2024年の冬至近くの満月の高度について

備忘用セルフまとめ(2016年12月のツイート)
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brucaniro @brucaniro

月が大きい。きのうは今年最後にして最大高度の満月を見そこねてしまったな。

2016-12-15 20:20:07
brucaniro @brucaniro

今年最大の南中高度とはいえ東京では73°。2024年の12月の満月は83°まで上がり、ほぼ天頂だ。8年後、どこで見ているかな。

2016-12-15 20:33:50
brucaniro @brucaniro

沖縄の、それも石垣島で見たら89°だ。満月の影がなくなる!

2016-12-15 20:36:45
brucaniro @brucaniro

ちょっとまって!緯度の計算したら、石垣島だと南に行きすぎて、2024年12月15日の満月は真夜中に「天頂を超えて」、北の空に4.5°も入りこんでしまうんだ。奄美大島の名瀬市で、ちょうど90.2°、ぴったり天頂だ。

2016-12-15 21:28:24
brucaniro @brucaniro

すごいなー。北半球にいるのに、月が北の空に入りこむなんて。

2016-12-15 21:31:01
brucaniro @brucaniro

へたくそな地平座標を描いて確かめた。「天頂を超えて北の空に入りこむ」という表現は正しくないな。石垣島で2024年12月の満月が出る方角は東北東(59°)で、満月は真夜中になっても南の空には入らず、そのまま北の空86°の高さに「北中」するというのが正しい。

2016-12-15 23:57:13
brucaniro @brucaniro

2024年12月15日の満月の南中高度は、東京→鹿児島と緯度を下ると、83°→87°と上がっていき、奄美大島の名瀬で天頂に達し、さらに南の石垣島へ向かうにつれ北側に高度が下がっていくので、その限りでは、真夜中の満月が「天頂を超えて北の空に入りこむ」という表現は妥当性をもつのだが。

2016-12-16 01:42:05
brucaniro @brucaniro

しつこく2024年12月15日の満月の高度の話。前ツイのように言わずとも、石垣島の同年同月の南中高度を日ごとに追うと、11日78°→13日満月前に天頂で89°→15日満月が北の空86°→17日再び天頂に戻り89°、となるので、満月が「天頂を超えて北の空に入り込む」と言える。

2016-12-16 23:01:13
brucaniro @brucaniro

いずれにせよ、この話の要点は、北回帰線より北にある場所でも、月の軌道のふらつきのせいで、冬至近くの満月が「北中」する年がある(18.6年周期で、石垣島だとピークの年を挟み7年続くみたい)ということか。

2016-12-16 23:56:09
brucaniro @brucaniro

国立天文台作成の「月の南中高度の18.6年周期の変動」のグラフ。記載がないが高度からして観測地点はおそらく東京。 bit.ly/2hFAlLa pic.twitter.com/BkGwDMjnB9

2016-12-17 00:32:20
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brucaniro @brucaniro

月の軌道のふらつきgif。何回かここに貼っているがよくできている。青い地球の周りを、月がフラフープみたいな軌道を描いて高速で回っている。18.6年を約4秒に圧縮。 pic.twitter.com/amhDRoIFRG

2016-12-17 00:39:33
brucaniro @brucaniro

月の動きは単純明白に見えて精妙な複雑さを備えているなあ、と1年に1回はこちゃこちゃと考えた末に深く感心している

2016-12-17 01:38:10
brucaniro @brucaniro

…のだが、今回、月の出没の方位(位置)が毎日わりと大きく移動しているという事実にはじめて気づき、うろたえた。月の満ち欠けと同じくらい日常的な現象であるらしいのに、どうして今まで生きてきて気づかなかったのか。 koyomi.vis.ne.jp/directjp.cgi?h…

2016-12-17 01:49:50
brucaniro @brucaniro

月が動くにつれ月の出の時刻が毎日約50分遅くなるというのはもちろん常識として、でもそこから月の出の方位も変わるというのは直ちに理解できない。しかもだいたい27日周期(月の出の位置が元に戻る)らしいのだが、その27日間に45°動く月もあれば73°も動く月があったりする。なぜなの。

2016-12-17 02:06:06
brucaniro @brucaniro

もし月の軌道が地球の赤道面とぴったり重なっていると仮定すると、月の出の方位は毎日変わらないはず。ということは、単純に考えて、月の軌道が赤道面に近づくときは月の出の方位の変動の幅が狭く、赤道面に対して鋭角になるにつれ変動の幅が広くなるということだ。

2016-12-17 03:30:40
brucaniro @brucaniro

そして、地球の赤道面に対する月の軌道の傾きは、月の軌道のふらつきの周期18.6年の間に、最小で18.3°、最大で28.5°になる。国立天文台のわかりやすい説明図があった。この傾きが最大の年に、月の出入りの方位の変動幅も最大化する。 bit.ly/2hsA28U pic.twitter.com/U5miQp8xwm

2016-12-17 04:14:26
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brucaniro @brucaniro

ここまではよし。でも、赤道面と月の軌道の傾きが大きくなる2024年の、例えば9月に、月の出の方位の変動幅がなぜ73°にもなるのか(9/12には東南東127°から、わずか12日後の9/24には東北東54°から昇る)という計算はもうお手上げ。三角関数の基本学び直せばいけるんだろうか。

2016-12-17 04:40:27
brucaniro @brucaniro

月の出入りの方位の変動周期の約27日というのは、交点月(nodical month)の周期27.21日なんだろうな。

2016-12-17 04:55:30
brucaniro @brucaniro

というところでよしとして、仕事にもどろうとしたが、こんな時間やんけ…

2016-12-17 04:56:08
brucaniro @brucaniro

考えてみれば、太陽の出入りの方位の変化と違って生活に影響しないし、月の出の時刻はずれるし、そもそも月の出が確認できるのは満月以降の月齢がいった月だけだし、見えた時は満ち欠けにまず目を奪われるし、ってことで、月の出入りの方位の変化に注意が向かない理由はたくさんありすぎる。

2016-12-17 05:35:39
brucaniro @brucaniro

しかし、それにもかかわらず、人類史において、月の出入りの方位の変動にセンシティブだった文明があったのだった。すなわち、青銅器時代のイギリスやアイルランドで、18.6年周期の月の出入りの方位の変動に即して環状列石をつくったあの巨石文明。

2016-12-17 07:01:14
brucaniro @brucaniro

「この年の夏、スコットランド北部では、満月が18.6年の周期中、最も南寄りに沈む。満月が沈むとき、祭壇状の岩の上に「降りる」かのように見えるように、石の配置を決めたのではないか」 / “月の周期/アウターへブリデス - lith…” htn.to/XWuvW

2016-12-17 07:22:41
brucaniro @brucaniro

天文のことに思いふけるうちに、1年の終わりがせまり、街がイルミネーションで星空のようになっていくのはたのしい。

2016-12-17 20:35:54