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KUMI_Kaoru @KaoruKumi
キャラクター論です - Togetter togetter.com/li/1205730 @togetter_jpさんから これの続きいきます。いくつかは過去に論じたことですが。
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2)質疑応答の際に「必要がなかったんでしょ?それなのにどうして契約書を交わすことにセイカはこだわったのですか」としつこく聞かれて閉口したわけです。どう説明しても「でも」「でも」でひっくり返しにかかるから。 twitter.com/KaoruKumi/stat…
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3)夏目さんが生徒さんをかなり甘やかして育てている(なにしろチャイムが鳴って講義再開の時間になっても全員そろわない!)のと、日本語の使い方をきちんと生徒さんに教えていない…のかなーと思います今は知りませんよしかしあのときの彼のゼミ運営は普段からかなり緩いものだったのかな。
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4)ほかにも生徒さんたちとの質疑応答から彼のゼミが普段からどんな風なのかなんとなくうかがえたわけですが、それはここでは深入りせず、くだんの「必要がなかったんでしょ?」攻撃について検討を加えてみます。
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5)セイカノートが東映アニメに「おたくさんの最新作『西遊記』に出てくる孫悟空、あれをうちのノートの表紙に使わせて」ともちかけ、ディズニーが日本で使っていたキャラクター商品化許諾契約書(をセイカが研究用に試訳したもの)をひな型としてみせて東映と話をまとめた。
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6)その少し前に、別のノート会社がNHKの人形劇『チロリン村とクルミの木』の主人公たちをあしらったノートを売り出して売り上げを伸ばしていました。セイカはこれに負けてたまるかとミッキーマウスのノート発売を企画し、参考用にミッキー人形を買い入れたところ、人形に「©Disney」とあった。
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7)それでディズニー日本支社に問い合わせたところ「ああそれ著作権法で守られているからうちに無断で商品にしたらあかんよ、©が付いてるのはうちがOKだした正規品だから大丈夫ですよーってことです」と教わり、このときセイカは「キャラクター=知財」理論を知ったわけです。アメリカの法理論。
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8)『チロリン村』のノートを売り出した他社は「キャラクター=知財」理論を知らなかった。それでNHKとは契約を交わさず売り出したし、NHKからもなにもいわれなかった。NHKも当時は知らなかったわけです「キャラクター=知財」理論を。
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9)この理論はアメリカ生まれですからね。アメリカで発明された。そして当時の日本ではろくに知られていなかった。
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10)ゆえにNHKの人形劇の登場人物たちを文房具会社がノートにあしらって発売しても、NHKはそれをとがめなかったし、発売した会社もNHKの許諾がいるとは思わなかった。
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11)そういう話を私は講義でしたのですが、講義後の質疑応答で院生の子から「つまり日本では契約を交わす必要がなかったんでしょ?それなのにセイカはどうして東映のアニメキャラを使う際に東映と契約を交わすことにこだわったのですか」と質問されて閉口したわけです。
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12)「契約を交わす必要がなかった」のではなく「契約を交わさないといけないことを当時は日本で誰も知らなかった」と表現すべきだったのです彼女は。これならわかるし、知らなかったのだから契約交渉がなされなかった、とシンプルな答えが自動的に出てくる。
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13)そしてセイカはディズニー日本支社から聞き知ったわけです「キャラクター=知財」理論を。ただ正確に理解したわけではなかった。なにしろ日本支社のスタッフも実はよくわかっていなかった。アメリカ本社からもらったマニュアルどおりに営業していたにすぎなかった。
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14)日本支社のスタッフは支社長以下全員が日本人でした。英語のできる人間をそろえてはいたようですが、アメリカの法理論に詳しいわけではなかった。本社のキャラクター商品化の部署の部長さんが一度来日してレクチャーを受けたくらいで、あとは手渡された本社作成のマニュアルどおりに営業してた。
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15)アメリカと日本では法律が違うのだからアメリカ本社のマニュアルは日本では通用しないんじゃないの?と思う方もおられるでしょうが、ディズニーはそこは抜け目がなかった。契約書に「アメリカ国内法と国内判例に準ずる」と一文を挿んで、それを日本支社でも使わせていたのです。
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16)そのうえ契約書は英文のまま日本でも使っていた。セイカにも英文のまま契約書をみせて「これにサインして印税〇%で契約金□円を了承してくれるのなら△年間使わしたるわ」と大きくでた。どうして大きくでたのかというと、支社のスタッフも実はよくわかっていなかったからです。
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17)「よくわからんがこの書類を使うとアメリカ国内と同じやり方で商談がまとまるんだよ、前に本社の部長からそう教わっているし、実際世界中でこうやってるそうだから日本でもそうなんだろ」と大きくでた。
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18)セイカはもらった契約書(のひな型)を研究した。和訳したわけです。しかし正確な和訳ではなかった。「キャラクター=知財」理論をわかっていないと正確な和訳はそもそもできない。物理の論文を和訳するには物理の理論を学んでいないと正確には訳せないのと同じ。
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19)逐語訳で英文契約書が日本語化された。セイカはこのとき「キャラクター=知財」理論の輪郭をぼやっとつかんだ。ぼやーっと。ピンボケの理解だった。ゆえに「キャラクター=知財」理論は必ずしも正確には理解されなかった。
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20)不正確な理解にとどまったからこそ、東映との商談にあたってディズニー式の契約にこだわった。「よくわからんのだけどこういう書類を交わさないと法律違反になるんだそうです。東映さんもどうか印税受け取ってくださいそうしてもらわないと有効にならないらしいんですよこれ」。
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21)セイカのこの理解は(当時のセイカのいいぶんを私が想像したものです。大筋は合っているはずです)むろん正しくなかった。しかし1960年当時の日本の人間が精いっぱい考えてたどり着いた「キャラクター=知財」理論の理解がこれでした。
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22)セイカが東映アニメの『西遊記』キャラを、ディズニー式(というかそれの模造品)契約で商品化したのは画期でしたが、「キャラクター=知財」理論がこのとき日本にいきなり導入された(理解された)わけではないのです。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
23)ここがどうしてもわかりにくいのかな。それで質疑応答のときに「それまでは契約なんて必要なかったのに、どうしていきなり契約方式に切り替わったんですか?」という、素朴といえば素朴な質問がとんできたのだと今は思います。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
24)みもふたもないいいかたをしてしまうならば、当時のセイカが「キャラクター=知財」理論を誤解したのです。「よくわからんけどこういう契約書を交わさないと法律上まずいらしいぞ。どうしてまずいのかはよくわからんが、ディズニーはこのやり方で押し通しているからきっとそうなんだろう」
KUMI_Kaoru @KaoruKumi
25)今の目で眺めると「んなアホな」ですが、1960年当時ならありうる話です。
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