部族化シリーズ 4話~ビーチや温泉のある都合のいい島でリフレッシュする話~

2月のハットマンズショーは部族化シリーズ。 今回もモトキが色々と奪われます。
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帽子男 @alkali_acid

始めるとしようか…俺の水着回!温泉回!!孤島回をな!!

2018-02-15 21:32:28
帽子男 @alkali_acid

最近アニメも1クールが多いし水着回と温泉回と孤島回をぜんぶ一緒にやればいいよな。

2018-02-15 21:33:12
帽子男 @alkali_acid

水着回は分かるよね。女の子がみんな水着着てる回ね。温泉回も分かるよね。 孤島回は分からない人いるかもしれない。ガンダムのククルス・ドアンの島みたいなやつ。皆が孤島でなんかメインストーリーと関係ないことをやるやつです。ちょっと停滞する。

2018-02-15 21:35:09
帽子男 @alkali_acid

1クールで終わらせるため一緒にやるにはどうすればいいか。 まあ孤島だから海はある。温泉だが火山島ってことにすればこれも何とかなる。Aパートで昼は海で泳いだあと、Bパートで夜は温泉。水着と湯煙。むふふ。完璧やな。なに?ブルーレイにしたときその話のやつだけ売れる?まあな…。

2018-02-15 21:36:58
帽子男 @alkali_acid

ま、それはそうとしてそういう、ビーチがあって温泉もある都合の良い島があるとしましょうよ。 大洋のどっか、複雑な潮流と突然隆起した海嶺の頂きたる岩礁に囲まれ、水鳥が飛び交うほかは、もはや船も近づかなくなった…そんな島が。

2018-02-15 21:38:53
帽子男 @alkali_acid

ところで皆は子供の頃、地図を調べて自分達だけの秘密の島を探したりしなかったかな?今だったらGoogle Earthかな。しない?あっそう。 とある幼馴染の少年と少女はしたんだよね。古い海図を広げてさ、資料を引っ張り出してさ。海賊の根城にできそうな島。誰も簡単に近づけないけど、二人はゆける。

2018-02-15 21:40:48
帽子男 @alkali_acid

温泉とビーチがある島さ。 太陽帆船、英語で言うとソーラーセールシップに乗って、波を切って進む。 南へ南へ、輝く太陽の祝福する楽園へ。 迷路のような潮流を乗り越えて、たどりつく。 つみおろすは数々の機械。たいていは壊れてる。がらくただ。 緑あふれるこの島は、がらくた倉庫でもある。

2018-02-15 21:43:26
帽子男 @alkali_acid

がらくた屋が勝手に占拠している。 かつての美しいリゾートの一画にゴミ捨て場みたなの作ってね。 「アマル君そっちもってー」 「はい親方ーブヒーブヒー」 「スンシンとライライは見回りたのむー」 「シメちゃんはー?」 「俺は?」 「じゃあ二人も一緒にいって」

2018-02-15 21:45:02
帽子男 @alkali_acid

がらくた屋の面々を紹介しよう。 まず親方。本名モトキ。よれよれのヒゲ男だ。 次にスンシン。細マッチョの精悍なイケメン。全身の刺青から部族と知れる。 続いてライライ。これはパンダ。 あとは美少女?シーメールのシメちゃんにその友達のカイ。 意味が分からないと思うがまあ実際よく分からない。

2018-02-15 21:47:24
帽子男 @alkali_acid

一行はちょっとしたバカンスそのほかをかねて、根城である島にやってきた。 「ママ…」 そうそう忘れてた。新顔の技師アマル君。最近ママをなくしたばかりで情緒不安定ぎみ。 「大丈夫か?休む?」 「うう…平気です…伝説の英雄モトキさんとご一緒できてうれしいです…」

2018-02-15 21:48:57
帽子男 @alkali_acid

アマルはキモオタ。ロボが好きで昔ロボに乗ってたモトキこと親方を英雄だと思い込んでいる。 今は誰も親方を英雄だの勇者だのと思ってない。まあだいたいそんな称号で呼ばれるやつはろくでもない。まともな最期は迎えない。 親方も多分そう。アマルもいずれ現実が分かる。多分。

2018-02-15 21:50:38
帽子男 @alkali_acid

「そういえばアマル君は肌弱いほう?」 「え?そうでもないです」 「そっかそっか。ここビーチあるからさ。泳いだり肌焼いたりできるよ。日焼け止めも多分残ってるんじゃないかな。探せば水着もある…あとでメイドさんか執事さんに聞いてみよう」 「メイド?執事?」 「うん」

2018-02-15 21:52:15
帽子男 @alkali_acid

メイドと執事が登場する。メイドはムチムチバイン、執事はモリモリマッチョ。 「おかえりなさいオキノトリシマリゾートへ。モトキ様と名称未登録様」 「こっちはアマルあとあそこで駆けまわってるのがカイとシメちゃん」 「登録完了しました」 アマルがぽとんと荷物を落とす。 「ロボだ…」

2018-02-15 21:54:17
帽子男 @alkali_acid

「ロボのメイドさんと執事さんだ!」 「よく分かったな。僕はさいしょ分からなかったのに。さすがプロだな」 「分かりますよ。すごいや!なんて精巧なんだお二人とも…お二体とも?」 「ありがとうございます」 「ありがとうございます」 「お名前があったら教えて下さい。型番でも」

2018-02-15 21:55:47
帽子男 @alkali_acid

執事がおのれを指さす。 「わたくしがメアリー、メイドがセバスチャンとなっております」 「メアリーとセバスチャン!かっこいい!あ、さしつかえなければ型番は?」 キモオタが猛然と質問攻めを始めるのに、親方は微笑む。 「じゃあアマル君。ここは任せていいかな」 「イエスボス!」

2018-02-15 21:58:04
帽子男 @alkali_acid

アラサーデブが元気よく答える。 「メイドさんと執事さんは力持ちだから荷物運びも手伝ってもらえるよ…あと島にはがらくたがいっぱいある。好きにいじっていいよ。禁止区画って書いてあるところと…船にあるアレ以外はね」 「分かりました!」 「宜しく頼みます」

2018-02-15 21:59:41
帽子男 @alkali_acid

のんびり散歩する親方。心なしか足取りも軽やか。 南国リゾートって最高。ちょっと咳き込む。パイプをまさぐってやめる。 「禁煙しよ」 あまり続かないがまた決意する。しばらくして助手が戻ってくる。 「周囲に敵はいません。ライライが残りを調べてます」 「よかった。まあここ結構広いしね」

2018-02-15 22:01:42
帽子男 @alkali_acid

スンシンが考え込む。 「ただ…船でも言いましたが、港を出るとき、部族の気配を感じた」 「ああ。ライライも言ってたな」 「奴等、俺達を追ってる」 「多分、シメちゃんをね」 「…ここには来れないと思うが」 「向こうにはがらくた屋みたいな船も、海洋部族の腕利き船頭もいないからな」

2018-02-15 22:03:57
帽子男 @alkali_acid

「この場所も分かりっこないとは思うが…それにたとえ岩礁を抜けられたって、こんな機械だらけの島に近づきたがる部族はいないよ」 「気を抜きすぎない方がいい」 「まーた。かたいな…それより、忘れないでな」 若者はまじめくさってヒゲ男にうなずく。 「大事な話。親方と俺の。今後について」

2018-02-15 22:06:22
帽子男 @alkali_acid

モトキはにっこりする。 「まあまた夜話そう。いいかな?」 「はい」

2018-02-15 22:07:22
帽子男 @alkali_acid

さて水着。 カイはワンピース、シメちゃんはセパレート。スンシンは全裸というところだが一応ふんどしみたいのを穿かせる。ライライは毛皮。アマルと親方はトランクス型。 「カイ!かわいー!」 「うへー…なんかやだな」 「女の子って感じする!」 「そうかー?」

2018-02-15 22:09:04
帽子男 @alkali_acid

キモオタ愕然 「ややや、カイ殿は女の子だったのですか?拙者気づかず」 「ロボは一発で見抜いたのに人間の性別は分からないのか」 「あのくらいの年だと同じに見えますなあ…はあ…子供といえば…拙者の目が節穴だったばかりに…」 「ほらほら。泳いできなよ」

2018-02-15 22:10:34
帽子男 @alkali_acid

ライライの鮮やかなバタフライが波を突き破る。まさに巨艦といったおもむき。潜水のスンシンと競泳している。 「ライライがんばれー!」 「スンシン負けんなー!」 浜辺でそれぞれ応援するシメとカイ。 パンダと部族のデッドヒート。勝者は毛皮がない方。 「俺の勝ちだもふもふ野郎」

2018-02-15 22:12:56
帽子男 @alkali_acid

「…ま、今回はな。つるつる野郎」 砂浜のパラソルの下に置いてある投光器を拾って明滅させ、返事をする大熊猫。 「何回やっても俺の…」 「おーいご飯にしよーぜー」

2018-02-15 22:14:10
帽子男 @alkali_acid

ご飯はヤキソバ。でっかい鉄板で作る。 「よくこんな材料がありますなあ!」 驚くアマルに、親方がうなずく。 「ここにはフードプリンターがあるんだ」 「なんとぉ!?なぜそんなものが…動力は」 「地熱を使ってるみたいだな」 「でも…それじゃ…大型獣が嗅ぎつけて…」 「こないんだ」

2018-02-15 22:16:15
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