東山魁夷展の記憶

個刃的な感想・まとめだよ。 東京富士美術館についてはこちら http://www.fujibi.or.jp/ をどうぞ。
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

遠征の記録~八王子~ 八王子駅からバスで20分弱、 東京富士美術館へ東山魁夷展を見に行ったよ。 長野県信濃美術館の東山魁夷館所蔵品が70点以上もやってきていてね、 有名な白馬の連作なども見ることができたんだ。 pic.twitter.com/h0hM5HDliT

2018-02-09 22:05:10
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東京富士美術館 @tokyofujibi

東山魁夷展を紹介するとても美しいムービーをアップしました。ぜひご覧下さい。東山魁夷展 youtu.be/2gyDSWl1Evc @YouTubeさんから

2018-01-18 11:52:51
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

‥‥‥僕の主は試験に出る知識以外は余り興味を持たない人であったからね、音楽はまだしも美術の教科書に出てくるような芸術家の名前も基本的に知らないんだ。 その中で唯一覚えていたのが『東山魁夷』だったそうだ。偶然本屋で見かけてその絵に魅かれて、十年以上忘れずにいる名前らしい。

2018-02-09 22:12:14
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

一昨年から(どこぞの誰かさんに影響されて)散々美術館に行っているにも関わらず、東山魁夷だけはどうにも縁が無くてね‥‥‥ようやく今日、主は彼の作品と相まみえることができたというわけさ。 館内に人がいなかったら、泣いてしまったかもしれないという位だったね‥‥‥。

2018-02-09 22:14:48
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

今回の展示の作品は、1923年から1999年まで、彼の作品が時系列順に並んでいたんだ。 彼の作品の「青」や「緑」がどのように生まれ、育まれていったのか、よくわかる展示であったよ。

2018-02-09 22:17:24
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

ポストカードで引用させていただくよ。 牡丹図(1923) 写真やポストカードで色が潰れているが、柔らかな薄いピンクの花弁の透明感は、見ているだけで感嘆の溜息が漏れてしまう‥‥‥。堂々たる風格と花弁一つ一つの繊細さが絵の中で同時に存在する‥‥‥。 pic.twitter.com/Npe9zzWxNv

2018-02-09 22:21:35
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

自画像の次にこの牡丹の絵があることに、何だか因縁めいたものを感じつつ‥‥‥

2018-02-09 22:22:29
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

1940年代までに、『夕影』や『雲二題 山の雲』『雲二題 海の雲』で緑や青をメインとした絵画があるけれど、展示を全て見終わると矢張りこの段階の色は未完成なのだろうなと思うね‥‥‥。

2018-02-09 22:25:58
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

白夜光(1962) 北欧に行ったことで一気に青や緑の色に深みが出てくる‥‥‥その中でも僕はこの作品が気に入ったな‥‥‥。暗い緑の色が、北欧の空気まで表現されているようでね‥‥‥。 pic.twitter.com/H0z1ZAJUGJ

2018-02-09 22:28:42
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

1964年からの京都の連作も中々興味深かった。 川端康成から「京都を描くなら今のうち」と勧められて描いた作品‥‥‥『花明り』のポストカードが売り切れであったが、僕は『照紅葉』を推したいね。彼の作品は青や緑が有名だけれど、(色が潰れているが)美しすぎるオレンジなんだ‥‥‥! pic.twitter.com/edrZW3SpsT

2018-02-09 22:31:19
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美術の好きな歌仙兼定 @kasen_art

「京都は今描いといていただかないとなくなります、京都のあるうちに描いておいて下さい」川端康成のこの言葉で東山魁夷は「京洛四季」を刊行することになったのさ。彼はその中に収められている「北山初雪」を、ノーベル文学賞受賞のお祝いとして川端へ贈ったそうだよ。とても親しくしていたのだね…

2018-02-08 07:18:32
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

取材地とは違うけれど‥‥‥僕は床紅葉の写真を思い出したよ。 時間の感覚を失う、鮮やかすぎる秋の庭‥‥‥。 このポストカードでは分からないだろうね‥‥‥。

2018-02-09 22:34:55
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

ポストカードや図録、複製画を買っても満たされない‥‥‥この感覚はカラヴァッジョ展とミュシャのスラヴ叙事詩以来ではないかな‥‥‥。 京都の連作ならば、『月篁』も、京都の夏の湿度を感じさせる作品だったね‥‥‥。

2018-02-09 22:37:30
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

1960年代にドイツで訪れた際の作品‥‥‥学生の頃のヨーロッパでの作品とは違って画風を確立させての作品はどれも見ごたえがあった。 一作品、僕の部屋に飾るならば『晩鐘』かな‥‥‥夕暮れのフライブルクの教会の鐘が聞こえてくるような‥‥‥。 pic.twitter.com/tXStpacpFX

2018-02-09 22:41:22
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

作品の強烈さとしては、『窓』だね‥‥‥。 この作品、一メートルはあるかな‥‥‥非常に大きいからか、額縁の向こうにこの窓のある家があるような錯覚に襲われるんだ。写実を極めているわけではないのに、本物よりも本物らしく感じられる‥‥‥。 pic.twitter.com/tssr5KtJsV

2018-02-09 22:44:16
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

そして、白馬の連作‥‥‥ 『白馬の森』 本物を見るまでは美しいという印象が強かったけれど‥‥‥幻想の森が画面を超えて現実に浸食してくるようで、見ていると距離感を失ってくるんだ。 この絵があるだけで、周囲を森にして取り込んでいくかのような‥‥‥『強い』絵だった‥‥‥。 pic.twitter.com/NvSiBvT36k

2018-02-09 22:49:21
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

美しい、ならば『水辺の朝』かな‥‥‥ウェーバーの生地が取材地というこの作品‥‥‥舞台の一幕のようだった‥‥‥。 こちらが無粋な音を立てればこの白馬は瞬く間に立ち去ってしまう気がしてね‥‥‥。 pic.twitter.com/6ql94i6WFM

2018-02-09 22:52:35
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

『緑響く』‥‥‥白馬の存在が一番画面の中で自然に思えたね。 この作品だけでも、見に行って良かったとしみじみと感じられる‥‥‥ pic.twitter.com/rqerw6gvGt

2018-02-09 23:01:42
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

ポストカードを買わなかったけれど、『静唱』と『静映』も良い‥‥‥。 題の通り「音が無い」と感じさせる画‥‥‥絵画だからというわけではなく、「静けさ」というものはこういうものだなと伝わる作品なんだ。

2018-02-09 23:04:37
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

『秋思』 『夕星』と迷うところだが、後期の作品はこれが気に入ったよ。 夕暮れの山の中、少し開けたと思ったら枯れ尾花と夕闇で暗くなった木々‥‥‥秋の和歌を詠じたくなるような、そんな秋だ。 pic.twitter.com/g0lT3QfDx1

2018-02-09 23:14:16
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遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

こうやって呟いているけれど‥‥‥実際に見るまでは、僕は彼の作品の魅力を半分もわかっていなかった。 ポストカードの売り場が色あせて見えるほどに、本物は素晴らしかった‥‥‥。 あんな美しいものを知って、これからどうやって暮らせばいいのかと思うぐらいにね‥‥‥。

2018-02-09 23:16:55
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

歴史を守りきったら、僕は長野県信濃美術館の側に居を構えて、彼の作品をいつまでも見続けたいね‥‥‥。

2018-02-09 23:18:51
遠征を楽しむ歌仙兼定 @kasen_ensei

おまけ情報 ・メルマガ会員になると100円引き ・坂の下の『谷野町』のバス停だと片道30円ほど安くなる ・常設展も中々豪華な作品がある pic.twitter.com/hyePYXECQM

2018-02-09 23:29:33
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