「「いわれある差別」は許すのか」(毎日新聞、粥川準二さん)

4
粥川準二 @kayukawajunji

【お知らせ】遅くなってしまいましたが、『毎日新聞』18日(火)付夕刊のリレー連載「ナビゲート2018」にて、「福島差別論」についての私見をまとめました。いうまでもなく、最近の「Fact Check福島」をめぐる論争などを受けてのものです。ご一読いただければ幸いです。mainichi.jp/articles/20180…

2018-04-19 21:19:00
リンク 毎日新聞 ナビゲート2018:「いわれある差別」は許すのか=粥川準二(科学ライター) - 毎日新聞 ネット上では「福島差別論」がずっと議論されている。たとえば「福島の人が他県の相手と結婚しようとしたら、相手側の家族が反対して破談になった」というような話を耳にする。事実だとしたら間違いなく悲しいことだ。これに対して「広島や長崎では遺伝的な影響は確認されていない」という科学的事実を持ち出し、「こうい 46 users 141


粥川準二 @kayukawajunji

気が重いが、忘れないうちに書いておこう。福島から首都圏などに避難してきた子どもがいじめられるなどの事例が報告されているhttp://bit.ly/ftOkS6。twitterでは福島の「同人女」も話題になったhttp://bit.ly/gb1VWp。たいへん悲しいニュースだ。

2011-04-14 23:11:34
粥川準二 @kayukawajunji

しかしこの問題は「被ばくはうつらない」http://bit.ly/f5hzshと啓蒙することで解決されるとみなしていいのだろうか。問題はもう少し複雑である。確かに「被ばくはうつらない」。たとえある人が不幸にも福島第一原発の近くである程度の放射線を浴びてしまったとしても、

2011-04-14 23:15:01
粥川準二 @kayukawajunji

それが他人にうつることはありえない。だから差別してはならない、と僕たちは理解しがちであるが、そこには陥穽がある。被ばくはうつらないから差別してはならない、という論理の背景には、うつりうる病気、すなわち感染症であれば差別してもよい、という前提がありうるからである。

2011-04-14 23:17:56
粥川準二 @kayukawajunji

いま「放射線差別」を嘆いたり、「被ばくはうつらない」と啓蒙している人たちにそのような自覚はあるのだろうか。かつてハンセン病患者に対してたいへんな差別があった。それに対して、ハンセン病は感染力が低いので差別してはならない、という論理があったのだが、

2011-04-14 23:21:18
粥川準二 @kayukawajunji

その背景には、感染力が高い感染症にかかった患者であれば、差別してもよい、という前提がなかったか。そうした問題に取り組んだのが、武田徹さんの『隔離という病』(中公文庫)であったように思う。そしていま不安が広がっているのは、胎児、あるいは遺伝子への、放射線の影響である。

2011-04-14 23:25:03
粥川準二 @kayukawajunji

専門家たちは口を揃えて、低いレベルの放射線であれば、浴びても胎児あるいは遺伝子への影響はないと説明するhttp://bit.ly/fhN9hk。広島・長崎の原爆投下やチェルノブイリ事故でも、遺伝的な影響はみられなかったという者もいるhttp://bit.ly/etGlNO

2011-04-14 23:29:08
粥川準二 @kayukawajunji

おそらく彼らの説明に科学的な間違いはないだろう。しかし、仮に高いレベルの放射線を浴び、遺伝的な影響が懸念される場合はどうなのか。生まれてくる子どもに先天障害や遺伝病が生じる可能性が否定できない場合には、差別は許されるのか。

2011-04-14 23:32:43
粥川準二 @kayukawajunji

たとえば結婚するさいに、相手に遺伝子検査を求めたり、子どもを生むときに、出生前診断を行うことは、正当化されうるのか。たいへん失礼ながら、いまこの危機にさいして、最も重要な提言を行っている専門家でさえも、そこまでの射程をもって発言してはおられないように見受けられる。

2011-04-14 23:34:52
粥川準二 @kayukawajunji

僕自身、答えを持っているわけではない。実は、この辺りのことは、いまから10数年前、いわゆる環境ホルモンについて取材・執筆をしていたころから、漠然と抱いてきた問題意識である。そのことにきちんと向き合わずに過ごしてきたツケが、3.11以来、僕に重くのしかかっているのだ。この件、また。

2011-04-14 23:37:29
粥川準二 @kayukawajunji

「放射能差別を許してはならないのだから」 http://bit.ly/h2vzC6 「放射能差別が許されないのは「放射能は感染しない」からではなく、「差別は許されないから」です」

2011-04-19 23:16:41

●2011/04/19 放射能差別を許してはならないのだから(4/21 わりと重要な追記あり)

リンク www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp 201104
粥川準二 @kayukawajunji

ところでみなさん、耳なしウサギには興味なし? それは健全ですね。僕のTLのみなさんは総じて、科学リテラシーが高く(「原発の影響のわけねーだろ」)、政治的に正しい(「障害者差別はいかんよ」)ということです。安心しました。しかし試しに、「原発」「耳」「うさぎ」で検索したら……うぅ。

2011-06-04 00:10:24
粥川準二 @kayukawajunji

@i_chishu @nigellanoire よけいなことかもしれませんが、その怖さを内実を考えてください。ウサギは哺乳類です。数カ月後福島で障害児が生まれても、もふもふしなくてもいいので、暖かい眼差しを。いやふつうの眼差しを。

2011-06-04 00:27:57
粥川準二 @kayukawajunji

@i_chishu @nigellanoire 百歩譲って、放射線の影響と思われる先天障害児が生まれても、社会はそのことを受け止める義務があるがあるし、それぐらいの優しさは持ってほしいですね。それを反原発運動に利用する人がいたら僕は軽蔑します。

2011-06-04 00:42:10
粥川準二 @kayukawajunji

現実逃避へのスケープゴート 得体のしれない原発風評差別 - MSN産経ニュース sankei.jp.msn.com/affairs/news/1… 原発の所有者は東京電力であり、その恩恵を享受してきたのは首都圏の経済であり、現在の危機を作り出したのは、東北の土地を使ってまで膨張してきた首都圏

2011-06-04 08:00:45
粥川準二 @kayukawajunji

原発事故と優生思想、あるいは障害者差別との関係について、どうやらtwitterでは、それなりに議論になっているらしい。古くて新しい問題。少なくとも、見えにくかったものが見えやすくなり始めている。ある意味で感慨深い。

2011-06-10 13:59:08
粥川準二 @kayukawajunji

どうやら、原発事故や放射能汚染の問題を訴えるために「奇形」などを強調する、という方法論には、否定的な人が多いようだ。僕がさらったと見たところでは。少しほっとした。

2011-06-10 14:39:01
KDN @KDNuc

●被ばくしたら奇形の子どもが生まれると言ってはいけない「差別」  togetter.com/li/196414

2018-04-22 20:18:48
まとめ 被ばくしたら奇形の子どもが生まれると言ってはいけない「差別」 ・放射線を浴びると奇形が発生するのかしないのか。 ・発生するなら、それはどれくらいの割合か。 ・それを口に出して心配することは差別か。 【私の意見】奇形の子どもが生まれるかもしれないから放射線を避けるのは正当なリスク回避行動である。差別でなんか、まったくない。いっぽうその発言は、障害者をさげすむものだ。唾棄すべき発言である。 56345 pv 905 33 users 13
粥川準二 @kayukawajunji

優生学/優生思想に関心のある人は http://bit.ly/lQn51U という人のツイート(およびRT)をのぞいて見ることをオススメします。僕は一時的にフォローしてみているのですが、早くも気分が悪くなってきました(苦笑)。

2011-06-10 15:14:17
粥川準二 @kayukawajunji

放射線があろうがなかろうが、僕らの中には子孫に伝わる遺伝子が存在し、それは気紛れに変異します。そして僕らの世界ではいつだって先天障害児が生まれます。福島県民であろうがなかろが、原発労働者であろうがなかろうが。彼らを結婚や就職、日常的な生活において差別してはいけない、

2011-07-01 00:00:16
1 ・・ 16 次へ