オークの騎獣、狂猪のはなし と 巨猪 ‟火吐”のはなし #ぴくめす
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汚ッサンオーグ魔北葵
@makitaaoi
#ぴくめす オークメイジに反旗を翻し冥王軍に寝返ったトンソグ将軍自慢の騎猪軍団〈マッドボア・ライダーズ〉。文明の利器、鐙付きの蔵と手綱を装備した野生オオイノシシは乗り易さが段違いだ！ pic.twitter.com/CQoDLcouTA
2016-11-18 22:17:05
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帽子男
@alkali_acid
白獣鬼のガバグが乗っていた白い魔狼がワーグの王の血を引くと噂されたように、狂猪にも冥王の時代に猛威を振るった恐るべき怪物の直系がいる。
2017-12-03 23:43:19
帽子男
@alkali_acid
#ぴくめす オークの乗る狂猪の中でも、特に有名なのが西原に跋扈していた赤毛の巨大種。“火吐”と仇名のある雄は、小山ほども大きく、手練れの猪馴らしにも容易になじまなかった。ぶ厚い毛皮は脂によって固まり、弓矢も通さず、六本の牙は振るうだけでシャベルのように敵を宙へ放り上げる。
2017-12-03 23:48:18
帽子男
@alkali_acid
#ぴくめす 突進していくる火吐に、正面からなまはんかな魔法をぶつけても効き目がない。きわめつけはその武器だ。“火吐”の尻と口からは濃い瘴気を含んだガスが噴き出すが、オーク達は、そこにドワーフから奪った火打石と鋼の仕掛けを取り付けた。おかげで興奮した“火吐”は戦場で前後に毒炎を広げる。
2017-12-03 23:52:03
帽子男
@alkali_acid
#ぴくめす “火吐”の背には櫓（やぐら）が取り付けてあり、毒炎の届かないかからない高さからオークが手綱をとる。だがエルフの射手などがこの格好の的を撃ち殺すと、制御を失った“火吐”は余計に激しく暴れはじめるのだ。戦場を蹂躙したあと、“火吐”は乗り手がなくともオーク達の元へ戻って来る。
2017-12-03 23:54:41
帽子男
@alkali_acid
#ぴくめす 帰巣本能という訳ではない。この暴れん坊がオークに従うのは訳がある。“火吐”を馴らすのにオークが使ったのは巨大な雌猪のはりぼてだ。中にはオークの体液や体臭によって発情した雌が取り付けてある。
2017-12-03 23:56:16
帽子男
@alkali_acid
#ぴくめす たいていの雌は、元がどれほど頑丈な大男の騎士だったとしても、一度か二度、“火吐”の相手をしただけで使い物にならなくなるが、それでも張りぼての方は無事だ。“火吐”はこのはりぼてを自らの伴侶と信じており、中身が入れ替わっても気づかない。
2017-12-03 23:57:32
帽子男
@alkali_acid
#ぴくめす 騎士団が、オークの戦術兵器である狂猪の巨大種“火吐”の脅威を取り除くには、正面から戦うのではなく、この雌を仕込んだ張りぼてを破壊せねばならない。しかしそれは猪乗りたちの至宝として守られており、近づくのは容易ではない。過去には小人と人間から成る決死隊がその隠し場所を探ったが
2017-12-03 23:59:51
帽子男
@alkali_acid
#ぴくめす 火吐はほかの狂猪の雌には一切興味を示さず、張りぼてだけを愛し、鼻づらを擦り付けたり、一緒に泥浴びしたり寄り添って眠ったりする。中身の雌は、人間、エルフ、ドワーフなどを問わないが、しかし本物の猪そのほかの獣だと近づかない。匂いで分かってしまうらしい。
2017-12-04 00:04:43
