@nobuko_kosuge 小菅信子さんの～山口二郎氏「学者の責任」（2011年4月3日付東京新聞19面）についての連続ツイート

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

私の専門分野や研究テーマは、プロフィールや自分のＨＰにある通りです。原子力や原子炉の専門家ではありません。しかし、私のＴＬでも少し話題になった、山口二郎氏「学者の責任」（2011年4月3日付19面）について、私の考えを連続ツイートします。①

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

「学者の責任」は2011年4月3日付で『東京新聞』に掲載された、短い寄稿文です。これからツイートすることは、すでに、同新聞社の知人の記者を通じて、同新聞に伝えてあります。また、筆者の山口氏個人を対象に絞り込んだ批判ではありません。フォロワーのかたは、この点、ぜひご了解ください。②

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

山口氏「学者の責任」の議論のうち、「原発事故を契機に、政官業学の鉄の四角形を解体すること。そのために、特定分野の政策を検討する審議会には、必ず異なった立場の専門家を入れて、実質的な議論をすることが不可欠」という部分については、もっともであると思います。③

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

一方、率直に申し上げて、「国立大学の教授が、いまさら、何をいっているんだろう」と、私は戸惑います。これだけのことがわかっていたなら、「多くの学者」の議論が「嘘」だとわかっていたなら、山口氏は、なぜ、それをここまでに指摘してこなかったのでしょうか。④

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

「嘘」であることを見破り、かつ有効な対応をとらなかった「学者の責任」も、非常に重いのではないですか。⑤

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

国内外を問わず、学会や学術論文であれば、山口氏のいう「族学者」や「真理の探究をという学者の責任を捨て、特定業界の利益追求にお墨付きを与えてきた」学者らを、表立って、徹底的に批判することは、さほど難しいことではなかったのではないですか。⑥

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

「歴史問題」では、私はそうしてきましたし、そのために、脅迫や個人攻撃、誹謗中傷を受けました。いまでも受けます。でも発言は続けてきました。日本語で著作を発表し、日本語のできる日本研究者に読んでもらい、英語で論文を発表する。私立地方大学の一研究者ですらやってきたことです。⑦

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

国立大学で税金で養われているのです。税金は直接でなく、官庁経由で各大学に配分されます。「真理の探究」は、たしかに「学者の責任」です。いま批判論をはるくらいなら、そのまえに、国立大学教授という職を辞し、野にくだっても、「学者」として批判し続けることを、なぜ考えなかったのですか。⑧

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

私には、山口氏も、とどのつまりは、「族学者」や「主流派学者」のこしらえた土で、こういう愚痴を言っているに過ぎないようにも聞こえます。⑨

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

さらに申し上げれば、山口氏の議論は、「族学者」や「主流派学者」ＶＳそうでない学者という、極端な二抗対立論でしかない。しかし、極端な二項対立的な議論のしかたでは見えてこない、解決できない問題が、いくつもあるのではないですか。⑩

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

私から見て、いま必要なのは、原子炉・原子力研究者がきれいごとや愚痴をならべることや、それを報道することではなく、また、便乗主義的に自己宣伝をすることや、そういう機会を報道が提供することでもありません。⑪

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

原子炉・原子力研究者にいま望まれているのは、いうまでもなく、現下の危機にへの全力をあげた対応、そして、脱原発も視野にいれた、原子炉・原子力をめぐる健全な学術論争です。⑫

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

健全で、出来る限り非政治化された地平における、原子力・原子炉をめぐる学術論争の促進です。そして、私を含む専門家でない者たちの、この問題への持続的な関心の維持です。⑬

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

フォロワーのみなさまには、どうか誤解しないでください。私は、『東京新聞』にも、山口氏にも、期待するところが大きいのです。だからこそ、こうしたツイートをあえていたしました。⑭

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

私のような見方もあるのだということを、おわかりいただけたらと思います。⑮

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

脱原発は視野に入れるべきです。しかし、「反原発ＶＳ原発推進」という二項対立的な議論では、十分にとらえきれない問題があります。たとえば、リアルな原発の姿、構造のなかの原発、安全性の問題、現場への苛酷なしわ寄せ、エネルギー植民地としての福島（地方）の問題などなど･･････⑯

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

この連続ツイートをしめくくるにあたって、私は、かさねて、①脱原発を視野にいれた、原子炉・原子力をめぐる健全な学術論争の促進、②専門家でない者たちの、この問題への持続的な関心の維持の重要性を、専門外の一研究者として、原子炉・原子力研究者のかたがた、そして報道に呼びかけます。⑰・終

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

いわゆる原発事故に起因する「差別」や、東電社員のかたがたへの「脅迫」が問題になっています。きわめて憂慮すべきだと考えています。これについては、別途、他の新聞社に、提案などをおこなっています。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

それでは、しばし、自分の専門分野の研究に、集中いたします。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

ツイート中の「誤植」につきましては、どうかご容赦ください。

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

【さきほどの連続ツイートの誤植訂正】私には、山口氏も、とどのつまりは、「族学者」や「主流派学者」のこしらえた土俵で、こういう愚痴を言っているに過ぎないようにも聞こえます。⑨

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

【さきほどの連続ツイートの誤植訂正２】さらに申し上げれば、山口氏の議論は、「族学者」や「主流派学者」ＶＳそうでない学者という、極端な二項対立論でしかない。しかし、極端な二項対立的な議論のしかたでは見えてこない、解決できない問題が、いくつもあるのではないですか。⑩

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

【さきほどの連続ツイートの誤植訂正３】原子炉・原子力研究者にいま望まれているのは、いうまでもなく、現下の危機への全力をあげた対応、そして、脱原発も視野にいれた、原子炉・原子力をめぐる健全な学術論争です。⑫

小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

以上、さきほどの連続ツイートの「誤植」訂正でした。読みなおしていて、気がつきました。申し訳ありません。まだ「誤植」が残っていたら、御容赦ください。