稲川淳二の『つぶやき怪談』(2018.03.25)

稲川淳二 @Junji_Inagawa

少しずつ日が長くなってきました。 陽射しも春めいて、日毎に暖かさを感じますね。 何処からか沈丁花の香りがします。 気分も浮き立つ、この時季ですが、 お変りないですか？　　稲川淳二です。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

桜並木に面した事務所マンションは、今年も薄桃色の雲海に埋もれて、 何とも見事に美しい。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ただ、冬場はくっきりと見えていた富士山は、 入れ違いに見えなくなりました。 残念ながら、同時に２つは無理ですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

とまあ、時は移り変ってゆく訳ですが、 相変らず、私の両手の指先の裂傷は酷い状態の儘。 何かに触れてズキンとくるし、ジーンとしみるしで、往生してますよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そんな中、既に夏のツアーの準備の真っ最中なんです。 あゝ、時間が足りない、時間が欲しい。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

『2018、稲川淳二の怪談ナイト』の公演日程が出ました。 １１月２日まで頑張ります。 怖くて、楽しい時間を今年も共有しましょうね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

さて、それでは「つぶやき怪談」、始めますか、 「怖・楽しい怪談」はいかがですか～？ ゆったりと、くつろいで、怖ーい噺を楽しんで下さい。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

稲川淳二の「つぶやき怪談」、怖・楽しい時間を、共有しましょう。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

デザイン会社に勤めてる、 Ｕさんていう女性、とても若い女性ですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

デザインの会社って、シーズンがあって、 忙しい時期ってのがあるんですがね、丁度夏前が、凄く忙しいんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

休みが無いぐらいずーっと、ぶっ通しの仕事があった。 Ｕさん、これが、ようやく一段落ついたんで、 七月の初めにね、四日ばかりまとまった休みを貰ったんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そしたら、同僚のヤスコさんが、 「実家に遊びに来ない？」 って誘いに来たんだ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

このヤスコさんの実家っていうのは、静岡県の伊東にあるんですよ。 そこへ行こうって事なんですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

まあ、伊東と言ったらね、温泉もある、観光地として有名ですよね。 全国的に。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「あー、それ良いかも」 って、Ｕさんも乗ってきてね、行ってみたんだ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

行ったら、ヤスコさんの実家って、 なんと、民宿が出来るぐらい広かったそうですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

人の良さそうなお父さんとお母さんがいて、歓迎してくれてね。 晩ご飯も、テーブルに乗り切らないぐらいの、 豪華な料理がずーっと並んだって言うんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

素晴らしい海の幸がある訳ですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

実は、このヤスコさんの実家っていうのはね、 レストランと宴会場やってるんですよね。 だからそういう料理はお手のもんなんだな。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

Ｕさんも、さんざん旨い料理、食べて、ちょっとお酒も飲んで。 これは楽しいですよね。 お喋りしながらね、良い感じですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

おやすみなさいって、布団に入っても、 二人とも、あーだこーだお喋りしてる。 まあ、そうしてるうちに、寝ちゃった。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

翌朝はって言うと、お父さんは店があるんで、早くに家を出ている。 お母さんの方も用事があったんで、もう家を出ていたんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

二人が、遅く起きた時には、もういない訳だな。 で、顔洗って食堂へ行ったの。