読書メモ:Mixerman著 "Zen andthe Art of Mixing Rev.2"より
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先日ご紹介した「Mixerman氏による、よりよいミックスを行うための10の手順」twitter.com/VocalEdit_com/… いま読み進めている同氏の著書"Zen and the Art of Mixing Rev.2"に、それぞれのココロについて詳細されています。(いっぱい続く)
2018-04-15 03:49:31Mixerman氏による、よりよいミックスを行うための10の手順 1.ミキシングとは、ある態度のことを指す 2.ク○楽曲はミックスでは救えない 3.スタッフが楽しくリラックスできる環境を整備することができれば、ミックスの半分は成功したも同然 4.すべてのトラックを均等に配置するとミックスはダメになる
2018-04-12 14:16:10普段意訳をアップする文章はなるべくネットですでにパブリックになっているものを選ぶよう心掛けているのですが、ちょうどTLで見かけた「ミックスにおける正解とはなにか?」というゆるいディスカッションが読書中の内容とオーバーラップしていたので、自分用のメモを兼ねて箇条書きで紹介します。
2018-04-15 03:49:31おそらく端折りすぎて伝わらない部分や一部ジャンルには該当しない部分もあるかと思いますが、業界で長くご活躍(らしい)方の一意見として、一考に値すると思われます。気になる方は原書を手に取ってみてください。なお、Amazonで古書を輸入するのがもっとも安くで入手する手段かと思います
2018-04-15 03:49:31・音楽の値打ちは、どれだけリスナーの気持ちを揺さぶることができるかで決まる。音楽制作における成功の究極系は、リスナーに無意識に「歌わせる」こと。これに成功できれば勝ち。録音史以前から、歌が口承で伝えられたことの重要性を考えるべき。
2018-04-15 03:51:02・どんな名曲も、万人が前向きな気持ちで受け入れるということは「絶対に」ない。なにせ「リスナーの気持ちを揺さぶる」結果として、その感覚自体を不快とするリスナーは必ず一定数いるから。批判が出ることは、むしろリスナーの気持ちを揺さぶる力がある証拠なので、批判自体を気にする必要はない。
2018-04-15 03:51:03訳注:これはわりとダイレクトに10の手順その7「進行中のミックスに対して、同席している誰からも文句が出いうちは、まだミックスは道半ばということ」に繋がる話と思われます。
2018-04-15 03:51:59・アレンジとは、その何より重要なメロディを載せるための媒介(Vehicle…車両)。また歌の世界観に関する「解釈」のひとつにすぎない。カバーでなく新作であれば、それはあるメロディについて、世に出る「解釈の第一号」ということになる。
2018-04-15 03:53:55・そういった「メロディ」と「アレンジ」がポテンシャルを最大限に活かし、リスナーに身体的な反応を引き起こすようにするのがエンジニアの仕事。身体的反応とはつまり、前述のように「無意識に歌わせる」ことをはじめ、踊らせる、ヘドバンさせる、鳥肌を立たせる、etc.
2018-04-15 03:53:55・ミキシングは音楽制作の最終工程でもあるので、上記の効果が起こることを担保するのがエンジニアの仕事であり、ミキシングの正解でもある ・一方、「メロディ」と「アレンジ」いずれかがはじめからリスナーの気持ちを揺さぶるボテンシャルをもっていなければ、それはエンジニアの責任ではない。
2018-04-15 03:53:55以上です。 これだけ見ると一部エンジニアの責任逃れとも読める部分がありますが、同氏は本の序章で「ミックス中に下す判断のひとつひとつについて、エンジニアはクライアントに対する説明責任がある」とも述べています。音楽制作における明確な役割分担について、氏の哲学が垣間見られます。
2018-04-15 03:55:18ミックス中の位相問題に気付けるようになる一歩目は、その特徴を知ること。「片チャンネルだけ位相反転したステレオ音源」と言われて特性をイメージできないなら、まずは手近なDAWで聞いてみるべき Mixerman “Zen and the Art of Mixing Rev.2”より
2018-06-23 20:50:18