uncorrelated氏の読解力問題(about MMT)と理論理解力問題(about ハイパーインフレ)
- motidukinoyoru
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MMTの政策をまとめると、こんな感じ? 1. 景気対策を狙って財政赤字は出さない 2. 雇用対策はJob Guarantee Programに任せる 3. 財政赤字は低インフレ率の間は、(なぜか)バブル対策で、なるべく増やす 4. 政策金利はゼロ(かゼロ付近)に固定
2018-01-07 09:36:13政策金利の上げ下げが景気/インフレ・コントロールになっていない説、不安定性をもたらす説は、主流派とされる人々の中からもちょくちょくある(e.g. FTPL)。財政赤字が少ないと貯蓄手段が無いからバブルが生じるは、この理屈だとバブルが弾けそうにない。デフレが生じるではいかんのか。
2018-01-07 09:50:00@uncorrelated 長期停滞による貯蓄手段不足のとき、「バブルが生じて糊塗される」か「バブルが生じないので不況になる」かのどちらかしかないのだ、という話です。これは(MMTでも何でもない)サマーズやクルーグマンが似たような議論をしていますね。blog.livedoor.jp/sowerberry/arc…
2018-01-07 10:00:46@uncorrelated 主流派経済学だと、政府も通貨のユーザーということになっているので、「民間信用に比べてれば比較的安定席かもしれないが、政府信用にもリスクがあるのではないか」と論難されるわけですが、実際は政府は中央銀行と協同する通貨のイシュアーなので、不履行の問題は根本的に存在しないことになります。
2018-01-07 10:01:57@motidukinoyoru そこには低い金利がバブルを引き起こしたのではないかと書いてありますが、MMTの議論だと財政赤字が少ないとバブルが起きるで異なる議論ですよね?
2018-01-07 10:02:37@motidukinoyoru 主流派経済学、特にインフレーションを議論するものはデフォルトを考えなくても成立するように作ってあります。ここはもう何年も経つので、そろそろ考えを改めてください。
2018-01-07 10:04:24@uncorrelated 財政赤字が少ないとバブルが起きるという因果があるのではなく、財政赤字の縮小、ないし財政黒字の出現が、Stock-Flow Consistentに考えた場合はバブルを示唆するものだ、というところになりますね。 もちろん、バブルが生じない中で財政赤字を減らせば、単に不況になるでしょう。
2018-01-07 10:04:48@uncorrelated デフォルトを考えなくても良い枠組みがあるのは理解しているのですが、実際には少なくない財政学者が金利高騰を警戒していたりするので、そこらへんは一枚岩ではないのかな、という理解です。
2018-01-07 10:06:39@motidukinoyoru 教祖レイの文書を読むと、財政赤字が少ないと貯蓄手段が減るのでバブルが起きると書いてありますし、財政赤字は景気対策では拡張しないと言っているので、「バブルが生じない中で財政赤字を減らせば、単に不況になる」とも言っていませんよ?
2018-01-07 10:07:16@motidukinoyoru MMTの議論はほとんど名目ベースで固められていますが、実質ベースでも考えるとデフォルトを考えなくても金利が上昇する可能性があります。
2018-01-07 10:10:06@uncorrelated 「財政赤字が少ないと貯蓄手段が減るのでバブルが起きる」というのはどの部分からの引用ですか? web.archive.org/web/2016081923…で述べられているのは単に「財政黒字は、民間赤字支出によって生じたに過ぎない」ということだけなのですが。
2018-01-07 10:11:26@motidukinoyoru MMT教祖レイのワーキングペーパー levyinstitute.org/pubs/wp_778.pd… のP.19 A fourth conclusion is that for the stability of the economic system, 以下の段落で述べられています。
2018-01-07 10:13:34@uncorrelated MMT的には(名目)金利は政策変数なので、MMT的にとらえ直せば、「政府は、利上げをするか、インフレにするかを選択できる」という風になるのですが、そういう理解でよろしいのでしょうか。
2018-01-07 10:14:53@uncorrelated そもそも現在の債務がインフレないし利上げに帰結するほど過大かどうかというのがアンコリ先生との長らくの論争事項なのですが、それはMMTの枠組みそれ自体から話が逸れていくので、一旦これは置いておきましょう。
2018-01-07 10:15:02@motidukinoyoru 教祖レイの議論によると、政策金利の引き上げはインフレ対策として有効ではないらしいので、政府は財政赤字を減らすかインフレを容認するかの選択をしている事になりますね。まぁ、ここは主流派経済学でのもう古臭い議論と大差は無いです。あえて違いを挙げると、
2018-01-07 10:17:25@uncorrelated さらっと読む限り、そこに書いてあるのは、「金融安定性のためには、民間が赤字になってはならない」ということであって、そして「民間が黒字になるということは、(海外が赤字になってはならないということは)必然的に政府が赤字になることだ」ということでは?
2018-01-07 10:17:40@motidukinoyoru 主流派経済学では貨幣需要関数がインフレ率自体に影響を受けるときに、財政赤字一定でもインフレ加速するメカニズムを見出しているので、インフレコントロールがシビアだと見ている人がいることぐらいですかね。
2018-01-07 10:19:55@motidukinoyoru 民間貯蓄>民間投資と言う状況では、財政赤字を拡大しないと資産バブルが生じる(事もある)と書いてあります。ミンスキーと書いてありますよね。だから、もう少し前から読まないと分かりませんが、非インフレ時は安定性のために財政赤字を拡大すべきと言う話ですね。
2018-01-07 10:22:36@uncorrelated togetter.com/li/1031258多分ここらへんの話なんですけど、MMTからは明らかに逸れる話ですが、私はhimaginaryさんに近い理解で、HIの理論では「通貨発行益を実質的に維持しようとすることがHIになる」ことはわかっても、「(名目)財政赤字一定」でインフレが加速する、ということは言えないはずです。
2018-01-07 10:23:36@motidukinoyoru 貨幣需要関数をどう想定するか次第です。なお経験的には、ハイパーインフレーションに陥った国は、そんなに財政赤字を出していなくてもインフレ加速していく傾向があるのは確かで、それは説明する必要があります。
2018-01-07 10:26:14@uncorrelated net worth declines unless the nominal value of real asset grows fast enough through asset price appreciation. は「財政赤字を拡大しないと資産バブルを生じる」ではなく、「バブルが生じない限り民間部門の純資産が減る」ということを述べているように思いますが。
2018-01-07 10:29:55@motidukinoyoru 最初のfor the stability of the economic systemで、経済の安定性のためにとはっきり書いてあり、後にOf course, all this is in line with Minsky’s Financial Instability Hypothesisとあるので、民間部門の純資産が減ることではなく、バブル発生を問題にしている段落であることが分かります。
2018-01-07 10:34:15@motidukinoyoru 資産価格の上昇による実物資産の名目価値が十分に速く成長しないと、net worthが減少することになる。だからnet worthの減少を回避するために(←ここは行間を読んで補完)、住宅バブルが生じた。これはミンスキーの金融不安定仮説と整合的…と言う話です。
2018-01-07 10:39:47@uncorrelated 「そんなに財政赤字を出していない」というのはどういう意味なんでしょう? 現在インフレ率の1位,2位は南スーダンとベネズエラなのですが、どちらも名目でみて急速な財政拡張があります。
2018-01-07 10:40:47