永﨑研宣さん( @knagasaki )による、日本のDHのプロジェクトでこれはぜひ紹介するべきだと言うもの、まとめ

時系列で並べてみました。
5
Dr. So Miyagawa/ 国立国語研究所 宮川創 研究室 @So_Miyagawa

招待された講演で大英図書館の人たちに紹介するので、日本のDHのプロジェクト(特に写本関係)でこれはぜひ紹介するべきだ、と言うものがあればぜひ教えてください。ドイツのプロジェクトは仕事上関わりまくっているので良く知っているのですが、日本のプロジェクトはあまり関わってこなかったので。

2018-02-07 07:50:59
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

@RunaUei9 日本のDHっぽいプロジェクトで今一番熱いのは「みんなで翻刻 honkoku.org 」+「KULA play.google.com/store/apps/det… 」によるクラウドソーシング翻刻です。BLでもクラウドソーシングに関心が強い人は結構おられるので、ぜひご紹介して下さい。この件をご紹介する上でのキモは(続

2018-02-07 20:49:08
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

@RunaUei9 現代日本人のほとんどが読めなくなったくずし字を、スマホ学習アプリを開発して使えるようにして、それが刀剣女子ブームなどにも乗って2万ダウンロード超になり、その学習成果と話題+防災ネタとして地震に関する古文書を皆で翻刻するサイトが立ち上がってそれが5099枚・369.3万字翻刻されて(続

2018-02-07 20:53:21
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

@RunaUei9 現在も進行中(進捗状況は twitter.com/yuta1984 で自動ポストされています)です。クラウドソーシング翻刻としてはかなりの成功例だと思います。あと2つ3つ、重要なものがありますが、また後ほど…。

2018-02-07 20:54:44
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

@RunaUei9 @yuta1984 あと、ご紹介するとよさそうなプロジェクトは国文学研究資料館の歴史的典籍の大型プロジェクト、歴史民俗博物館の総合資料学プロジェクト、国語研の現代日本語コーパスと歴史コーパス、東大史料編纂所の日本史デジタル化プロジェクト、東大の仏教データベースプロジェクト、(続

2018-02-09 03:07:43
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

@RunaUei9 @yuta1984 人文学オープンデータ共同利用センターの一連のプロジェクト、首都大わたなべ先生のヴィジュアルなデジタルアーカイブプロジェクト、といったあたりでしょうか。

2018-02-09 03:08:57
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

@RunaUei9 @yuta1984 あ、すみません、ちょっと止まってしまってました。先に挙げたいくつかのプロジェクトに関して、後ほど、特に紹介すると面白そうな事柄についてもお知らせします。

2018-02-10 08:50:11
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

先日の日本のDHに関する続きです。国文学研究資料館について、私見ですがちょっとご紹介しておきますと(他の方からの追記も期待したいところですが)、最も興味深いのは、「日本古典籍総合データベース」において、日本の古典籍名の典拠情報を開示してその写本版本の所在情報を(続 twitter.com/RunaUei9/statu…

2018-02-27 18:16:19
宮川創/So Miyagawa 国立国語研究所&総合研究大学院大学 宮川研究室 @So_Miyagawa

今度、大英図書館のスタッフ向けの講演の中で、日本のデジタル・ヒューマニティーズのプロジェクトの一例として、このプロジェクトについて2分くらい説明します。DHのトピックの一つとなっているcrowdsourcingの面で世界的にみても非常に革新的だと思う。ニコニコ動画で生放送をしているのも革新的。 twitter.com/KanoYasuyuki/s…

2018-02-23 05:37:53
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

承前)把握できる限りすべて掲載しているという点です。しかもこれはデジタル時代に始めたものではなくて紙媒体の時代に作られた『国書総目録』という同趣旨のものをデジタル時代に継承発展させているという点が大変興味深いところです。これにデジタル画像も適宜作成してぶら下げるようになって(続

2018-02-27 18:16:19
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

承前)きていて、FRBRで言うとWorkにItemをぶら下げたものがWeb上で見られるようになりつつあるという感じです。さらに、4年くらい前に始まった nijl.ac.jp/pages/cijproje… このプロジェクトにより、7万点の典籍(1000万件以上の画像)がIIIF化され公開されているようです kotenseki.nijl.ac.jp

2018-02-27 18:20:02
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

日本の古文書に関しては、日本史の編纂に長く取り組んでいる東京大学史料編纂所がかなりデジタル研究を進めていて、日本古文書ユニオンカタログ構築の取組みや、 hi.u-tokyo.ac.jp/collaboration/… くずし字解読システム type.center/news/5237 をはじめ、日本史史料を対象にした様々な取組みが行われています twitter.com/RunaUei9/statu…

2018-02-27 18:26:18
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

あと、国立国会図書館も色々頑張っていますが、いわゆるサブジェクトライブラリアン的なコンテンツ特化型の専門職はいないので、基本的には手堅くトータルなデジタルコレクションの公開が進められています。NDLデジタルコレクションではパブリックドメイン資料は利用制限なしでの公開です。 twitter.com/RunaUei9/statu…

2018-02-27 18:48:41
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

明治大正期のデジタル化資料に関しては、目次情報まで図書館としてデジタル入力を行いつつあります。また、次世代ラボという制度/サイトを作っていて、 lab.ndl.go.jp/cms/ そこに研究者を呼び込んでコンテンツ利活用を促進したり、自らもオープンデータ関連イベントにデータ提供したり、です

2018-02-27 18:48:42
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

史料編纂所の様々なデータベースの大部分は wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscon… こちらで一覧できます。技術的にも対象史料の年代・地域としても実に色々な取組みが本格的に行われておりまして、一口で説明するのはなかなか難しいです。

2018-02-27 18:52:02
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

ここら辺で数としてはもう多過ぎだと思いますが、特に気に入ったものを選んでご紹介して頂くということで、もう少しいくつか挙げさせていただきますと、国立国語研究所では、やはり色々な国語のデータベースに取り組んでいます。特に外からみて目立つものとしては、1億語の現代日本語書き言葉コーパス twitter.com/RunaUei9/statu…

2018-02-27 18:59:26
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

様々な時代の日本語文の形態素解析機能を提供するWeb茶まめ、100億語を目指す国語研日本語ウェブコーパス、日本語話し言葉コーパス等の一方で、少数ですが訓点までくっきり見える高精細画像データベースも公開しています。 dglb01.ninjal.ac.jp/ninjaldl/

2018-02-27 18:59:27
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

日本文化資料ということで言えば、立命館大学アートリサーチセンターも外せません。「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点」として浮世絵や日本古典籍の修復からデジタル公開までトータルにサポートする一方でGISの専門家もおられて古地図に関するプロダクトも本格的に展開されています(続 twitter.com/RunaUei9/statu…

2018-02-27 19:09:14
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

こちらで arc.ritsumei.ac.jp/database.html その活動の状況の一端が見えます。ここのセンターでは、自前の資料のデジタル化だけでなく、出張デジタル撮影も世界中に対して幅広く行っており、大英博物館やケンブリッジ大学等にも行っていたというお話をうかがったことがあります。(続

2018-02-27 19:09:14
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

なお、最近は、ゲーム研究センターとして独立しましたが、以前はゲームに関する研究もここで行われていたように思います。

2018-02-27 19:09:14
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

それから、東京大学大学院人文社会系研究科人文情報学拠点では、教育プログラムに特に力を入れています。次世代人文学のリテラシーという観点からTEIやIIIF等の関連規格や分析手法を取り入れたDHの授業を色々と提供して主に大学院生に副専攻として取り組んでもらうことを目指しています。(続 twitter.com/RunaUei9/statu…

2018-02-27 19:16:10
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

ここの拠点で展開されている仏典データベースは1994年から続くプロジェクトで1億字の全文検索と様々な他のコンテンツとの連携機能などを提供しています。IIIF対応にも力を入れていて、たとえば dzkimgs.l.u-tokyo.ac.jp/SATi/images.php こういう感じです。近々全面リニューアルを予定しています。

2018-02-27 19:16:11
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

最近始まった新しいDHセンターとして、人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)というのもあります。こちらはWebでの露出も多いのでご存じかもしれませんが、オープンデータの効果的な活用、という観点から、データの保存・共有から活用に至るまで、様々な取組みを行っています。(続 twitter.com/RunaUei9/statu…

2018-02-27 19:21:37
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

特に、くずし字データセットを提供した上でのパターン認識・メディア理解研究会によるくずし字チャレンジ!コンテスト codh.rois.ac.jp/old-char-chall… や、国文学研究資料館やクックパッド等と連携した江戸レシピデータセットの公開 codh.rois.ac.jp/edo-cooking/ など、様々な関係者との連携が上手です。

2018-02-27 19:21:37
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

あと、BLはIIIFに移行しようとしているみたいですが、日本ですと、国文学研究資料館の7万点を筆頭に、東京大学、慶応大学、京都大学、島根大学等、大学図書館方面が徐々にIIIFに踏み込みつつあります。NDLも今年の夏には公式にIIIF対応するという話です。(現在は次世代Labで対応中) twitter.com/RunaUei9/statu…

2018-02-27 19:25:18
Kiyonori Nagasaki @knagasaki

それと、前出のCODHでは、独自にIIIF viewerを開発公開するなど、やはりかなり力をいれています。私も、東京大学の仕事として、Miradorの開発に携わっております。IIIFは日本ではやや受容されやすい傾向があるように思います。

2018-02-27 19:29:18