火星15型 公式動画からわかるその特徴

北朝鮮が先日打ち上げた、本格的ICBM 火星15型 北朝鮮の公式動画でも、その特徴が宣伝されていました。機体の特徴、エンジンなど、現在わかる範囲の情報をまとめました。
25
LH2 @LH2NHI

北朝鮮の大型ICBM、火星15号の映像が公開! 火星14号の発展型ではなく、超大型新製TLEに乗り、第1段エンジンはクラスタのようで驚き。 youtube.com/watch?v=dDwMDP…

2017-11-30 22:15:30
拡大
LH2 @LH2NHI

火星15号の公式動画では、 「短時間で自らの力で9軸自行発射台車を作り」 とか 「発射台自体とエンジン、大型タイヤ、巻き上げアーム、発射テーブル、油圧装置、電気操縦装置、動力装置をはじめとしたすべての要素を国産化」と紹介。 (これまで自分で作れなかったと認めていいのかな…?) pic.twitter.com/7eBzcQtZxu

2017-11-30 22:28:25
拡大
拡大
LH2 @LH2NHI

火星15号の第1段の起動シーケンスは火星14号や12号と同じで、 まず一瞬起動音と小さな炎が噴き出してからエンジンが起動する。 これは第1段がガスジェネレーターサイクルエンジンで、起動に固体燃料のタービンスピンナーを使っていると思われる。 (スカッドから伝統的に同じ方式) pic.twitter.com/tNBZVdRRuj

2017-11-30 22:31:17
拡大
拡大
LH2 @LH2NHI

火星15号の飛行 飛行中一瞬火花が出たけど大丈夫かな…? あと第1段・第2段分離ではサターンVと同じように一瞬火炎が円形に広がったので、レトロロケットを使用している模様。 pic.twitter.com/t7vRm0yyT7

2017-11-30 22:33:13
拡大
拡大
LH2 @LH2NHI

火星15号の飛行成果 「姿勢制御および速度校正による命中性、推力ベクトル操作を実現した大出力で比推力が高いエンジンの動作安定性が確証され、誘導と安定化設計定数の正確性が検証された」 北のミサイル関係公式発表っていつも技術的な細部を詳しく説明してくれるのでニュース報道より面白い。 pic.twitter.com/cMJQncNKM7

2017-11-30 22:36:20
拡大
LH2 @LH2NHI

このコメント、おそらく TVCを実現した大出力で比推力が高いエンジンを開発し、 さらに(TVCに対応可能な新しい機体姿勢制御則の)誘導制御ループのダイナミックゲインを確認した という事だと理解。 北の報道は核&ロケットミサイルだけいつも妙に詳しい。 twitter.com/LH2NHI/status/…

2017-11-30 22:39:50
LH2 @LH2NHI

その一方で 「すでに確認された操縦および安定化技術、各段分離及び始動技術、再突入環境で段頭部の信頼性を再確認しました」 と弾頭や第2段のコメントは浅い感じ。 もしかして火星15号の第2段や弾頭は、既存の火星14号の第2段のマイナーチェンジ版(直径が太いだけとか)なのかな。 pic.twitter.com/gLOScLQAS3

2017-11-30 22:43:05
拡大
LH2 @LH2NHI

あ、火星15号のエンジン、クラスターじゃない! 2燃焼室1ターボのRD-250の燃焼室の間隔を広げて、 ターボと燃焼室の間にTVC装備を噛ませた感じに見えます。 サイズ感はツィクロンとも似てますね。 起動時の炎が片側からしか出てない。クラスタなら両方から出るはず。 pic.twitter.com/a2nuomeKXX

2017-11-30 23:10:32
拡大
拡大
LH2 @LH2NHI

RD-250系って、実はターボポンプユニットと燃焼室は単に供給管でつながっているだけで接続配管はシンプルなんです。 russianspaceweb.com/rd250.html  なので、燃焼室の頭の三脚を外して、ユニバーサルジョイントをつけるだけでTVC付きに改造できそうなんですよねえ…。 twitter.com/LH2NHI/status/… pic.twitter.com/ru0KR5nFNw

2017-11-30 23:20:54
拡大
MOTOKI @detectprst21

@LH2NHI 失礼します。ご知見を賜りたく存じます。 14では底部に×4のスラスターが有りましたが15では無くTVCだと、、。 これはノズル式だと2軸制御となるので、ベーン式だと考えて良いのでしょうか? それともノズル式(で十分?)+サイドスラスター等を併用して姿勢を制御しているのでしょうか?

2017-11-30 23:21:00
LH2 @LH2NHI

@detectprst21 おそらくですが、火星14号では主燃焼室は固定で、4機のバーニアエンジンは接線(よこ)方向のみ1軸ジンバル駆動、 火星15号では、2機の主燃焼室が2軸ジンバル(縦横)することでピッチ・ロール・ヨーすべてを制御できるのでしょう。 タイタンII(やH-IIB)と同じ発想ですね。

2017-11-30 23:24:38
LH2 @LH2NHI

完成!北朝鮮のこれまでの液体推進ミサイル&衛星打ち上げロケットを一覧として整理しました。 製造上機体直径をパターン化するはずと考えて整理してみましたが、すっきりと0.88m,1.25mの旧世代、1.25m,1.5m,2.5mの新世代に整理できそうです。 pic.twitter.com/taEWQFWxyM

2017-12-01 23:19:42
拡大
LH2 @LH2NHI

しかしこうしてまとめてみると、90年代のスカッド・ノドン系と、 10年代の新世代系統にきれいに分かれる。 そして銀河3号はエンジンは旧世代でも、機体直径は新世代系統をきれいに網羅していて、衛星打上と同時に大型機体構造の検証が可能なよう設計されていたのかも。 twitter.com/LH2NHI/status/…

2017-12-01 23:31:13