「抽象と具象のレベルを自由に操る魔術師」、韓国作家 李清俊(イ・チョンジュン)

話題のアンソロジー、頭木弘樹編『絶望図書館』(ちくま文庫、2017年11月)に短編「虫の話」が収録された韓国の作家、李清俊(イ・チョンジュン)についてまとめました。 まとめのタイトルは、化け猫あんずさん( @anzoec )のツイートからお借りしております。
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『絶望図書館』所収、李清俊(イ・チョンジュン)「虫の話」(斎藤真理子訳)
ちくま文庫 @chikumabunko1
頭木弘樹編『絶望図書館 立ち直れそうもないとき、心に寄り添ってくれる12の物語』収録作家は、三田村信行/佐々木マキ、筒井康隆、山田太一、ウィリアム・アイリッシュ、安部公房、李清俊、川端康成、シャーリイ・ジャクスン、キャサリン・マンスフィールド、カフカ、手塚治虫。絶望時に、どうぞ。
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
【絶望図書館】絶望に寄り添う名短編を収録したアンソロジー。最も苛烈なのは間違いなく「虫の話」でしょ!『シークレット・サンシャイン』の原作だけど、信仰と絶望をこの短さに濃縮して描く李清俊の筆致はやっぱり凄まじい。マンスフィールドと川端のめくるめく不安定さを醸す短編も素晴らしかった。 pic.twitter.com/ZplLYmjPIU
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🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
李清俊(イ・チョンジュン)は今読んでもまったく古くささを感じない(実際そこまで古くないけど…)から本当にすごいと思う。エンタメ的な話の運びで形而上学的なテーマを語ることのできる稀代のストーリーテラーだよね。わたしは韓国の作家で一番好き。
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
日本でも李清俊全集とか出ないもんか…絶対面白いと思うんだけど…
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas
気になっていたアンソロジー『絶望図書館』(頭木弘樹編、ちくま文庫)を購入、まず李清俊(イ・チョンジュン)「虫の話」(斎藤真理子訳)のみ読了。ある夫婦の息子が誘拐されたことに端を発する苦悩の物語。長編推理小説を発表したこともある作家であり、この短編の語り口もなかなかサスペンスフル。
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas
李清俊(イ・チョンジュン 1939-2008)は韓国を代表する純文学作家だが、韓国で国産ミステリー小説ブームが起こった1980年代には長編推理小説『第三の現場』(『제3의 현장』、1984)を上梓している(別題『異教徒の聖歌』『その歌はもう歌えない』)。韓国文学翻訳ブームに乗って邦訳されないかなあ。
  • ↑ 李清俊の長編推理小説『第三の現場』の刊行当時の新聞広告を、韓国のミステリファン、delius氏のブログで見ることができる(リンク先の、1984年1月26日のところ)。
  • ほかに、1971年発表の中編小説「うわさの壁」(原題 소문의 벽)も推理小説の一種として論じられることがある。
頭木弘樹📕新刊『NHKラジオ深夜便 絶望名言2』 @kafka_kashiragi
新刊『絶望図書館』の購入者特典を、さらに増やせることになりました! 「虫の話」の著者の自作解説を斎藤真理子さんが全文訳してくださいました。 「虫の話」を読んで「なぜこれが『虫の話』なの?」と不思議に思われた方も多いと思います。その答えもここに書いてあります。 ameblo.jp/kafka-kashirag… pic.twitter.com/GHGUFHPBku
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斎藤真理子 @marikarikari
『絶望図書館』購入者特典追加。映画化にあたっての李清俊先生の序文、良い序文です。お読みになった方ぜひどうぞ twitter.com/kafka_kashirag…
李清俊(イ・チョンジュン)『自由の門』(李銀沢訳)
  • 『韓国の現代文学』第1巻(柏書房、1992年)に李浩哲(イ・ホチョル)『南風北風』とともに収録。
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
【自由の門】89年に発表された李清俊の長編小説。一人の青年が智異山に隠遁した老人を訪ねてくる。彼は自らの実録小説のあらすじを説明していくが…という話だが、強盗殺人と謎の失踪、教会の地下組織から宗教ー小説論に引き上げる寓意に満ちた抽象性にもかかわらず、めっぽう面白い。最高!天才!! pic.twitter.com/Ymx2t1xUCL
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🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
李清俊はやばい!!なぜこんなに抽象度の高い文学文学した作品を、一方で00年代以降のバイオレンス/サスペンス韓国映画みたいな筋立てで展開できるのか…普通に読んでてページをめくる手が止まらない。抽象と具象のレベルを自由に操れる魔術師かよ
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
李清俊『自由の門』に出てくる、「神の愛の実践」っていう教義によって正義の暗殺集団みたいになった教会(たぶんプロテスタント)の地下組織マジやばかったな〜〜超面白かった…
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
これ映画化したら絶対面白いじゃん!?と思ったけど、李清俊の作品って韓国映画界にかなり大きな影響を与えたみたいだね。どの作品が映画化してるのか知らないけど…(日本で読める長編なんか5本くらいだし)
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
まずその秘密組織が捜査線上に浮上してくるきっかけが、江南の金持ちたちが深夜に強盗されて額に(カインとアベルみたいな)×印をつけられて発見される…っていうのがめちゃくちゃ面白いでしょ?
李清俊(イ・チョンジュン)『書かれざる自叙伝』(長璋吉訳)
  • 原著は1972年発表。邦訳版は泰流社より1978年刊行。
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
イチョンジュンの『書かれざる自叙伝』もうすぐ読み終わるけど、なんやこれは…わたしのめっちゃ好きなやつ!韓国の内向の世代じゃん!!
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
【書かれざる自叙伝】面白かった!韓国の内向の世代的な小説なのか?わたしはすごく好きなやつ。会社を辞めようとする語り手イーが、10日間の猶予の間に喫茶店のテーブルの下で手探りでエロい彫刻を掘ってる変人や憎み合うカップルなどに出会う話。そこに飢えの記憶や四月革命の記憶がかさなる。 pic.twitter.com/CFUkPFN7D7
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🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
語り手が作中で4•19革命と5•16クーデターについての解釈を審問官(脳内の裁判官)に話す場面があって面白かった。4•19とは選択することであり、その後の5•16は選択を回収されることだったと。可能性と挫折の間で宙ぶらりんになった世代だ…ということらしい。
李清俊(イ・チョンジュン)『あなたたちの天国』(姜信子訳)
  • 原著は1976年刊。邦訳版は、みすず書房より2010年刊行。
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
疲れたのでもう風呂入ってビール飲んだ…李清俊の『あなたたちの天国』読んでるが、これまためちゃくちゃに面白い!
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
ハンセン病患者を集めて隔離した島・小鹿島(実在する)に新たに就任した院長への「贈り物」として病人3人が脱走した。一方で院長はこの島を楽園にすると不気味な動きを見せ…という話。冒頭からめっちゃ韓国サスペンス映画みたい。李清俊ほんとストーリーテラーだよな
🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
【あなたたちの天国】癩病患者を隔離した島、小鹿島を舞台にした長編小説。うーん前に読んだ二作よりも観念的で読みづらかった。ただ特殊な島をモデルにしながら、そこで描かれているのは普遍的な「支配と服従」をめぐる哲学だ。そしてその寓話的表現、物語の構成が本当に巧みで鋭い。さすが李清俊! pic.twitter.com/NvVBomFXBB
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🇦‌🇳‌🇿 @bknkanz
観念的とはいえ、やっぱりこれもそのまんま韓国映画で再現できそうな絵がバンバン思い浮かぶのが凄い。院長に蜂起した暴徒たちの中に絶対マ・ドンソクやサンホちゃんいたな…院長はイ・ギョンヨンっぽいよな…とかニヤニヤした。あ、「恨」(ハン)って感情がこれ読んで少しだけ理解できた気がした。
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