時計のうさぎ(@Watchingusa)さんによる「原子力発電を代替しうる太陽光発電システムの考察」について

時計のうさぎ(@Watchingusa)さんによる「原子力発電を代替しうる太陽光発電システムの考察」についてまとめました。
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とけいのうさぎ @Watchingusa

最近、日本にある原発をすべて太陽光発電に切り替えたら、どうなるか?のツイートが良く見受けられますが、実現可能かどうか良くわからなかったので、自分で計算してみることにしました。

2011-03-31 00:16:01
とけいのうさぎ @Watchingusa

2010年度で日本の原子力発電所の発電能力は55基 4,958万kWだそうです。(wiki調べ)

2011-03-31 00:17:33
とけいのうさぎ @Watchingusa

んで、日本で一番変換効率が高いとされている三洋のHIT太陽電池の発電能力は1モジュール(1.18m^2)で公称205Wだそうです。

2011-03-31 00:19:02
とけいのうさぎ @Watchingusa

原子力発電所の発電能力を全てHIT太陽電池に置き換えると、およそ2億4186万モジュール必要になるようです。(万以下は繰り上げ)

2011-03-31 00:22:32
とけいのうさぎ @Watchingusa

面積にすると、2億8520万m^2が必要になります。大体、一辺17kmの正方形が有ればOKのようです。

2011-03-31 00:25:26
とけいのうさぎ @Watchingusa

家庭用太陽光発電システムの形式をとった場合、約1540万戸。日本の住宅の3件に1件が太陽光発電システムを導入する状態になります。(一戸建てに限った場合、1.7件に1件が導入すればOK)

2011-03-31 00:44:24
とけいのうさぎ @Watchingusa

とはいえ、太陽光発電システムの発電量は天気に左右されやすく、夜間の発電量はほぼ0Wです。そこで、天気の影響や夜間の影響を和らげるために、蓄電システムが必要となるわけです。

2011-03-31 00:46:41
とけいのうさぎ @Watchingusa

現在、蓄電システムとして、最も現実味があるのはリチウムイオン電池だと私は考えています。なぜなら、すでに実績のある蓄電池であるし、エネルギー密度も高い。なので、蓄電システムは、リチウムイオン電池で構築するものと仮定します。

2011-03-31 00:48:11
とけいのうさぎ @Watchingusa

現在、リチウムイオン電池の電力量当たりの単価は1.5Wh/US$らしいです。(Wikipedia調べ) 現在、1US$=83円程度ですが、計算が面倒なので、1US$=100円とします。

2011-03-31 00:49:52
とけいのうさぎ @Watchingusa

それでは、計算です。日本のすべての原子力発電所が全てフル稼働した場合、1時間に発電する電力量は約1785億Whのようです。これの3日間ですから、約12兆8511億Whが蓄電システムで蓄電する電力量です。

2011-03-31 00:56:16
とけいのうさぎ @Watchingusa

というわけで、まとめ。太陽電池(太陽光発電)システムは実現可能だけれど、夜間や天候不順を考慮して蓄電システムの設置は夢のまた夢。とはいえ、現状の計画停電の打開策として、昼間のピーク電力を補う分としては有効ではないかと思う。

2011-03-31 01:09:03
とけいのうさぎ @Watchingusa

もし、実用を目指すなら、天候不良等を考慮するべきと考えます。また、現在の結果を見ても、可能か不可能か、判断に苦しむところもあります。今しばらく、お待ちください。もう少し突っ込んで計算してみます。@space_of_ice

2011-03-31 18:12:20
とけいのうさぎ @Watchingusa

今回のツイートはシステムの故障や寿命は意識しておりません。しかしながら、今回使用した全国の原子力発電所の総発電量(全原発100%稼働)を使用しているので、システムの故障の問題はある程度、考慮されていると考えます。寿命の問題はさらに考えたいと思います。@prof_takayuki

2011-03-31 18:17:40
とけいのうさぎ @Watchingusa

さて、@space_of_iceさんから頂いた「天候不良のマージンを加算してみては?」とのご提案を簡単ながら、検討してみました。

2011-04-01 21:48:02
とけいのうさぎ @Watchingusa

さて、太陽光発電システムの天候不良のマージンを考慮するにあたり、いくらのマージンが必要なのか、検証する必要があります。@space_of_iceさんからは2割りで考えて見てはどうか?という提案がありましたが、その根拠を簡単ですが、突き詰めてみました。

2011-04-01 21:50:55
とけいのうさぎ @Watchingusa

さて、天候不良のマージンを考えるに当たり、日本各地ではどのような天候状況なのかを知る必要があります。

2011-04-01 21:52:07
とけいのうさぎ @Watchingusa

日本各地の天候状況については、政府統計(自然環境)のようなデータが総務省から発表されていました。 http://bit.ly/g8n9YW

2011-04-01 21:55:18
とけいのうさぎ @Watchingusa

また、日本各地の発電状況のデータが産総研から発表されていました。 http://bit.ly/fZrBnP

2011-04-01 21:56:18
とけいのうさぎ @Watchingusa

今回は、より実用に近い産総研のデータを採用して、考えて見ます。産総研のデータによると、太陽電池の発電する電力量は、日照時間(天候)が最も大きく寄与しており、太平洋岸が太陽電池を設置するに適していると記載されています。

2011-04-01 21:59:40
とけいのうさぎ @Watchingusa

続いて、発電量の測定結果に注目します。なお、このデータが北海道、秋田、茨城、東京、大阪、高知、鹿児島、沖縄の8都道府県のみなので、少々偏りが生じるかもしれませんが、ご了承ください。 http://bit.ly/g0lQF1

2011-04-01 22:07:26
とけいのうさぎ @Watchingusa

産総研のデータによると、8都道府県中、最も発電量が多いのが高知(平均1116kWh/年/設備容量1kWpあたり)。最も発電量が少ないのが秋田(平均795kWh/年/設備容量1kWpあたり)のようです。

2011-04-01 22:13:37
とけいのうさぎ @Watchingusa

不明な単位(kWh/年/設備容量1kWpあたり)の解釈ですが、公称最大出力1kWの太陽電池が1年間で発電する電力量と解釈しました。

2011-04-01 22:15:26
とけいのうさぎ @Watchingusa

では、天候不良によるマージンについての私なりの考え方です。マージンの算出する地域は最も発電量の多い高知と少ない秋田、および8都道府県の平均の3つにします。

2011-04-01 22:19:02
とけいのうさぎ @Watchingusa

また、どのような天候不良の年でも十分な電力を太陽電池で供給することが出来ることとします。つまり、どのような天候不良の年でも大規模停電は元より、計画停電すら許さない設計です。

2011-04-01 22:21:42
とけいのうさぎ @Watchingusa

そこで2通り、1000年に3度電力不足が生じる天候不良(3シグマ)と100万年に3.4度電力不足が生じる天候不良(6シグマ)を想定します。

2011-04-01 22:29:16