに生まれつつあるんだなあとワクワクした。勉強会前までに二幕まで稽古していて、勉強会の終わりの16時から三幕の稽古が始まっているらしい(笑) pic.twitter.com/s8mdcDhZUj

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Yukiko.W @kywatana

①『アテネのタイモン』徹底勉強会第２回 ＠さいたま芸術劇場大練習室。のっけから前回松岡さんの訳本を読んでいなかったことを詫びる河合先生に感謝で返す松岡さん。アルシバイアディーズの台詞に訂正が見つかったとのこと。本番の台詞が楽しみ。 pic.twitter.com/gm258dhrNy

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