4/2 "Preventing Deflation"第4節の翻訳過程

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ナイト @night_in_tunisi

@rezev_hikaru Monetary policy in the lead-up to Deflation は「デフレをもたらす金融政策」ではなく「デフレに向かう中での金融政策」といった感じでしょう。

2011-04-02 21:34:42
ナイト @night_in_tunisi

@rezev_hikaru 1行目のslowdownは普通に「減速」でオッケーです。in response of A to Bで「Bに対するAの反応」なので、「本節では経済の原則に対する日本の金融政策の対応を概観する」とか、そんな感じです。

2011-04-02 21:38:12
ナイト @night_in_tunisi

@rezev_hikaru 一行一行チェックしていきますよ〜。

2011-04-02 21:38:46
ナイト @night_in_tunisi

2行目(As discussed〜):in the light of Aで「Aの観点から」ですので、誤訳です。構文の読解も間違ってます。主語はthe loosening of monetary policyで術後はdid not appear 〜です。これに注意すると次のように。

2011-04-02 21:43:30
ナイト @night_in_tunisi

「後述するように、政策担当者と市場関係者が抱いていた日本経済についての見通しという点から、91年から95年に行われた金融緩和は不合理とも明らかに不適切とも考えられていなかった。」

2011-04-02 21:47:15
ナイト @night_in_tunisi

3行目:ここも構文を読み違えています。主語はthe Bank of Japanで動詞はnever anticipatedです。そしてandでもう一つ文(主語BOJ、動詞believed)を繋げています。訳すと次のとおり。

2011-04-02 21:51:01
ナイト @night_in_tunisi

4行目(However):ここもちょっと文法の取り方が間違ってます。ただ、もともとこの一文はかなり訳しにくいと思います。the settingはここではまだなんのことがわからないので。主語はthe setting of monetary policyで動詞はmade。

2011-04-02 21:58:56
ナイト @night_in_tunisi

made little allowance for の forを誤訳したので意味が取れなくなったものと推察します。allowance for the asymmentric risksで「非対称的なリスクに対する許容幅」といった感じです。littleなので「許容幅が殆ど無かった」

2011-04-02 22:01:27
ナイト @night_in_tunisi

@rezev_hikaru まず基本となる文を取り出してみると良いですよ。主語、動詞、目的語(or/and)補語がなにかを見つける。それからそれを飾る言葉を訳してつなげます。あとは熟語になっていないかに気をつけると良いです。分からないのは英辞郎でフレーズごと検索するのが吉。

2011-04-02 22:03:51
ナイト @night_in_tunisi

この場合でいうと、まず基本となる文はthe setting of monetary policy made little allowanceになる。この時点では「この金融政策の仕組みはほとんど許容しなかった」みたいな感じになる。で次にfor以下を考える。

2011-04-02 22:06:47
ナイト @night_in_tunisi

次にallowance for the (asymmetric) risksを解釈する。カッコにしたのは構造を見やすくするため。ちなみに英辞郎で「make for」で検索すると少し下がったところにズバリ「make allownace for」という項目がある。これを見ておくと楽。

2011-04-02 22:09:16
ナイト @night_in_tunisi

次にrisksにかかるthat以下を見る。これは関係代名詞です。risks that faced the economy at this timeまで。日本語的感覚では「この時経済が直面していたリスク」という感じだが、直訳ではこうならない。こういう時は意味を考えて超訳しちゃうw

2011-04-02 22:17:00
ナイト @night_in_tunisi

in particular以下は別の文章として訳して、あとで繋げる。ここでちょっと風呂に行ってくる。

2011-04-02 22:19:08
ナイト @night_in_tunisi

ここまでの分をつなげておこう。「しかしながら当時経済が直面していた非対称的なリスクに対してこの当時の金融政策の枠組みは許容幅が殆ど無かった」"the" settingとかの"the"をどう訳すかは一見さんには難しいですね。。。

2011-04-02 22:50:21
ナイト @night_in_tunisi

in particular以下を訳す。これはthe risksが複数形であることから、そのなかの「具体的な一つのリスク」を挙げているわけ。ここは「文」になっていないことに注意。

2011-04-02 22:52:53
ナイト @night_in_tunisi

andで二つの名詞を並列してます。一つ目がthe risk of deflationでもう一つがthe (associated) possibility。でその後のthatはそれを修飾する関係代名詞。the interest rates would hitのwouldに注意。

2011-04-02 22:55:01
ナイト @night_in_tunisi

このwouldは文法的になんて言うか知らないけど、可能性を表す。しつこい訳し方をすれば「金利がゼロ下限を打つ(かもしれない)可能性」だけど、日本語になってないので括弧内は不要。「特に、デフレのリスクとそれに伴って金利がゼロ下限を打つ可能性」

2011-04-02 22:57:57
ナイト @night_in_tunisi

これでパーツが揃った。「しかしながら当時経済が直面していた非対称的なリスク---特に、デフレのリスクとそれに伴って金利がゼロ下限を打つ可能性---に対してこの当時の金融政策の枠組みは許容幅が殆ど無かった」となる。「非対称」がなんなのかわからんし、許容幅がなかったもちょっと変。

2011-04-02 22:59:54
ナイト @night_in_tunisi

非対称なのはデフレとインフレでは異なるリスクに直面するってことだろう。「許容幅」については意味はだいたい取れてるので日本語として自然になるように置き換える。「対応策がほとんど用意されていなかった」とかでどうかしら?ちょっとニュアンスが変わるね。。。

2011-04-02 23:04:44
ナイト @night_in_tunisi

まぁ、そのまま許容幅でいいかもしれん。金利を使った金融政策は金利がゼロに近づくと政策の余地が無いって意味なんで、「これ以上の緩和余地がなかった」とかでもいいかも。踏み込み過ぎかな?などと悩みながら翻訳作業は続くわけです。

2011-04-02 23:06:29
ナイト @night_in_tunisi

@rezev_hikaru それは英語の表現としてmakeを使うものと思って良いと思う。ある仕組みのもたらす結果として、ってことなので、意図までは踏み込んでない。

2011-04-02 23:08:31
ナイト @night_in_tunisi

@rezev_hikaru 「緩和余地を持たなかった」の方が自然かな。

2011-04-02 23:09:41
ナイト @night_in_tunisi

5行目(Indeed):まず先にnothwithstanding以下。zero inflation on average over timeは「長期に渡って平均においてのゼロインフレ」で、これは「(その期間よりも短い期間の)デフレ期間とインフレ期間が交互に訪れることを意味する」

2011-04-02 23:17:50
ナイト @night_in_tunisi

notwithstanding the fact 〜のfactをいちいち「事実」と訳すとしつこい感じがするので簡単に「ある期間での平均としてのゼロインフレは(その期間よりも短い期間の)デフレ期間とインフレ期間が交互に訪れることをしばしば意味するにも関わらず」

2011-04-02 23:20:20
ナイト @night_in_tunisi

で、indeedに戻って「日銀はゼロインフレが継続する見通しに満足していたようだ」となる。Indeedは「実際」あたりでオケ。

2011-04-02 23:21:35