竹富島パワースポット伝説 5

竹富島のムーヤマの神のひとつ幸本御嶽にまつわる話
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たけとみ @tktaketomi

竹富島のパワースポット、ムーヤマの神の一つで、幸本節瓦殿(コウモトフシガワラドゥン)を祀っている幸本御嶽(クバムトゥウタキ)通称コントゥウタキのクスクバーにまつわる話です。

2011-03-22 10:25:20
たけとみ @tktaketomi

昔、ニーラン神(ニライカナイという異郷の国の神様)の命令で、ニライカナイの国からハヤマワリハイタチ(早廻り早立ち)の神様が船に乗って竹富島の西海岸にやってきました。その船には数々の作物の種子が積んでありました。

2011-03-22 10:25:48
たけとみ @tktaketomi

上陸したハヤマワリハイタチ(早廻り早立ち)の神は、竹富島のコントゥウタキ(幸本御嶽)にあるクスクバー(小城場)で一休みして、それから八重山の九つの村に種子を分配しました。

2011-03-22 10:26:56
たけとみ @tktaketomi

そんなあるとき、ハヤマワリハイタチ(早廻り早立ち)の神は、いつも竹富島では休憩させていただいて世話になっているから、ニーラン神の目を盗んで一つの種子袋を草むらの中に隠して、それを竹富島に特別に分け与えました。それは胡麻の種子でした。

2011-03-22 10:28:36
たけとみ @tktaketomi

それで、竹富島では胡麻は収穫しても神様に初穂として差し上げることはしないことになっています。その理由は、ハヤマワリハイタチ(早廻り早立ち)の神様がニーランの神様には内緒で、胡麻の種子を勝手に竹富島に分け与えたからです。

2011-03-22 10:29:16
たけとみ @tktaketomi

また、ハヤマワリハイタチの神様は、草の根に覆いかぶせて胡麻の種子を隠したということで、ニーウスイの神様とも呼ばれるようになりました。ニーウスイとは、「草の根っこに覆い隠す」という意味です。

2011-03-22 10:29:36
たけとみ @tktaketomi

竹富島では旧暦8月8日に世迎え(ユーンカイ)という行事がありますが、それはニライカナイから訪れてきたハヤマワリハイタチ神(ニーウスイ神)を迎える行事です。

2011-03-22 10:30:24
たけとみ @tktaketomi

コンドイ浜と西海岸の中間にあるニーラン神石で、カンツカサ(神司)や竹富公民館執行部がドラ鐘と太鼓を鳴らし、トンチャーという神歌を歌って、ニライカナイの国かた農作物の種子を船一杯に積んでやってきたハヤマワリハイタチ神(ニーウスイ神)を迎え、仲筋ムラへと案内します。

2011-03-22 10:30:50
たけとみ @tktaketomi

仲筋ムラの入り口では、女性たちが神様一行を迎え、それから幸本御嶽のクスクバーにハヤマワリハイタチの神様を案内します。先ほどの伝説を実践する神迎えの行事を今でも毎年旧暦八月八日に行っているのです。

2011-03-22 10:31:09
たけとみ @tktaketomi

海の彼方にあるニライカナイの国からはあらゆるものがこの世にもたらされます。この話は作物の種子ですが、それ以外にもピーヌカン(火の神)・人間の生命・豊作などのよいことばかりでなく、害虫や疫病もニライカナイからこの世にやってきます。

2011-03-22 10:31:34
たけとみ @tktaketomi

万物の根源がニライカナイであり、ニライカナイとのお付き合いを間違えると不幸がもたらされることもあります。久しぶりの竹富島パワースポット伝説でした。

2011-03-22 10:32:45