シニフィアンとシニフィエを考える

高山直人(💉×4)(魔法天使、軍事好き、車バイク鉄道&オタク&サブカル&左翼が死ぬ程超好き) @naobotaka_magi

K-POPメンバーが若くして他界したとき、SNS上ではその死をも嘲笑するネット糞餓鬼(ヤングネット原住民)が発生し、それにファンが抗議する事態が起きた。あの応酬が、まさにソシュールのいうところのシニフィアンとシニフィエの分かりやすい例じゃないかと思う

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シニフィアンたちは「属性」への嫌悪がまずあって、その属性の一部である文化をも疎んでいる。全部記号への否定的意識だ。で、誤読などで嘲笑するわけ。それを記号としての認識しかないから、有価値なるものとみなしておらず、いくらでも誹謗できてしまう

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一方のシニフィエは、まず属性への好意があって、その背景にある彼らの人間や、彼らの所在地などへの親しみがあとから湧いてくる。すべて整ってそれを言語化するための記号が揃う感じ。回路が逆なのだ。だから不謹慎な彼らに「人の情け」を問うような反論が多かった

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前から思っていたことだが、ネット原住民は、誹謗のユーモアの引き出しが少ないこと。単純な表現ばかりで、文化を嘲笑するような表現がないこと。昔のバイク漫画に出てきたキレる不良のようなイメージとして揶揄する表現がない

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逆に相手にあらがう側は、ネット原住民特有の知性や感性の低さとか、ダサさなどの特性を笑うものである。ネット原住民には理論どころか屁理屈しかない

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これは韓流やサブカルにも全く同じことがいえる。シニフィアンとしての「集団/人/属性」への憎悪が、そのまま両者に向けられている。なので、沖縄やサブカルヘイトものは、ヘイトコンテンツと体裁がそっくりで、センスがなく、内容も対象が変わっただけで同じ

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ヘイトは、すでにネットでも、路上でも、何度も起きているが、プラカードや服装の悲惨さは昔のネトウヨと変わらないし、出てくるヘイト文言も、昔の中高生と同レベルの幼稚なものだ

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一方、カウンターたちの作品をYoutubeで見ていると、書き込みやデモでもこちらはシニフィエとしてのものだ。スピーチに方言が登場したり、デモ行進にコスプレで参加するものも多い。自然と表現が発生する感じもある

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沖縄ソングや宮崎アニメが社会に対する思いが込められているという話は有名だ。娯楽に政治を持ち込むのかというバカが何と言おうと、これらのカルチャーは、政治と一体。だから、左翼が沖縄文化やサブカルを道具にしたりもする

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一方、ヘイトする側、メインの一部とみなし「メイン」に染めたがる側はどうか。右翼派ないし反サブカル側に、自身の文化の奥深さはあるだろうか。「反日」などのレッテル張りの言葉がそもそも、大衆の使う言語の感覚と程遠い。「支那」もそうだ

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ところで二輪車ユーザーは「サブカル」をスローガンに若返り化した。3.11後、二輪車に乗る制服姿の高校生(特に女性)が出現したことに多くのネット民が驚いたがその制服はその後の赤い話などでも定番の風景となっている。その普通じゃない違和感は記号ありきであることに起因する

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同じ高校生でも、運動部姿でヘルメット被って速い自転車に乗っていた時代の方がよほど、良くも悪くも「青年の文化」の体現者っぽい。そういうイメージできるような感じが、ロードバイクにはあってもオートバイにはないのである。昭和と違い、珍走を知らない世代なので何もかも軽い

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しかしそんな二輪でも市場に返り咲き、プラス成長を安定維持していられるということは、あの「サブカル」を連呼して文化を乱舞させる感覚と共鳴する人が少なからずいるということだ。で、3.11以降になってから起きているのが青年ネタ消費の急増であるが、記号論で考えると筋が通る

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つまりこうだ。なんとなく記号としての文化が奪われている、失われているという思いがある。なので記号を叫んでいるだけの文化が復活した。しかし、復活は手に入れても、実態の箱の中身はスッカラカンである。なのでそれを満たすために、わざわざ青年が消費する光景を消費するのである

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青年消費は、やれバイクだとか、軍事だとか、空想とかみたいな軽い説明で説明で理解できるであろう「現実・空想っぽい文化」をいちいちそれを特定の年齢属性を介することで消費するものである。多分、純粋の経験者でありながらその当事者レベルに青年文化を知らない奴がいる

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純粋の経験者でありながらその当事者レベルにその文化を知らない奴にとってそれは非常識でありいい年した大人であるほど恥である。しかし「自分より青年文化を知らないはずの青年が、青年ｖびいきで、ネタを褒めてくれる」だけで、安心してその羞恥心を麻痺させながらネタ消費をすることができる

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そうやって空っぽの取り戻した文化の箱に、中身を肉付けさせる。シニフィアンにシニフィエをサンドすることで、「二輪などを愛する普通の高校生」を消費したつもりになる。ネタ消費たちはそうやって発生する。そう考えると今までの謎がすべて1つの答えに結びつく

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なぜ現役高校生でネタ消費をする人に限って、「ある種牧歌的な校風の高偏差値校」などではなく、それと程遠い三流校だったり、それこそ中卒と区別のつかないような人たちだったりするのか

高山直人(💉×4)(魔法天使、軍事好き、車バイク鉄道&オタク&サブカル&左翼が死ぬ程超好き) @naobotaka_magi

なぜ理想と一番程遠い、部活動もしなければ一般常識もないような、そもそも並の人間レベルの学力も身に着けていない、一昔の学園ゲームにも出てくる「三流高校の高校生」が消費者になるのか。ないからこその記号の欲であり、後から中身を肉付けするわけである

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ところで以前ネトウヨが鉄道叩きをしたことがある。観光列車叩きとか、しぶとい経営力が日本の車社会を邪魔しているとか、理由は様々で、そして私がめでたく名誉庶民とバッシングされた

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例えば私鉄王国だが、よく考えてほしい。もしその作品の言葉に「快特」「東急」「渋谷」「大阪」「スペーシア」といった具体的地名や固有名詞が出なくても、私鉄王国というだけで、ああ日本だなあと、私の地元の風景や、都会人の職場周辺の感じが脳裏に浮かぶと思う

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ゲームも同じで日本風は例えば中華製でも、日本風だとわかる。現代風RPGの舞台の言語は全部英語で、地形などが辛うじて原形をとどめているのであっても、その舞台がロケ地であることには変わりはない。日本を舞台にした洋ゲーに「政治」も「学生」も「サブカル」もない