エレン先生が高校でも教えるとしたら

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uroak_miku @Uroak_Miku

1)東京書籍から出ている高校英語教科書を閲覧してきた。うーんExpression(文法)教科書はけっこうよくできているのにCommunication(読解)が少々難ありですた。

2017-12-10 20:17:19
uroak_miku @Uroak_Miku

2)東京書籍といえば、わかりますね。中学英語のほうでスターが飛び出した。 pic.twitter.com/4w0nwYFNFh

2017-12-10 20:18:35
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3)高校英語は科目が二つ。「Communication」と「Expression」。かつてはリーダーとグラマーと呼ばれていました。

2017-12-10 20:19:38
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4)これが東書のExpression教科書(一年生用)。 pic.twitter.com/l2kZUSQGwY

2017-12-10 20:23:30
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5)画面右上に注目。白人の同級生が二人います。 pic.twitter.com/W0Rcp5pdtW

2017-12-10 20:24:07
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6)この教科書はよくできているんですよ。ちょっと感心しました。ただ… pic.twitter.com/dgakxc7wTx

2017-12-10 20:27:58
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7)「Can you see the boy who is playing tennis over there?」がちょっとよろしくない。いえ英文としては完ぺきなのですが、誤った理解を高1の子たちに刷り込んでしまっている。

2017-12-10 20:32:18
uroak_miku @Uroak_Miku

8)この「Can you see ~?」だと「遠くのほうにいるから見えにくいかもしれないんだけど見えるかな」のニュアンスなのです。ちょっと視力検査っぽい感じがする。

2017-12-10 20:33:30
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9)私なら「Do you see ~?」を勧めますね。「あそこでテニスしてる男の子が見えるでしょ」くらいのニュアンスになる。日本語の「見える」を「can see」に直訳するとちょっと強いんですよ。「see」でたいてい間に合います。

2017-12-10 20:35:26
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10)こんな風に、その英文単体はおかしくないけれど生徒が「ああこういうときはcanを使うんだなー」と誤解してしまう類の英文がちらほら目に付きます。

2017-12-10 20:36:29
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11)よくできているんですよこの高1文法教科書。高校英語教科書は私のときに比べれば(中学英語とは違って)ずいぶん進化しているけれど、それにしては日本人の英語苦手ぶりは改善されないでいますよね。原因のひとつはこういうミスリードの点在にもあるんじゃないかなって思いました。

2017-12-10 20:38:21
uroak_miku @Uroak_Miku

12)Communication(読解)のほうも見てみましょう。同じく東京書籍のものから。三種類あって、一番やさしい(つまり夜間や底辺校用)ものがこれ。 pic.twitter.com/ZAuy38nB8t

2017-12-10 20:40:46
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13)こちらも白人の同級生がふたり配備されていますね。先の教科書のとは別のキャラクターのようですが。それから白人男性の英語教師がいます。ALTとは特定されていないのはどうしてかな。 pic.twitter.com/sGTYFgNm7u

2017-12-10 20:44:08
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14)「can」の用法がむちゃくちゃ。 pic.twitter.com/gNhOjlQmYa

2017-12-10 20:44:55
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15)「My brother can speak three languages.」の正しいニュアンスは「うちの兄なら三か国語話せます」です。「なら」です「なら」。

2017-12-10 20:47:10
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16)「I can't cook well.」は「えー!私、料理下手なんですぅ」くらいの感じ。「I'm not a good cook.」(料理はそう上手くありません)を覚えた方が実用的。 pic.twitter.com/3qB4m7ZB8J

2017-12-10 20:50:00
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17)「Can you sing the song in English?」は難しい。これ、4通りの解釈ができるから。「その歌を英語で歌えますか」「その歌ちょっと英語で歌ってみてよ」「あんたにその歌は英語では歌えないでしょ」「あなたがその歌を英語で歌ってもいいわけ?」 pic.twitter.com/I9EfzQp7IR

2017-12-10 20:53:41
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18)「can」はこのように見た目に反してとても奥が深い。これを使いこなせるようなら英語上級者です。

2017-12-10 20:54:52
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19)「can」は中一の年明けに習います。 pic.twitter.com/kFqF8qL83X

2017-12-10 20:56:31
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20)しかし使い方がめちゃくちゃ。デビュー戦なのに。「We can skate there.」だって。これだと「私たちボストン市民はそこでスケートが許可されている」と聞こえる。「You can enjoy skating there.」(そこでスケートを楽しめるよ)としてほしい。

2017-12-10 20:58:37
uroak_miku @Uroak_Miku

21)軽いお願いをするときの「can」、許諾の「can」については一応中一で習うんですよさっきのスケートねたの直後にです。ただこれはミニ英会話コーナーでの扱いなのでエレン・ベーカーと仲間たちは出てこない。ハーフの女の子が主役の別枠扱い。 pic.twitter.com/q8OOeWYiEP

2017-12-10 21:03:12
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uroak_miku @Uroak_Miku

22)ただこういうのってずるいんですよ。「can=できる」と公式化して教えた方が中一の子には楽だろうという親心とともに、「本当はほかにもあるんだよねー」と別枠で裏技的に教えるわけだから、生徒にすれば頭がこんがらがる。

2017-12-10 21:04:49
uroak_miku @Uroak_Miku

23)繰り返します。「can」は奥が深いのです。

2017-12-10 21:05:26
uroak_miku @Uroak_Miku

24)中一でヌエみたいな教え方をしておきながら、高一では改めて「can=できる」と刷り込みにかかる…ああ、こういういいかげんなカリキュラムのせいで私たちは英語が苦手になっていくんだなって改めて思いました。twitter.com/KaoruKumi/stat…

2017-12-10 21:07:28
uroak_miku @Uroak_Miku

25)「can」は「~する選択肢も一応ある」が基本ニュアンスです。ここから許諾、依頼、可能、嫌味の4用法が生まれてきます。

2017-12-10 21:09:29