キャラクター論です

大学院生を相手にキャラクター論を語ったものの質疑応答で混乱が生じた。どうして?それをしつこく考え中。
キャラクター
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日本で「キャラクター・ビジネス」はどう始まったか - Togetter https://togetter.com/li/701142 @togetter_jpさんから

これの続きです。

KUMI_Kaoru @KaoruKumi
1)6年以上も前のやり取りなのに未だに自分の中でくすぶり続ける論争。「必要がなかったのにどうして契約を交わすことにセイカノートはこだわったのですか」「必要がなかったのではない、必要があることをそれまで知らなかったんですよ。知ったから使い始めた」ここから水掛け論に陥る。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
2)この質問を黙らせるのはそんなに難しくない。「東映アニメに無断でアニメキャラクターをセイカが自社製ノートにあしらって売り出して、もし東映アニメから訴えられたりしたらセイカはどう防御するんですか」「キャラクターが今でいう知財にあたると当時の東映は知らなかったのだから杞憂なのでは」
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
3)「もし何かのきっかけで東映が『キャラクター=知財』と聞き知ったら、セイカノート相手に『無断使用だ!』と文句いってきますよ。そうなったらセイカ側は防御しきれない。もし東映側が『ディズニーだって弁護士を使って待ったをかけているぞ』と主張してきたら、どう反駁の論理を組み立てるのか」
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
4)とりあえずこれで質問者を黙らせることはできる。セイカが東映アニメに挨拶しないで東映アニメキャラをノートに使ったりしたら後で話がこじれる可能性が出てくる(実際ディズニーアニメで同じことをしたらディズニー日本支社から訴えられるし差し止めをくらった例がもういくつもあった)。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
5)ゆえにセイカ側は東映側に「あとでこじれたくないので契約を交わしましょうや」と話を持ち掛けた…実際にこういうやり取りだったはずです。東映側は「まんが映画の登場人物をノートに刷って印税を稼ぐ?なんだそりゃよくわからん商売法ですなあ」くらいの反応だったという。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
6)「使いたかったら勝手にどうぞ」と言っていたとしても不思議ではない。しかし私がセイカの人間なら食い下がったと思う。「勝手にどうぞというのであればそれこそ確約となるものを交わしてほしい。『①セイカさんがノートに使うならどうぞ、②うち(東映)は金も印税もいっさい受け取らない』と」
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
7)ちなみに「セイカが契約書を交わすのに執着したのはキャラクター使用の独占を図ったから」という解釈は✖。頭のいいひとほど、この手の合理的な解釈を思いついてしまうから厄介(事実夏目房之介教授どのはそうやって私の話をさえぎってきて閉口した)
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
8)セイカはキャラクター使用の独占を図ったのではなく、キャラクター使用後に東映から何かクレームがつくのを恐れたにすぎない。ディズニーはそうやって日本国内のいくつもの業者にクレームをつけ続けた(とセイカはディズニー日本支社で教わっていた)のだから、東映アニメが同じことをする可能性有
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
9)仮に東映に問い合わせて「ああ使いたかったら勝手にどうぞ」といわれても、セイカ側は「それ文面にしてもらえますか、でないと後で『言った言わない』の水かけ論になってしまう恐れがあるから」と慎重姿勢を取るはず。私ならきっとそうする。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
10)そして「やはり印税は受け取ってもらえますか東映さん。ディズニーはそうやっているし、あなた方に印税を受け取ってもらわないとこの契約書、どうやら有効にならないらしいんですよ」と話を続けるはずです。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
11)今「あなた方に印税を受け取ってもらわないとこの契約書、どうやら有効にならないらしいんですよ」と述べましたが、法理論的にはこれは間違った理解です。しかし1960年(昭和35年)当時の日本の人間でそこまで考えられる者はいなかった。ディズニーの日本での商売法を誤解したわけです。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
12)セイカが、今でいうキャラクタービジネスの手法を知ったのはディズニー日本支社が見せてくれたキャラクター商品化契約書(のひな型)がきっかけでした。これ英文だったそうです。なんて書いてあるのか知りたがったセイカ側が試しに和訳して(させて)、契約書の概要を知った。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
13)しかし、和訳がそれほど精緻なものではなかった。当時のセイカがこしらえた和訳(の一部)と思われるものが、ある法学者の専門書に紹介されていて、私それを目にしたのですがお世辞にもこなれた訳とはいえないできでした。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
14)何十年も前の専門書です。国会図書館のデジタルアーカイヴにあるので興味のある方は地元図書館の端末で閲覧してみてください。でセイカによるディズニー契約書の和訳はあまりこなれていなかった。契約書の背後にあるアメリカの法理論や判例が理解されていたとはとても思えない代物でした。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
15)そういうわけでセイカが「よくわからんのですがとにかくこういう契約書を交わさないと法律上まずいんだそうです。印税もどうか受け取ってくださいそうしないとこの書類、有効にならないらしくて」と東映側を説得して商談をまとめた、と、こんなところではないかなーと思うのです。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
16)後世の目で眺めるとありえない話に思えるでしょうが、1960年(昭和35年)当時の日本なら成り立つ話です。ディズニー日本支社経由で聞きかじった法理論を、当時の日本人たちが精いっぱい理解しようとした結果とみます。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
17)「よくわからんのですがとにかくこういう契約書を交わさないと法律上まずいんだそうです。印税もどうか受け取ってくださいそうしないとこの書類、有効にならないらしくて」と。これがきっかけでアメリカのキャラクタービジネスの手法が日本に(不正確な理解とともに)広まった。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
18)理解が正確になったきっかけは、日本製アニメ番組をアメリカに輸出したことでした。もうこれまで何度も紹介した逸話なので概略だけここで述べると、キャラクタービジネスの理解が足りなかったせいで、番組をアメリカ輸出した際に日本側が損をしてしまった。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
19)法理論として厳格に理解しないと、またアメリカ相手に損をしてしまう…そう恐れた日本側(具体的にいうとTBS)は、アメリカでの苦い経験をもとにキャラクタービジネスの理論を研究しはじめた。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
20)あの国と日本とでは憲法から何から違う法でまわっているわけだけど、土壌が違っていても同じ穀物は育つはずだ…そう研究チーム(TBSの著作権課)は考えた。そして次第にアメリカでのキャラクタービジネスの法理論を、日本の法をもとに自力で組み立てていった。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
21)法理論としての理解ががっちりするのは1970年代後半。当時の超人気アニメ番組『キャンディキャンディ』の主人公をあしらったTシャツが、海賊版で出回っていることを東映アニメが知って裁判をおこし、地裁で勝利した。そして和解で決着した。法理論として完成されたものだったゆえに勝てた。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
22)もしこのときの裁判の原告チーム(東映アニメ)が、1960年当時にセイカノートと交わした契約書を眺めたら「なんだこれ?こんな大雑把な内容では契約にならないよ」と一笑に付したと思います。わずか18年でキャラクタービジネスの法理論がここまで日本で固まったわけです。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
23)先日、20世紀の理論物理がどうやって発展したのかを綴った科学史の本を再読して改めて感心しました。アインシュタインといえば相対論の生みの親として有名ですが、この本の著者によるとむしろ光の研究でこそ彼の天才が光ったのだそうです。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
24)光量子説といいます。詳細はとばすとして、このとんでもなく独創的なアイディアを彼はどう思いついたのか?先人のある「誤った」説がステップボードになったのだとか。誤った説が、続く科学者たちの想像力をかきたてて、そしてアイン博士の「正しい」説に進化した…面白いドラマです。
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