マリリン・ヤーロム『乳房論』読書メモ集

マリリン・ヤーロム『乳房論――乳房をめぐる欲望の社会史』(平石律子訳、ちくま学芸文庫、2005)の読書メモをまとめました。Marilyn Yalom, A History of The Breast, Alfred A. Knopf, 1997.
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荒木優太 @arishima_takeo

「女性がわが子に授乳するという個人的な行為は国家が国民を「養う」という社会的責任に結びつき、こうした考えから共和国の姿をあらわにした女性に置き換えて描かれた絵画が数多く残された」(ヤーロム『乳房論』)。へぇー。

2018-03-21 08:46:29
荒木優太 @arishima_takeo

「menaというヒエログリフは「乳房」と「月」の両方を意味する」(ヤーロム『乳房論』)。へぇー。

2018-03-21 08:48:14
荒木優太 @arishima_takeo

「語源学者によると、アマゾンという名前は、a(~がない)とmazons(乳房)というふたつのギリシャ語に由来すると通常考えられている」(ヤーロム『乳房論』)。無乳.com。

2018-03-21 08:52:28
荒木優太 @arishima_takeo

「旧約聖書の父親たちは妻の乳房を吸って楽しんだ」(ヤーロム『乳房論』)。そうか。

2018-03-21 08:54:13
荒木優太 @arishima_takeo

キリスト教美術で女性の乳房をあらわに描くときは、たいてい否定的な意味合いが含まれていた。ロマネスクやゴシック教会の入口の天上には、全裸の男女が地獄へ吸い込まれて行く一方、性別がわからない長着をまとった者たちは魂を救済されて、天国へ上って行く様子が描かれている。byヤーロム『乳房論』

2018-03-21 08:57:23
荒木優太 @arishima_takeo

「西洋とまったく異なる文化でありながら、漢字の「母」という字が二つの乳房を四角で表したものであることは興味深い」(ヤーロム『乳房論』)。本当だろうか。

2018-03-21 08:59:33
荒木優太 @arishima_takeo

ルネッサンス期の社会には二種類の乳房が存在した。男性の歓びのために存在する小振りな「上流階級」の乳房と、自分の子供たちと裕福な雇い主の子供たちとを養う、大きくて乳の良く出る「下層階級」の乳房である。byヤーロム『乳房論』

2018-03-22 11:10:05
荒木優太 @arishima_takeo

「乳母や農婦、魔女を除いて、非常に大きな垂れ下がった乳房が描かれることはない。理想的な乳房は重量感がなく、重力の法則を超えたところに存在するようだ」(ヤーロム『乳房論』)。乳房は宇宙やったんや!

2018-03-22 11:13:45
荒木優太 @arishima_takeo

「女性に失礼な文章で名を挙げた十八世紀フランスの哲学者ディドロ」(ヤーロム『乳房論』)。この紹介笑うわ。

2018-03-23 13:10:07
荒木優太 @arishima_takeo

「王にとって胸の谷間は小さな問題ではなく、王太子の将来の妃マリ・アントワネットの胸の大きさに気づかなかった大臣を非難したほどだった。「胸はどうなのだ? 女を見るときは、まず最初にそこを見るものだろう」と言ったとと伝えられる」(ヤーロム『乳房論』)。残念すぎることを伝えられている。

2018-03-23 13:14:01
荒木優太 @arishima_takeo

乳房の歴史上リンネが残した最大の功績は、乳母反対論者としてではなく、ラテン語のmammae(乳汁を分泌する器官)から「哺乳類」(Mammalia)という用語を作り出し、授乳する動物を他の生き物と区別したことにある。byヤーロム『乳房論』

2018-03-23 13:16:29
荒木優太 @arishima_takeo

「『アンナ・カレーニナ』のなかの、子供を母乳で育てる良い母親がキティで、育てない悪い母親がアンナであることを疑う者が誰かいるだろうか」(ヤーロム『乳房論』)。そういう観点で読んだことなかった。

2018-03-26 14:51:50
荒木優太 @arishima_takeo

私たちは人生を選択するときに無意識下にある数多くの決定要因が作用することを知らなければならないが、科学の名を借りた独断的で薄っぺらなまやかしの解釈に縛られることはもうない。ときとして乳房はただの乳房に過ぎないのである。byヤーロム『乳房論』

2018-03-26 14:53:39
荒木優太 @arishima_takeo

「千五百ドルでメアリ・ジェイコブズのデザインを買ったワーナー社は弾力性のあるブラを初めて大量生産し、さらに一九三五年にはサイズの違うAからDまでのカップ・システムを作り、世界中のブラ・サイズの原型を作った」(ヤーロム『乳房論』)。カップ概念ができたのは1935年。メモ。

2018-03-27 13:44:27
荒木優太 @arishima_takeo

「手術の「目撃者」のなかに、手術を終えた外科医たちに「通俗的な賛辞」を送ったペルピニャン司祭が含まれていたことを、特にヘルヴェティウスは記している」(ヤーロム『乳房論』)。かわいい名前だね、じゃなくって、かわいい名前だにゃん。

2018-03-28 12:12:08
荒木優太 @arishima_takeo

「コンテスト会場の外の遊歩道でブラをはずした女性たちはブラを焼いたりせず、くずかごに投げ捨てただけだったのだが、その話がブラ焼き神話となった」(ヤーロム『乳房論』)。ドラ焼きみたいだね。

2018-03-28 12:13:36
荒木優太 @arishima_takeo

どーせ綾瀬はるか主演なんだろ。 pic.twitter.com/efikqpV70t

2018-03-28 14:44:42
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荒木優太 @arishima_takeo

ヤーロム『乳房論』読了。乳房雑学豊富で大満足、とても面白かった。宗教的な乳房、エロの乳房、栄養としての乳房、政治利用される乳房、精神分析学的乳房、商品化のなかの乳房、乳ガンになる乳房、アートのなかの乳房……古今東西の乳房が一堂に会する。乳房アベンジャーズ。

2018-03-28 14:52:29
荒木優太 @arishima_takeo

「氏名不明の「偉大なドイツ人哲学者」の演壇の周りで数人の女子学生がトップレスで踊り回り、哲学者は言葉もなく講堂を去った(この哲学者はハーバマスではないかと言われている)」(ヤーロム『乳房論』)。コミュニケーション的合理性!

2018-03-28 14:58:34
荒木優太 @arishima_takeo

乳ガンが破壊しつくしてしまう前に、世界が破滅に向かう前に、本来の乳房を取り戻そう。byヤーロム『乳房論』

2018-03-28 14:59:59
荒木優太 @arishima_takeo

なんかフェミニズム関係ものばっかり摂取してる気がしますけど、ま、たまたまですよ。

2018-03-28 15:02:05