「文章力」とやらについて考えてみる

まとめました。
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稲庭淳 @inaniwan

いなにわじゅん。講談社から『ラン・オーバー』って本を出したけど、いまは脚本とか云々とかコンテンツ産業の別のことをやってます。どこかしらで目に触れてるかもしれない。 連絡→ j.inaniwa@gmail.com ほしいものリスト→ amzn.asia/7hwzORy

赤月カケヤ @kakeya_rapid

「魂が震える感動を」を合言葉に、人の心を動かす作品を書きたい。 「異世界はジョーカーに微笑んだ」「それでも、好きだと言えない」「俺が生きる意味」「最強秘匿の英雄」「キミとは致命的なズレがある」等 青空https://t.co/IrfLpoCSJr

https://t.co/hj0YYePVKh


 

Web小説サイト「カクヨム」 @kaku_yomu

【第3回カクヨムWeb小説コンテスト】ホラー・ミステリー部門ランキング(12/19時点) kakuyomu.jp/contests/kakuy… 1位ハード・アンロッカー/稲庭淳 2位シェアハウス殺人事件/柳森乙樹 3位ヴァルール・グリザイユ最新/木青乃 (あべの) #カクヨムコン3 pic.twitter.com/6iK30QNxZ8

2017-12-19 20:00:00
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稲庭淳 @inaniwan

絶対1位の座は譲り渡さねえからな……

2017-12-19 20:11:24
稲庭淳 @inaniwan

今作(『ハード・アンロッカー』)がボツにされる際、担当編集氏には「起きたことをわかりやすく書くという基本がなっておらず、文章力がない」とのご意見を頂いているので、文章力とか筆力ってものが何なのか俺にはもうわからん。

2017-12-19 23:55:27
バーチャル後方見守り女/扇智史 @o_g_s_t_

@inaniwan 文章力って曖昧な概念なので、あんまり気にしない方がいいと思います。しかしそれは編集氏がいくらなんでも失礼なのでは……

2017-12-20 00:00:10
稲庭淳 @inaniwan

@o_g_s_t_ 断言されてるので、何をもって文章力を計ってるのかが気になります。

2017-12-20 00:16:13
バーチャル後方見守り女/扇智史 @o_g_s_t_

@inaniwan 何なんでしょうね……文の構成とか語順とかで最低限わかりやすい文章の水準ってのはあると思いますが、まさか稲庭さんの文章がそのレベルでないと言われてるんではないでしょうし。

2017-12-20 00:20:51

 
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赤月カケヤ @kakeya_rapid

弟子の稲庭さんが、こんなことを言っているので、ふと、文章力とやらについて、日ごろ思っていることを書いてみようと思った。きちんと整理したわけじゃないので、悪文になるかもしれないが、適当に書いてみる。 twitter.com/inaniwan/statu…

2017-12-21 21:21:56
赤月カケヤ @kakeya_rapid

文章力を語る際、発信側だけでなく、受け手の質も関係する。相手に応じて、対応も異なるため、万人が納得できる文章力は定義がまずできない。それでも、ある程度の分析はできると思う。 一般的な文章力のポイントは、表現力、正しい日本語、文章基盤が挙げられると考える。

2017-12-21 21:26:40
赤月カケヤ @kakeya_rapid

まずは文章基盤だが、これはどんな文章に日ごろから接しているか。こう書くと誤解があるので、たとえるなら「演歌」と「Jポップ」の関係と似ている。そろそろ紅白の時期なので耳にすることもあると思うが、ある程度年配の方だと「歌は演歌が一番。最近の歌はみんな同じで魅力がない」と言ったりする。

2017-12-21 21:29:07
赤月カケヤ @kakeya_rapid

逆に若い人からすれば「演歌はみんな同じに聞こえるし、最近の歌はいろんな種類があって素晴らしい」と言うだろう。まったく逆の感想になるわけだ。これが基盤の概念であり、決して、どっちが優れている、という低俗な話をしているわけじゃない。

2017-12-21 21:31:06
赤月カケヤ @kakeya_rapid

小説にも同じことが言える。世の中にあふれている文章は、何も小説だけではない。むしろ、小説の文章は小説以外では通じないことが多い。ゲームでもテレビでも映画のテロップ、SNSでも、文章は横書きで文字数制限があることが多い。そのため、独特のテクニックを必要とする。

2017-12-21 21:34:56
赤月カケヤ @kakeya_rapid

僕は便宜上これを「テキスト型」と呼んでおり、従来の小説の文章を「小説型」と呼んでいる。ちなみに小説型の作家さんにこの話をすると「わかる! すごくわかる!」と言ってくれるが、テキスト型の作家さんに言うと「いや、違いなんてないでしょ?」と言われる。

2017-12-21 21:36:41
赤月カケヤ @kakeya_rapid

なので、上の文章に納得できる人は小説型で、違いはないという言う人はテキスト型だと、大雑把にまぁ、分類してもいいかなと思う。 ちなみに誤解してほしくないけど、どっちが優れている、という話は一切していない。演歌とJポップの違いだけで、小説型は演歌のほうだと思っている。

2017-12-21 21:38:28
赤月カケヤ @kakeya_rapid

小説のほうが歴史が古いため、名作を探すと、10年20年前は普通で、40年前の作品を読むことになる。つまりは「おじいちゃん、おばあちゃんの文章」を文章基盤として持つわけだ。だけど、これは時代の流れ、特に競争原理が働き、常に文章力を向上させなければならない現状とかけ離れる。

2017-12-21 21:41:19
赤月カケヤ @kakeya_rapid

結論から言えば、テキスト型の文章のほうが、従来の小説型より進化した文章であると言える。それに対し、小説型のほうが素晴らしいというのは懐古主義でしかない。 そして文章の良し悪しについては、この文章基盤が大きく影響する。つまり慣れ親しんだ文章をうまいと感じてしまうのだ。

2017-12-21 21:43:14
赤月カケヤ @kakeya_rapid

なので、この「お母さんの味が一番」という価値観を捨てて、もっと客観的に文章力を評価する必要がある。 そこで登場するのが、正しい日本語と表現力だ。 正しい日本語については説明は不要だと思うが、実は言葉というのは生き物で変化していく。正しさも時代によって変わるし、新しい言葉も増える。

2017-12-21 21:44:53
赤月カケヤ @kakeya_rapid

その意味では、正しい日本語は定義が難しい。一応読みやすくするテクニックは存在するけども、読者のほうがそれを読みにくい、と感じてしまえばそれまでだったりする。 先の文章基盤が読みやすさにも影響するので、これと言った答えはない感じ。

2017-12-21 21:47:19
赤月カケヤ @kakeya_rapid

そして「表現力」だけど、作家は文章を違って、言葉以外のことを伝えようとしている。メッセージとかそんな重いことではなく、作品の雰囲気だったり、感動だったり、そんな感じ。某有名作家も言っているけど、小説家は一言で済むようなことを長々と書くようなお馬鹿な存在らしい。僕もそう思う。

2017-12-21 21:52:18
赤月カケヤ @kakeya_rapid

この表現力と正しい日本語は、時として喧嘩することがある。小説は正しい日本を伝える教科書ではないので、悪文を書く必要もあるのだ。 また、作品の雰囲気と文章はそろえる必要がある。コメディ系の緩い楽しい作品に、濃厚な文章表現が似合わないことは誰にだって分かるだろう。

2017-12-21 21:55:09
赤月カケヤ @kakeya_rapid

それなのに、緩いラノベ作品と社会派の真面目な作品を比較して、「ラノベより小説のほうが文章量がある」とはちゃんちゃら可笑しい話である。少なくとも比較するならば、作品のジャンルや方向性を揃える必要がある。

2017-12-21 21:57:54
赤月カケヤ @kakeya_rapid

さて、この表現力についてだけど、一般的には、①情景が浮かぶような文章、②共感できる文章、③言い回しが秀逸な文章、④リズム感がある文章、⑤分かりやすい文章、⑥難しい漢字が使われている文章、で評価できると思う。

2017-12-21 22:00:57