憲法〜人権編〜

公務員試験対策
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吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

【人権享有主体性】人権は人であれば誰しもが生まれながらにして持っている権利。しかし、憲法では「『国民の』権利・義務」と謳っている。では、外国人や法人も生まれながらにして人権を持っていると言えるか。→≪結論≫外国人に日本人と同等の人権を保障することはできない(日本との関係が一時的)

2018-04-21 07:55:29
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

(続き)外国人にも保障されるかどうかは人権ごとに判断  ①選挙権 ≪結論≫現行憲法上は認められていない。≪理由≫選挙権は国民主権の現れだから。ただし、地方選挙については法律により永住資格を持つ外国人に選挙権を付与することは許容される。 ②公務就任権 【結論】公務員の管理職試験は

2018-04-21 08:25:51
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

(続き)特別永住者であっても受験資格なし。≪理由≫管理職は公権力を行使しうる地位にあり、その職務は住民の生活に重大な影響を及ぼすため→国民主権に基づき、日本国籍を持つ者の就任を前提としている。

2018-04-21 08:29:27
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

②社会権 外国人の障害者年金受給を制限することは合憲と言えるか ≪結論≫合憲 ≪理由≫限られた財源の中で福祉政策を行わなくてはならない→自国民を優先的に扱うことは許容範囲。∴外国人の生存権に関する国の決定には広い裁量権が与えられている(塩見訴訟)

2018-04-21 08:53:15
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

③自由権 外国人に入国・在留の自由は保障されるか ≪結論≫保障されない  ≪理由≫自国の安全確保のため、外国人の入国可否の決定には広い裁量が認められている。在留・再入国も新規入国の延長であるため保障されない。(森川キャサリン事件)

2018-04-21 08:54:09
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

外国人に政治活動の自由は認められるか  ≪結論≫政治活動の自由は認められるが、あくまで在留を許された期間内での活動に限られる。在留期間の更新は法務大臣の裁量に委ねられており、日本国内での政治活動を不利な材料として斟酌することも許される。(マクリーン事件)

2018-04-21 08:55:54
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

外国人登録の際、指紋押捺を課すことは合憲と言えるか。≪結論≫合憲(プライバシー権の侵害にはあたらない) ≪理由≫何人もみだりに指紋の押捺を強制されない自由を有している。しかし、外国人登録のための押捺は3年に1度・一指のみで、過度な精神的苦痛を伴うとまでは言えないため。

2018-04-21 09:06:24
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

法人に全ての人権が認められるか。≪結論≫あくまで法人の活動(設立)目的の範囲内にとどまる。≪理由≫1、法で人としての権利能力を付与されているにすぎないから。2、構成員の人権との調整が必要。≪事案≫会社による政治献金は認められるか ≪結論≫認められる ≪理由≫株式会社は任意加入団体

2018-04-21 09:16:36
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

(続き)でありいつでも脱退の自由が認められている。会社の方針に従いたくないという株主は、株を売却して脱退できる。よって会社の営利目的の許容範囲。(八幡製鉄政治献金事件)

2018-04-21 09:22:03
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

≪事案≫税理士会による政治献金は認められるか ≪結論≫認められない ≪理由≫税理士会は強制加入団体だから。個人的思想・信条に基づき行うべき政治献金への協力を強制することはできない。税理士会の活動目的の範囲外。(南九州税理士会政治献金事件)

2018-04-21 09:28:55
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

≪事案≫司法書士会による被災地復興支援のための寄付は認められるか。≪結論≫認められる ≪理由≫司法書士会は強制加入団体。しかし、復興支援のための寄付は、会員の思想信条の自由を侵害するものではないため。(群馬司法書士会事件)

2018-04-21 09:33:16
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

【人権享有主体性】①外国人 選挙権は憲法上NG、ただし地方選挙については法律で認めることはOK。公権力を行使しうる公務への就任はNG/障害年金の受給(社会権)や入国・在留の自由に関する判断は国に広い裁量あり(入国・在留の自由なし)自国民を優先したり、外国人の権利を一定制限することも許容

2018-04-21 09:53:51
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

②法人 活動(設立)目的の範囲に限定/寄付の有効性:団体への加入が強制か任意か、寄付の目的が個人の思想信条を害するといえるか否か(目的:政治献金/復興支援)

2018-04-21 10:03:39
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

③特別権力関係(公務員・在監者)≪事案≫新聞閲読の自由の制限は合憲 ≪理由≫監獄内の秩序を乱す相当の蓋然性が認められる/≪事案≫喫煙禁止は合憲≪理由≫生存に不可欠とは言えないため/≪事案≫投書の発送の制限は合憲 ≪理由≫死刑確定者は社会からの厳重な隔離と心情を安定させる必要あり

2018-04-21 18:50:39
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

【私人間効力】私人間のため私法(民法)を通し憲法を類推適用<例外>投票の秘密・労働基本権など:私人間にも直接適用/差別に合理性ない場合、公序良俗違反であり違法無効/性別を直接の理由とする解雇はNG/学生運動歴を理由とする本採用拒否はOK/自衛隊の基地用地としての土地売買契約締結はOK

2018-04-21 18:52:33
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

【幸福追求権(13)】憲法に個別明文なし/≪結論≫新しい人権:人格的生存に不可欠な利益に限り保障 ≪理由≫安易に認めると人権の相対的価値が低下しかねないため/①プライバシー権 ≪事案≫役所が住民の前科を漫然と回答したことはNG≪理由≫前科をみだりに公開されない権利は人格的生存に不可欠

2018-04-21 19:02:53
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

(続き)≪事案≫著作において服役歴のある人物の実名使用はNG ≪理由≫実名報道の必要性なし、他方で前科を公表されない利益は重大(必要性と法的利益を比較考量)≪事案≫参加者名簿の無断提出はNG≪理由≫1、個人情報をみだりに開示されない権利は保護すべき 2、名簿開示、事前に了承を得るのは容易

2018-04-21 19:14:11
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

(続き)3、既に名簿が警察に渡っており現に個人情報漏洩が発生している ≪事案≫住基ネットの合憲性 ≪結論≫合憲 ≪理由≫1、秘匿性の高い本人情報を含まない 2、現に個人情報は漏洩されておらず管理されているに過ぎない ★現に個人情報漏洩が発生しているか否かで結論分かれる

2018-04-21 19:55:47
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

②肖像権 無断の写真撮影が許容されるかどうかは、撮影の必要性・緊急性、撮影方法の相当性に照らして総合的に判断 ≪事案≫警察による写真撮影の合憲性 ≪結論≫合憲 ≪理由≫写真撮影はデモの許可条件違反を裏付ける証拠を保全するためであり、撮影の必要性・緊急性が認められる。

2018-04-21 20:07:24
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

③名誉権:○人権保障 ④環境権:×人権保障 ⑤人格権 ≪事案≫宗教的信条に反する輸血を医師が無断で実施したことの合法性 ≪結論≫違法 ≪理由≫輸血するか否か患者の意思決定を尊重すべき/≪事案≫酒税法の合憲性 ≪結論≫合憲 ≪理由≫隠れて酒類販売する危険性→一律免許制には正当性あり

2018-04-21 20:32:50
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

【法の下の平等】平等=相対的平等(性別・年齢等に応じた合理的な差別を許容)/差別が許容されるかどうか:目的と達成のための手段に合理性があるか ≪事案≫尊属殺重罰規定の合憲性 ≪結論≫違憲 ≪理由≫刑の加重の程度が極端(尊属殺は死刑か無期懲役のみ)→目的達成のための手段に合理性なし

2018-04-21 20:50:19
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

≪事案≫女性の再婚禁止期間の合憲性 ≪結論≫合憲 ≪理由≫子の身元確定→差別の目的に合理性あり /≪事案≫投票価値の差が農村部:都市部=2,3:1の合憲≪結論≫違憲状態(是正に必要なだけの期間が経過していないため違憲とまでは言えない)≪理由≫格差が2:1超→投票価値の不平等に合理性なし

2018-04-21 21:18:42
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

投票格差が2:1超+是正に必要な合理的期間の経過→違憲/違憲の範囲:全ての選挙区 ≪理由≫議員定数の配分は全ての選挙区で有機的に関連しているため/ただし、違憲でも選挙自体は有効(事情判決の法理)≪理由≫選挙の無効は政治的混乱を招くため(法的安定性の確保)

2018-04-21 21:27:05
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

≪事案≫給与所得者にだけ必要経費の実額控除を認めない所得税法の合憲性 ≪結論≫合憲 ≪理由≫給与所得者と事業所得者とを区別する目的:税務処理の効率化→目的達成のため給与所得者には原則源泉徴収制度(概算控除)を、事業所得者には確定申告方式(実額控除)を採用することは手段として合理的

2018-04-21 21:38:51
吉田 杏弥(Aya Yoshida) @A_Yoshida91

≪事案≫東京都にのみ売春防止条例があることの合憲性 ≪結論≫合憲 ≪理由≫憲法自身が自治体に条例制定権を付与しており地域ごとに差が生ずることを許容しているため ≪事案≫国籍法の合憲性≪結論≫違憲≪理由≫両親が婚姻関係にないと日本国籍の取得不可→目的達成のための手段の合理性を既に喪失

2018-04-21 21:49:57