2002年7月の地震調査研究推進本部の見解を、東電がポイ捨てした経緯

添田孝史 @sayawudon

東電福島原発事故の刑事裁判、1月26日に開かれる7か月ぶりの公判期日では、東電の事故調査報告書を取りまとめた社員への証人尋問が行われるようです。 kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp 昨年6月の1回目の公判の様子や、裁判の争点を知るには、 『東電原発裁判』（岩波新書）の１、２章で復習がおすすめ（PR）

添田孝史 @sayawudon

「必要性」明記した資料なんて出てきてかな。民友以外、どこも書いてないし謎。 会議資料に「10メートルの壁」必要性明記　東電旧経営陣・公判：福島民友ニュース：福島民友新聞社 みんゆうNet minyu-net.com/news/news/FM20…

添田孝史 @sayawudon

私も傍聴していたけど気づかなかった。

添田孝史 @sayawudon

資料は書画カメラでチラっと映し出されるだけのものがあるので、見逃しがないと断定は出来ないけど。しかし裁判の傍聴は、目の前のややこしい込み入った議論のベースになってる資料が手元に無いし（閲覧、複写できない）、録音も出来ないし、記事書くの大変である。間違えてくれ、と言わんばかりだ

添田孝史 @sayawudon

【スクープ】 東電が津波対策拒否した決定的証拠メール publications.asahi.com/ecs/detail/?it… 29日月曜発売のAERAで、こういう記事を書いておりますので、ぜひお読みください。新聞であれば暇な月曜なら朝刊一面取れたネタ。

添田孝史 @sayawudon

内容は、2002年8月に、保安院が東電に対して、「福島沖の津波地震を計算すべき」と要請したのに、東電が拒否したやりとりが、東電社員の電子メールでわかったという話。東電社員は「40分間抵抗した」などと生々しく記述している。これまで東電は、福島沖津波地震の検討は2007年11月から始めたと説明

添田孝史 @sayawudon

していたが、ひどい大嘘で、実は2002年8月に保安院から「やれよ」と言われていたのに蹴っていたということ。いま、刑事や民事の裁判では、津波の予見可能性で2002年7月に政府の地震調査研究推進本部が発表した津波地震が最大のテーマ。それに関するとても重要な情報を、東電や国は、事故調報告書で隠し twitter.com/sayawudon/stat…

添田孝史 @sayawudon

続け、検察の不起訴理由などでも明かしていなかった。これは、メルトダウン隠しより悪質だ。国がなんでいまごろ、こんなトンデモなく驚くようなメールを千葉地裁に提出したか、理由は今ひとつ不明。

添田孝史 @sayawudon

というわけで、AERAを追っかけようという奇特なメディアの方は、千葉地裁で進められている集団訴訟 gbengo-chiba.com/news/%E9%9B%86… に国が1月11日に提出した丙ハ第86号証を閲覧に行くのだ。

添田孝史 @sayawudon

メールによると、保安院が期待していた「明治三陸沖地震を南にずらして津波を計算する」という想定を、2002年8月時点で、東北電力は実施した。でも東電は拒否した。東北電力に当時の資料があるか聞いたが、もう残っていないという回答だった。東電への義理立てがあるのかもしれない。

添田孝史 @sayawudon

当時、保安院の担当課長だった平野正樹・中国電力取締役にも取材した。「報告を受けていない」という返答だった。素晴らしい。 地震本部の長期評価をネグってよいのか、もう少し調べろと命じられて、東電は長期評価部会の委員だった佐竹健治氏（当時産総研）にメールを送った。

添田孝史 @sayawudon

佐竹氏は、「津波地震については、その発生メカニズムなどまだ完全に理解されているわけではありません。谷岡・佐竹（1996）では、少なくとも日本海溝沿いでは1896年タイプの津波地震が発生する場所と、通常のプレート間地震が発生する場所とは異なる、と述べました。ただ、これがどこまで一般的に成り

添田孝史 @sayawudon

立つかについては、可能性を述べ、今後の研究を待つ、と結論しました。（中略）今後の津波地震の発生を考えたとき、（地震本部と谷岡・佐竹の）どちらが正しいのかと聞かれた場合、よくわからない、というのが正直な答えです」と東電社員にメールで返信。 東電社員は、この回答を東電に都合良くつまん

添田孝史 @sayawudon

で「佐竹先生は、地震本部の分科会で異論をとなえたが、分科会としてはどこでも起こると考えることになったとのこと」と保安院に説明。 保安院は、たったこれだけの根拠で、津波地震想定を東電にやらせることを止めてしまった。すごい。本当にすごい。 保安院が直接、地震本部に尋ねたらいいのに、

添田孝史 @sayawudon

被規制対象である東電に確認させて、それを鵜呑みにするとは。 2002年8月に、地震本部長期評価の検討を止めてしまったこのやりとりは、事故に大きく影響してくる。ところが、東電事故調にも、政府事故調にも、一文字も登場しない。まるで打ち合わせたかのようである。あまりにも悪質である。

添田孝史 @sayawudon

.@uchida_kawasaki さんの「2018.1.29発売AERA掲載記事【スクープ】 東電が津波対策拒否した決定的証拠メール 添田孝史さんのツイートまとめ」をお気に入りにしました。 togetter.com/li/1193992

添田孝史 @sayawudon

この2002年8月の津波地震潰しや、2010年の東北電力バックチェック最終報告書隠し、同年のJNESクロスチェック報告書隠しなど、2011年の事故後における東電や国の情報隠ぺいは相当悪質。政府や東電の事故調報告書に騙されて、事故の全貌がかなり歪められて伝えられてきたことが、はっきりしてきた。

添田孝史 @sayawudon

なんで今ごろ東電のメールを政府が出してきたか、憶測としては、刑事裁判でそのうち明らかにされてしまうので、それより前に自分たちで提出しておいた方が心証良いし、メディアの扱いも小さいだろうと。千葉地裁の、それも第二陣という注目度が低いところでコソッと出してきた。 twitter.com/tcv2catnap/sta…

昼寝猫 @tcv2catnap

添田さん大スク−プなんだけど、政府は何がヤバイよかも判断出来ないのか、誰か刺したのか、事務方が非正規だったのか、東電だけにおっかぶせて逃げたい役人根性なのか有り得ねえw

2018-01-28 11:44:59

添田孝史 @sayawudon

というわけで、全国20いくつか集団訴訟やってるので、どこの地裁でも、政府側からポソッと東電事故のすさまじい証拠が出されてくる可能性があるのでした。各地の司法記者のみなさま、「これ、ニュースなん？」と迷ったら、相談相手は私が最適でございます。ご一報ください。

添田孝史 @sayawudon

ニュースを小さくさせる目的では、「千葉地裁にこっそり提出」という戦法は成功してるなあ。

添田孝史 @sayawudon

当時対応した保安院の役人が４人いて、そのうち一人はどうも規制庁にまだいるらしいけど、取材拒否。規制庁しぐさもすばらし。それで東電「KK動かしていいですか」規制庁「よっしゃ」だから、この国怖いっすね。 twitter.com/tcv2catnap/sta…

昼寝猫 @tcv2catnap

@sayawudon 言われて、はいそうですかな保安院の役人しぐさも素敵ですね。やる気全く無いw

2018-01-28 13:25:05

添田孝史 @sayawudon

当時の課長→中国電力取締役 統括安全審査官（耐震担当）→電力土木技術協会専務理事 耐震班長→原発の活断層調査も手がける建設コンサルの顧問 審査官→全日本電気工事業工業組合連合会の常任理事 というビューティフルなムラ人ぶり twitter.com/tcv2catnap/sta…

昼寝猫 @tcv2catnap

@sayawudon 泥棒が盗んだブツ持ってるのに、俺はやってないと言うと、やってないになる原子力村には、是非、四大紙後追い希望します。やる気あるならw

2018-01-28 13:31:20

添田孝史 @sayawudon

【訂正】「10メートルの敷地の上に10メートルの壁が必要」と書いた資料が示されていたそうです。見逃してました。弁護側資料３に、カラー図面が3点あり、左と右上の図は株代訴訟ですでに登場していたので知ってましたが、初見の右下図にこのように書かれていたそうです。ご指摘ありがとうございました twitter.com/sayawudon/stat…