編集部イチオシ

台湾で1992年まで出版されていた模倣版ドラえもん(青文ドラ)の研究

台湾では現在、「青文出版社」が正式に版権を取り、ドラえもんを含む藤子・F・不二雄作品を翻訳出版しています。しかし今から26年前の1992年まで、台湾の著作権法では原作者に許可を取らずに翻訳版を出版するのは違法ではなく、青文出版社をはじめとする多くの出版社がドラえもんの単行本を出版していました。 その中でも特に、青文出版社が1976年から1992年にかけて出版したドラえもん(いわゆる「青文ドラ」)は全230巻にも及び、藤子F先生のオリジナルのドラえもんのみならず、台湾人による模倣作品(贋作)も多く収録。なんとオリジナルの大長編まで描かれていました。ここでは「青文ドラ」を研究している三畔(みくろ)さんの研究成果や三畔さんがコミケで出した個人誌などを紹介しています。
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三畔絵依 @san1pan4

台湾で海賊版含め藤子作品について圧倒的な知識量を誇る“ドラ王”ことffaarr氏が台湾製海賊版ドラについて語るすごいイベントを開催していたという!! 私ならたった2時間で語りきれるとは思いませんがめちゃくちゃ行きたかった… facebook.com/events/7579428…

2017-12-02 23:08:44
三畔絵依 @san1pan4

青文ドラにおいて藤子作品のドラ化改変を除いた初の純粋なオリジナルエピソードが第69巻収録「楚留香」(青文出版社)であり、氏曰くこれがそのスキャンとのこと。海風出版社版ドラの流れは汲んでいない、アニメの影響も見られないというのが興味深い ffaarr.pixnet.net/album/photo/31…

2017-12-02 23:23:18
リンク 青文ドラ和訳ブログ「三畔雑志」 帰ってきたノンちゃんの翻訳のこと : 青文ドラ和訳ブログ「三畔雑志」 青文ドラ第116巻収録「帰ってきたノンちゃん」を翻訳しました。てんとう虫コミックス第6巻収録「赤い靴の女の子」の後日談となる作品です。 3
リンク 青文ドラ和訳ブログ「三畔雑志」 「キテレツと宇宙探検 その1」「その2」和訳のこと : 青文ドラ和訳ブログ「三畔雑志」 大長編ドラえもん「のび太のひみつ道具博物館」がコロコロコミックで連載開始されたことを記念して、青文出版社の『ドラえもん』第190巻に収録の作品「キテレツと宇宙探険 その1」「キテレツと宇宙探険 その2」の和訳を紹介します。全4回の連続編で、今回は第1回と第2回を続 1 user 18

台湾オリジナル版ドラえもんを描いていた台湾人漫画家(のうちの一人)の今

Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

台湾オリジナルの大長編ドラえもん6作のうち4作を作画した劉明昆(りゅう めいこん)は1973年生まれで、青文出版社に所属して贋作ドラを描き始めたのは15歳の頃。その後漫画家としてオリジナル作品も発表し、何回か漫画賞も受賞。現在、台北の世新大学デジタルマルチメディアデザイン学科、助理教授。

2018-02-17 01:41:49
  • ↑(訂正) 「6作のうち4作を作画した」という箇所についてですが、三畔さんより、劉明昆氏は台湾の最初のオリジナル大長編『微星大作戦』と『精霊世界』にはアシスタントとして参加し、その後の『超次元戦記』と『光の旅』では全体を手掛けているとご指摘いただきました。
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

10代後半の頃に台湾の青文出版社で贋作ドラえもんを描いていた漫画家の劉明昆。当時描いた大長編ドラえもん『のび太と精霊世界』とその続編『のび太と光の旅』の再刊を計画したものの、日本からの許可が(当然ながら)得られず、計画は頓挫(2017年6月、リンク先中国語)。 chinesedora.com/news/6519.htm

2018-02-17 01:52:01
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

台湾の漫画家、劉明昆(りゅう めいこん、リウ・ミンクン、1973年生)の代表作、『ASAKU』(旧タイトル『艾薩克傳』)、全7巻のうちの第1巻。 ebook.tongli.com.tw/Book_Detail.as… pic.twitter.com/5LvIs42ovX

2018-02-17 04:49:08
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台湾人が「青文ドラ」に感じる複雑な思いと郷愁

  • 三畔さんと、林依俐さん(台湾人 / 漫画編集者、日本語翻訳家、小説家 / 2004年から2008年にかけて台湾で刊行されていた『月刊挑戦者』の編集長)のやり取り。
みくろ(三畔) @guru_micro

台湾にも旧青文ドラを集めてるファンがいた! 初期の巻なんか買っても現在の正規版(てんコミ全45巻と同じ内容)と同じなのにね。やっぱコレクションに抜けがあるとむしょうに気になるのは世界共通なのかな

2013-04-20 00:20:53
elielin.jp @elielinjp

@guru_micro 旧青文ドラは第三冊の方がてんとう虫コミックス版第一巻で、第一、二冊の中身は無理やりドラにされたモンガー=21エモンですよ(笑)あと初期は内容は同じでも訳はかなり恣意的でそこを見るのも面白いです。旧青文ドラ好きの方はめずらしいのでうれしいです。

2013-05-10 02:40:00
みくろ(三畔) @guru_micro

@elielinjp 藤子F先生にそっくりな絵柄で新作(?)を読めるというのが嬉しいですー。翻訳するのも楽しいです。台湾や大陸の人は旧青文ドラに親しんでるのかと思いきや、その話をまったくしないんですね。

2013-05-10 02:49:56
elielin.jp @elielinjp

@guru_micro 大陸の人はわからないと思いますよ。60〜80年代前半台湾生まれの人だけのノスタルジーです。また旧青文ドラに載ってる作品がすべて藤子先生作(絵柄のブレを「藤子不二雄は二人だから」と解釈)だと認識してる人が大多数なので、その特異性がなかなか認知されてませんね。

2013-05-10 03:06:06
三畔絵依 @san1pan4

「台湾で1993年以前に刊行されたドラの単行本はすべて海賊版だった。台湾の青文出版社では台湾人に大量のニセドラ漫画を描かせていた」というニュースに、幼少の思い出を汚された、藤子先生が描いたと信じてたのに…と憤る台湾人。同様の声は多い blog.xuite.net/kyo4890x115/tw…

2017-08-10 19:34:54
三畔絵依 @san1pan4

むしろ海賊版全盛期当時のニセドラ漫画原稿や資料を今でも保存している青文出版社がすごい。矢面に立った青文社や劉明昆さんばかりが叩かれそうだけど、青文以外にも海賊版ドラを刊行したりニセドラ漫画を描いたりする出版社は多数存在した。この事実すら私が研究するまでは発覚しなかったのだ……

2017-08-10 19:42:28
三畔絵依 @san1pan4

台湾の海賊版ドラえもんは粗悪な印刷で、しかも著作権法改正で海賊版が出版禁止になってから25年も経つので、仮に現存してもボロボロ、さらに台湾人自身が海賊版文化を恥じている節があるので、貴重な海賊版ドラが大量に捨てられ、古書店で投げ売りされている現状、ほぼ散逸しており研究するのに困る…

2018-01-08 22:24:59
三畔絵依 @san1pan4

youtu.be/77k_P5Xn0HI なんだこの映像……青文出版社の社長様が青文ドラを笑顔で語って制作手法まで洗いざらい解説してる……もはや激レア映像すぎてへんな笑いが出る

2017-12-28 21:39:59
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日本には存在しない漫画版「のび太のパラレル西遊記」

みくろ(三畔) @guru_micro

パラレル西遊記の大長編があってもいいよね! twitpic.com/dblbsz

2013-09-02 22:12:20
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みくろ(三畔) @guru_micro

大長編ドラえもんの西遊記の中身… twitpic.com/e40vzi

2014-05-17 20:00:47
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みくろ(三畔) @guru_micro

以前紹介した本との比較。パラレル西遊記の大長編漫画版の闇は深い twitpic.com/e40v7u twitpic.com/e40vzi pic.twitter.com/Owzz8CLmvY

2015-03-17 13:57:04
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はぁたん @hajimodamoyo

@guru_micro アニメの絵だと思ったら模写したやつなのですね〜

2015-03-17 14:23:30
みくろ(三畔) @guru_micro

@hajimodamoyo パラレル西遊記の海賊版単行本といえば、多くはフィルムコミックをそのまま翻訳出版したものが多いのですが、大長編シリーズと並べて売るために白黒化したものは珍しいです

2015-03-17 14:27:05
三畔絵依 @san1pan4

パラレル西遊記のまんが版は多大な需要があるのか、大長編にそれを含めている出版社がいつも存在したのですが、出版社によってそれぞれ中身が異なるのが興味深い。鑽石版にも存在したことを確認しているんですが、もしかしてフィルムコミックスの模写でもトレスでもないやつ? twitter.com/guru_micro/sta…

2018-02-11 19:40:35