“星のひみつ”を読む[1]ー謎解き『バレエ星』(谷ゆき子)
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ほぼ半世紀を経たノスタルジーの彼方から、あの「 #バレエ星 」が完全復刻版として戻って来た。既刊「 #谷ゆき子 の世界」に一部紹介されたぶっ飛び展開もさることながら、「小学三年生」掲載分からの人間ドラマは今も読み応えと感動あり。 amzn.to/2zRwfbW
2017-10-26 22:19:59谷ゆき子とその業績についての全般的なガイドとして「超展開バレエマンガ 谷ゆき子の世界」(立東舎・2016)が刊行されている。『バレエ星』2話分のダイジェストも掲載。
単行本化されぬまま、同時代の読者の記憶にのみ鮮烈に焼き付けられた #谷ゆき子 の業績について、その魅力を可能な限り深く掘り下げた良書。特に『バレエ星』の連載時ページ再現を含むダイジェストは読み応えあり。 amazon.co.jp/dp/4845628600/…
2016-11-03 01:01:14「谷ゆき子の世界」刊行以後、次々と作品の復刻が進められており、ほぼ半世紀を経た現在、再評価の波が押し寄せている。
立東舎から でている 谷ゆき子先生の 本です。みんな よんでね。 『超展開バレエマンガ 谷ゆき子の世界』rittorsha.jp/items/15317420… 谷ゆき子『バレエ星』rittorsha.jp/items/16317436… 谷ゆき子『まりもの星』amazon.co.jp/dp/4845632330 谷ゆき子『さよなら星』amazon.co.jp/dp/4845632381 pic.twitter.com/TaFmQqDgqK
2018-03-23 18:55:56それにしても、リアルタイムで本作に触れた身としては、エピソードそれぞれの台詞や絵柄、構図など、かなり鮮明に記憶していた事に我ながら驚く。今「 #バレエ星 」時系列表を作成しながら、その怒濤のようなドラマ展開を整理しつつ読み返している。
2017-10-27 20:56:38@t_kiyoshi 「バレエ星」は谷ゆき子が学年誌に連載した一連の「星シリーズ」の中でも、比較的リアリティのあるドラマ(特に後半の中学年誌連載分)として読めるのではないかと思います。 各回掲載頁数の制限上、読者が辻褄を脳内補完する必要がある部分も散見されますが、全体に骨太なストーリーではないかなと…
2018-02-28 19:22:39@TaniYukiko_bot 今気がついた。 は:白鳥の星 ば:バレエ星、バレリーナの星 さ:さよなら星 か:かあさん星 ま:まりもの星、ママの星 あ:アマリリスの星 「あ」段で始まる「星シリーズ」。
2018-04-28 12:19:09@TaniYukiko_bot @torikotori 「あ(A)」音の母音の奥深い原初的響きには、「星シリーズ」のキーワード“母”のイメージを重ねやすい、という深読みも、あるいは許されるかもしれないですね… 母音Aはすべての始まりということで。
2018-04-28 18:03:10連載当時は「かなしいバレエまんが」として読まれていた本作も、現在では「超展開バレエマンガ」の惹句の方でより広まっているようだ。
確かに、半世紀を経た今日の眼からは“予測不能の展開”や描写が見られるかもしれない。そこに世代の隔たりを感じ面白みを探し出すのは、“古い作品”を読む醍醐味のひとつでもある。
また一方で、そうしたストーリーの飛躍にどれだけの整合性や辻褄を読むことが可能か、などを思い巡らしたり、連載当時の価値観や美学を感じ取ってみるのも、この作品を読む愉しみといえるだろうか。
@abeilleclippia @uchiwan03 作者亡き今となってはどんな裏設定も推測の域を出ないわけですが、逆にそのミッシングリンクを想い描く愉しみを残してくれたとも言えるでしょうか。 #バレエ星 はその点リアルな基礎骨格(時系列や同時代性)が案外しっかり組まれていて、何かしらの整合性を誘う鍵が見え隠れするように思えるのです。
2017-12-20 07:35:11『バレエ星』の構造
#バレエ星 では作中エピソードの構成が低・中学年の掲載誌移行期でほぼ区分される。一方 #まりもの星 では、なでしこの上京・帰郷が物語の切り替わる節目を形成する。
2018-05-25 19:15:42※なお #バレエ星 の構成は、母の死を境に 第1部:母恋編(「小一」1月〜「小二」3月) 第2部:バレエ立志編(「小三」4月〜「小四」12月) と大きく分けられるだろう。 H.マロの「家なき子」が、実質上の保護者ヴィタリス老人の死までを第1部、以後の主人公レミの自立を第2部として描くのに似ている。
2018-05-26 10:16:19@t_kiyoshi 物語はママの死を境に2部分構成をなすと考えられますが、前半の低学年誌掲載分では、児童文学に描かれる冒険的ファンタジーが多少なりとも盛り込まれているように思えます。一方、後半の中学年誌分になると、もう少しお姉さん向けの少女小説的な展開や情感が強まっていきますね。
2018-02-28 19:56:15「聖女伝」としての『バレエ星』
このような視点も採れる、という感想
#谷ゆき子「星シリーズ」で描かれる母親像は、聖母マリアのような Virgin-Mother に近いのではないか。作中に漂う父親不在感もそうした印象によるものだろうか。「 #バレエ星 」冒頭で主人公が母の幻に出会う場面は、ルルドで聖べルナデットが聖母の出現を見た場面をも想起させる。 twitter.com/TaniYukiko_bot…
2017-10-30 00:12:20谷ゆき子あるある:おかあさんは神出鬼没。(図版は「まりもの星」『小学二年生』72年6月号) #谷ゆき子 #谷ゆきこ pic.twitter.com/3kJ5FWSwSX
2016-10-11 08:50:45(承前)そしてベルナデットが聖母からメッセージをうけたように、かすみは母の幻から「 #バレエ星 」台本の完成という使命を与えられる。バレエの経験がないにも係わらず、彼女は母に示されたミッションに従う事を選ぶ。そこには数多の試練。これはまさに「聖女伝」の構造そのものではないか。
2017-11-07 23:31:40(承前)そうした視点に立って「 #バレエ星 」を読み直すと、物語後半部(中学年誌掲載分)で明らかになる「美しい心の大切さ」「心正しければいつか笑える日が来る」というテーマ(これは道徳というよりも生き方の美学だ)が、ありきたりではあるがとても貴く大切なものに思えてくるのである。
2017-11-07 23:56:03単なる「かなしいバレエまんが」を超えて、という読み方も。
@toshonoie 「バレエ星」に限って言えば、「不幸を耐え忍び努力せよ」というよりも、むしろアリア先生が説諭するところの「正しく美しい心を持って生きよ」が作中の主要メッセージなのではないかと思っています。これは明治以来連綿と続く児童文学の美学(道徳、というよりは)でもあるかなぁ、とも。
2017-12-08 23:38:30