史学界の(中の人的)室町ブーム「これまで」と「これから」

個人の備忘録です。 ※2018年12月追記済み
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『応仁の乱』に続き
『観応の擾乱』『享徳の乱』
『足利将軍と室町幕府』まで…
今年も色々な「室町」本が話題に

亀田 俊和 @kamedatoshitaka

突然の「室町ブーム」に、当の研究者らが『狐につままれたようだ…』と困惑した2017年、だったらしい - Togetter togetter.com/li/1182618 @togetter_jpさんから

2017-12-23 14:44:48
リンク 講談社BOOK倶楽部 『享徳の乱 中世東国の「三十年戦争」』(峰岸 純夫):講談社選書メチエ] 製品詳細 講談社BOOK倶楽部 戦国時代は「応仁・文明の乱」より13年早く、関東から始まった――。 享徳3年(1454)、古河公方と上杉氏の対立に始まる仁義なき抗争。以降30年近くにわたる戦乱を著者は、「享徳の乱」と称すべきと学界に提唱した。本書はこの用語をメインタイトルとし、「戦国時代の開始=応仁の乱」という根強い「国民的常識」を正さんとする著者年来の宿願である。 2 users 33
Yuichi Goza @goza_u1

え、立役者だったの…?(´・ω・`) twitter.com/seirindo_book/…

2017-12-23 11:51:55
青林堂 @seirindo_book

おかげさまで3刷決定!室町ブームの立役者である倉山満氏は室町時代のダイナミズムに着目!新たな室町史観が生まれました。『倉山満が読み解く 太平記の時代―最強の日本人論・逞しい室町の人々』 表紙画 はすみとしこ amzn.to/2jf2BEs

2017-10-03 19:58:50

ブームの下地『室町の王権』の衝撃
-「室町ブーム」発生と変遷、そして「当たり前の研究対象」となるまで(前半)

ナタネ油 @nknatane

主要論者の生年は69年(斎藤夏来・水野智之)、70年(伊藤幸司・西島太郎)、71年(清水克行・早島大祐)、72年(橋本雄)、73年(亀田俊和・細川武稔・三枝暁子)、74年(川戸貴史・吉田賢司)、76年(石原比伊呂・大田壮一郎)、78年(松永和浩・桃崎有一郎)、80年(呉座勇一・高谷知佳・山田徹)。

2017-12-23 21:55:10
ナタネ油 @nknatane

『南北朝の宮廷誌』(2003)、『二条良基研究』(2005)、『足利義満』(2012)の小川剛生氏は1971年生まれ。

2017-12-23 22:09:32
ナタネ油 @nknatane

網羅する意図はなかったが、昨日の生年に講座や単著で室町期を扱った方を補足すると…71年(新名一仁)、72年(黒嶋敏)、73年(杉山一弥)、74年(伊川健二)、75年(川本慎自)、76年(木下聡・西尾知己・山田貴司)、77年(須田牧子)、78年(荒木和憲・藤井崇)、81年(大薮海)、82年(芳澤元)。

2017-12-24 22:24:55
うさたろう @usataro1999

今谷さんの仕事って今じゃほとんど批判の対象だけれど、今の室町期研究の重要な起点の一つはやっぱり『室町の王権』にあるように思う。

2017-12-23 23:43:08
うさたろう @usataro1999

ただ90年代前半は竹内先生の『鎌倉遺文』の刊行が佳境にさしかかっていたのもあって、当時若手の鎌倉期研究者が盛んに研究を進めていた。あと、80年代から続く地域社会論もまだまだ活発だった。そこら辺までは、個別荘園研究も比較的多かった気がするな。

2017-12-23 23:51:49
うさたろう @usataro1999

けれども2000年代後半には研究のトレンドは室町期が鎌倉期を圧倒するようになるし、地域社会論や個別荘園といった研究よりも都市や権力を対象にする研究が格段に増えてきた。

2017-12-23 23:59:17
うさたろう @usataro1999

そういう流れのなかでは当たり前なんだけど、報告レジュメに載せられている史料に古記録が多くなってきたのも、この頃からだったと思う。

2017-12-24 00:03:56
ナタネ油 @nknatane

まあ生年は目安に過ぎないけど(論考の発表年の方が重要)。議論の流れで言うと、桜井英治『室町人の精神』(2001)村井章介『分裂する王権と社会』(2003)榎原雅治編『一揆の時代』(2003)のような通史の刊行が、その後の室町期研究に与えた影響は大きい。

2017-12-23 22:02:54
リンク www.yoshikawa-k.co.jp 一揆の時代 - 株式会社 吉川弘文館 安政4年(1857)創業、歴史学中心の人文書出版社 一揆の時代詳細をご覧いただけます。
ナタネ油 @nknatane

この頃に川岡勉氏(1956年生まれ)が日本史研究会大会で報告(2000)、単著を刊行(2002)。歴博共同研究『室町期荘園制の研究』の成果刊行(2003)。

2017-12-23 22:52:16
リンク www.yoshikawa-k.co.jp 室町幕府と守護権力 - 株式会社 吉川弘文館 安政4年(1857)創業、歴史学中心の人文書出版社 室町幕府と守護権力詳細をご覧いただけます。 22
Yuichi Goza @goza_u1

私の印象だと、今谷さんの王権簒奪論に衝撃を受けたのが室町ブーム第1世代。第2世代は『室町人の精神』室町幕府―守護体制論室町期荘園制論もさることながら、「吉田ショック」が大きかったのでは。吉田さん登場で若手が議論をリードするんだという空気になった。少なくとも私はそうだった >RTs

2017-12-24 01:07:30
リンク www.yoshikawa-k.co.jp 室町幕府軍制の構造と展開 - 株式会社 吉川弘文館 安政4年(1857)創業、歴史学中心の人文書出版社 室町幕府軍制の構造と展開詳細をご覧いただけます。
ナタネ油 @nknatane

際限無くなって世代・ブーム云々とはずれるが、天野文雄『世阿弥がいた場所』2007年。能楽史から公武関係にも切り込んだ重要な研究。

2017-12-23 23:12:10
リンク www.perikansha.co.jp 図書・出版 ぺりかん社
Yuichi Goza @goza_u1

学界における室町ブームは、吉田賢司さんがバリバリ論文を発表した2002~2004年頃から始まり、『室町・戦国期研究を読みなおす』が出た2007年頃にピークを迎え、2010年代はブームというより当たり前の研究対象という感じ。

2017-12-23 12:12:56
リンク 思文閣 室町・戦国期研究を読みなおす|出版|思文閣 踏まえる、拓く──若手研究者が提示する研究の過去・現在・未来
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