- Uroak_Miku
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1)中学の数学についてもいつか何か書き下ろしてみたいな。合同とか相似とか、ああいうのはどうしてやらされるのか論。よくある啓もうが「論理を学ぶため」というもの。古代ギリシャに生まれた幾何学がギリシャに伝来して、神ではなく民主主義を貴ぶ風土の中、厳格な証明ガーという定番のおとぎ話。
2018-03-25 18:48:272)あのですねそういうのは中世ヨーロッパでギリシャ数学がアラビア経由で発見され、神学の体系に巧く組み込まれる際にこじつけられたのですよ。話すと長いんだけど。
2018-03-25 18:49:523)印象派の絵を私たちニホンジンがすぐ消化して、今でも展覧会の定番なのは、西洋絵画が印象派のときに「神」を殺したから。ゆえに異民族異文化の私たちでも入りやすかった。水墨画とたまたま似ていたし。
2018-03-25 18:51:324)西洋数学は「神」を殺すことで進化した。例えば「無限小」。微積を習うとdxとかdtとか出てきますよね、あれが無限小。そしてdx/dyなんてのが出てくる。これを分数ののりで「dyぶんのdx」というと数学の先生には怒られてしまう。0÷0と同じくらい御法度だっていわれる。ここで私たちは混乱する。
2018-03-25 18:54:565)無限小は0と同じであって同じではない、dx/dyはタテヨコ0でありながら傾きはしっかり存在する…何なのこれ?と。
2018-03-25 18:56:067)数百年後、ドイツのワイエルシュトラウスによって無限小はようやく完全に囲い込まれた。教皇さまも恐れたブラックホールが、天才たちの英知によってとうとう袋のネズミとなった。
2018-03-25 18:58:469)そういう時代に、日本は西洋に門を開いた。オランダから入っていたのは主に医学で、幕末には軍学が主流になっていた。そこに明治政府が生まれ、西洋の学問がどんどん入ってきた。数学も科学も「神」を殺した直後で、体系的な教科書が次々と生み出されていた。明治日本はあっというまに吸収した。
2018-03-25 19:01:5310)「神」を殺すことで普遍性を得た西洋の数学&科学。「神」なるドグマを殺したものに進化していたからこそ、異教徒の私たちでも理解しやすかった。
2018-03-25 19:03:2211)中学数学は、「神」殺しを果たした直後の西洋数学をそのまま日本に移植したものの名残です。ちなみに海軍陸軍が西洋数学の習得に熱心だった。実学だったのです西洋数学。
2018-03-25 19:04:5012)「神」を追い出す方向で数学が体系化された。だがそれはいいかえれば「神」をなおものすごく意識しているわけです。ゆえに神が蘇ってこないよう、定理とか公理とか証明とかの理屈をこねまわした。
2018-03-25 19:06:2613)無神論者ほど宗教者的になるのと同じ。「神なぞなくても宇宙のすべては説目できる」と訴えたスティーブン・ホーキング博士。しかしこの発言は、彼がいかに「神」を恐れていたのかを示している。
2018-03-25 19:07:5414)西洋数学は「神」が蘇ってこないよう、これでもかと理屈をこねている。それが明治日本にそのまま輸入された。殺すべき神をもともと持っていなかった私たちには、西洋数学の「神」迂回のロジックは理解しがたいものだった。
2018-03-25 19:09:4215)理解しがたかったからこそ、そのまま日本に持ち込まれた。合同とか相似とか中二で習うのもその名残。あれは神殺しを教えているのですが、日本ではそこは理解されなかった。
2018-03-25 19:10:56