@trickenさんが『秒速5センチメートル』『涼宮ハルヒ』に見た、速度と距離の表現
新海作品は、「速度はあって/移動場面が多いけど/物理的距離がない」のが、ちぐはぐな風景を作っていてそれが面白い、ということに自分の中でなった。
2011-04-05 19:57:01いや、カーチェイスとか色々考えるとまた違うけれども、移動速度(not移動距離)に込めるセンチメンタリズムか。
2011-04-05 20:00:00背景アニメには、「移動」という大枠の概念のほかに「距離」「速度」「遠景」「場所間の扱い」も重要なのかもしらんな、と思えたのが収穫で、新海さんのアニメはその点ですごく面白かった。
2011-04-06 00:14:45「場所自体は移動しているが、そこから別のところに移るには、場所が終着点に到達するか、シーン自体を切り替えなければならない」というようなかたちでのシーン制(「移動した結果どこにいるか」はあまり問われない?)のが新海作品、というか。
2011-04-06 00:34:45単にロマンチックなだけじゃ続かないのは当然として、なぜ携帯のある時代に手紙という手段が喪失してしまったのだろうな。
2011-04-06 13:31:51新海さんが、アニメーション表現を通してどうやって自分のセンチメンタリズム(という諸刃の剣)を解体しようとしているのかが見えて、面白かった。
2011-04-06 13:57:54冒頭、徒歩による校舎移動が意味を持つねえ、確かに。これは背景だ。1-9を過ぎて、下って、別の階段を上がって、上級生の並びの角を曲がって、さらに階段を上がって、左側の扉を開ける。
2011-04-06 14:47:11@yushiki_seijo 冒頭、教室から(登校の坂道の回想含めて)部室まで丁寧に歩いて行くOP前の流れが、その後の150分のすべての基底になってるんですよ。その後の話は全部その基本構図からの逸脱で描写される。その基本構図の中で、色んな歩き方、走り方をする。
2011-04-06 17:01:22@yushiki_seijo あと、明確な異変に気づいたキョンが、教諭の前で「足が震えて歩けなくなる」んだけど、ある場所からある場所までしっかりした足取りで向かって行くことが本作の推進力になってること考えると、象徴的なシーンでした。
2011-04-06 17:05:20@yushiki_seijo ハルヒが居るとわかった途端にこれまでにない全力疾走、作戦が決まった途端にランニングのモノマネ、三年前の七夕だと分かった途端に全力疾走、でもエンディングはゆっくり歩けるように戻っている、という風に。
2011-04-06 17:07:38@tricken キョンの心理が全部歩き・走りの描写のなかに基本形の変奏で表現されていると……。そういう分析全然できないので勉強になります。
2011-04-06 17:16:18@yushiki_seijo 僕もはるをさんから見所を学んで徐々にできるようになりました。詳しくは『アニメルカvol.3』の背景座談会をどうぞ。ちなみに消失は座談会後編で二人の話について行く為に観てたのでした。
2011-04-06 17:19:44@yushiki_seijo あ、他にも見つけた。「手詰まり感にうちひしがれた時に俯いて動かなくなる」「考えだした時には部室を一周する」とか。
2011-04-06 17:26:17