シンクタンク系コンサルタント若生幸也さんが語る自治体の総合計画・政策形成・施策評価

まとめ主が尊敬しているシンクタンク系コンサルタントの若生さんが語る自治体の総合計画・政策形成・施策評価についてまとめました。
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若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

某大手シンクタンクは何を考えているのか。高い金もらっておいてこの総合計画のレベルはないわ。やる気のないところならまだしもね。

2018-01-11 00:35:06
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

先進的な自治体は総合計画策定を自治体経営のPDCAサイクルの起点にすべく、施策体系・指標の在り方を抜本的に見直すとともに策定時には職員の政策形成能力を高めるレビュー型の策定を行い、施策評価の方法も見直すが出てきています。

2018-01-11 00:47:31
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

よく言われるのは「総合計画など自前で作るべき」という話。従来型の役に立たない総合計画であればそれほどノウハウは不要なので自前で時間をかければ策定可能です。徹底的な職員育成・分析型も企画・財政・行革等の全庁目線を持った職員がレビューを繰り返せば策定可能です。

2018-01-11 00:51:51
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

ただこれを実現するには相応の労力がかかることや近年では企画・財政・行革等の職員でさえ全庁的な視野が一部狭まりつつあること、問題は分かっていても仕組み構築の構想までは至らないことなどから、コンサルに発注することもひとつの選択肢ではあります。

2018-01-11 00:55:08
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

北大公共のある学生には絵空事だと言われましたが、最終的には発注しなくても自律的な自治体経営ができる政策形成能力を職員も組織も持つべきだと思っていて、実現した暁にはコンサルは去るべきだと思っています。ただ現状ノウハウが散逸している自治体も多いため総体の立て直しが求められています。

2018-01-11 01:00:13
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

今のところ、一般市・中核市でモデル形成の1巡目に入っていて、某政令市で課題の整理・方向性の提示といった端緒に入ったところです。たぶん一度の総合計画策定で100点がとれることはなく、せいぜい50点レベル。次の改訂で80点を目指す2サイクルくらいのイメージです。

2018-01-11 01:04:18
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

来年度は総合計画改定の自治体が多いので、いろいろなレベルでご相談を受けているところですが、さらにモデル形成に向けた先進的な自治体と伴走型で取組を進めたいと思います。アドバイザー型で指標設定や文言レビューなどのみをするパターンも有効かと思います。

2018-01-11 01:08:01
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

最近キノシタさんが総合計画にご関心をお持ちのようなので、何となく書いてみました。1980年代策定の方が良くていまは緩くなっているとお書きでしたが、いまの形になる理由も丹念に見ていれば分かります。あの方が調べている自治体の話もいま見直しの方向性検討の受託をしているのですが(笑)

2018-01-11 01:14:44
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

よく相談を受けたときに言うのは「しょうもない文章書きだけしてほしいなら半額でやるところはいくらでもありますよ」ということ。本当にそうです。「うちに依頼するなら少しでも総合計画の在り方を変えようという思いがあるかどうかです」と。

2018-01-11 01:20:24
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

政策形成能力は「現状・問題」と「目的・目標」との「ギャップ=課題」を埋めるための「施策・事業」について「」内のそれぞれを徹底的に具体化し要因に踏み込んで分析できるかがポイント。政策とは社会課題の解決手段なのだから一般的な問題解決の手法と変わるほうがおかしい。

2018-01-11 22:49:29
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

この能力を鍛えるために総合計画策定や個別計画策定を契機にするのもひとつの手。ただ本来、管理職マネジメントがしっかり行われていればこういう問いかけは良く行われていて、部下はOJTの中で力を身につけているパターンもあり。これができている組織は強い。

2018-01-11 22:50:00
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

施策評価や事務事業評価の第三者評価で入っても担当が答えていて要領を得ないので「課長が回答してください」と言うと課長もダメ。これはこの日常的な問いかけが行われていないことで部下が育っていない端的な例。第三者評価にコンサルを入れて評価の場での問いかけの質を上げることもひとつの手。

2018-01-11 22:50:36
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

鋭い職員は言われなくても問いかけられるような観点は既に持っていたり、持っていなくてもスポンジのように吸収する。それを安定的に出せるようにするまではコンサル伴走型で評価をすることも良い形だと思う。世代交代するとできていたのに元に戻る場合もあり留意は必要。

2018-01-11 22:51:21
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

総合計画で既存施策・事業ベースの取組を「きれいな表現方法」としてロジックモデルで見せるのも有害無益。それぞれの論理関係はあいまいで薄い効果しかなくても、何となくつながっているように見えてしまうことがある。本当にやるなら論理関係を明確化し、指標設定も変えなければ成立し得ない。

2018-01-11 22:52:06
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

施策評価を実施した時点で配下の事務事業との関係性を問われ、「施策に何の寄与もしていないですね」となるのがオチ。ここで事務事業の位置づけを変える、方法を見直す、やめるなどができて予算等に結びつけられるかがポイント。次期総合計画策定時には同じ轍を踏まないようにノウハウ備蓄が必要。

2018-01-11 22:52:38
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若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

総合計画における市民参加の在り方。最も力を入れるべきは現状・問題把握に向けた意識調査の見直しと担い手として施策・事業にどう関わることができるかを問いかけること。白紙からの市民参加は情報のインプットなど労力がかかる割に計画側への反映はかなり難しい。特急を止めてほしいなどは端的な例。

2018-01-12 00:43:46
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

首長側は策定に市民参加を求めることも多いが、真正面から受けるとすれば徹底的に情報をインプットしながらやりきるか、参加が最も効果的な場面を見定めてやるか、労力をかけず手続として割り切るか。企画部門の労力にも限界があるので、場面を見定めてやるのがオススメ。

2018-01-12 00:50:21
若生幸也/WAKAO Tatsuya @twakao

総合計画策定に関する相談を受けていて良くある質問は、近年のトレンドとして計画の体系、計画期間、原課職員の関与方法・程度、審議会、市民参加、施策評価との関係、個別計画との関係あたりでしょうか。細かい部分も含むのでこれ以上はやめておきます。

2018-01-12 00:59:50