えびの高原のこれから(2018.04.23)

えびの高原の今後について私なりに考えました.
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Ryusuke IMURA @tigers_1964

1)えびの高原では,2014年ころから,たびたび地震や微動が発生し,新たな噴気や熱異常域も広がってきていた.ある意味,今回の噴火は起こるべくして起こったと考えてる.えびの高原の今後について少し考えてみる.

2018-04-23 23:24:58
Ryusuke IMURA @tigers_1964

2)現在の状況は,地下からマグマが上がってきて直接噴き出しているのではなく,マグマから分離した熱水や火山ガスがえびの高原の地下まで上昇してきて,えびの高原の下にある地下水を沸騰させ,それが噴出していると解釈している.東大の中田さんもそう言っていたと思う.

2018-04-23 23:25:40
Ryusuke IMURA @tigers_1964

3)えびの高原で噴気地帯がどんどん広がっているという現状は,今の噴気孔の数や噴気量ではその熱が解消されていないことを意味してる.硫黄山周辺の隆起や地震の回数が減っていないことなどから判断すると,噴気地帯はさらに広がる可能性がある.

2018-04-23 23:26:18
Ryusuke IMURA @tigers_1964

4)気象庁が想定火口範囲としていたエリアの外で新しい噴気が確認されたように,その現象はえびの高原のどこで起こってもおかしくない.

2018-04-23 23:26:51
Ryusuke IMURA @tigers_1964

5)4/19の噴火がそうであったように,新たな噴気孔の出現は「気象庁が噴火と定義する現象」を伴うことがある.そして,それは予測不可能である.とはいえ,火山現象としては,小規模なものであり,現在の警戒範囲を維持すれば,人的被害が生じることはまずない.

2018-04-23 23:27:41
Ryusuke IMURA @tigers_1964

6)今のところマグマが上昇してきているという直接的な観測データはないので,こうなる可能性が70%くらいと考えている.これは私の最も楽観的なシナリオ.この場合でも,この先3か月くらいはレベルが下がって「お客さんに来てください」という状況にはならないと思う.

2018-04-23 23:29:16
Ryusuke IMURA @tigers_1964

7)噴火翌日には噴気がすっかり見られなくなっていた本白根山でさえ,噴火警戒範囲が2kmから1kmになるのに2か月かかったから,えびの高原も最低半年くらいはダメだと思った方がよいだろう.

2018-04-23 23:30:12
Ryusuke IMURA @tigers_1964

8)火山と心中するつもりなら,レベルが下がるのを待てばいいと思う.でもレベルが下がってもすぐには客足は戻らないだろう.根性を決めて,麓でできることを考えた方がいいんじゃないでしょうか?というのが,私の余計なおせっかい.

2018-04-23 23:30:41
Ryusuke IMURA @tigers_1964

9)今,えびの高原の直下で地下水を沸騰させているのは,熱水や火山ガスだろうが,マグマが上がってくる可能性も否定はできない.GNSSの観測データから霧島山の深部にマグマが供給されていることは間違いないのでね.

2018-04-23 23:31:35
Ryusuke IMURA @tigers_1964

10)えびの高原周辺には硫黄山,不動池,六観音御池,白紫池などマグマ噴火を起こした火山も多くみられる.今後マグマが直接噴出するような噴火に至る可能性も考えないといけない.それが残りの30%くらい.

2018-04-23 23:32:06
Ryusuke IMURA @tigers_1964

11)えびの高原で溶岩やベースサージを出した新たな火山(火口)ができれば,新たな観光資源にもなるだろうが,噴火後は数年にわたって立ち入りすらできなくなる可能性が高い.

2018-04-23 23:33:12
Ryusuke IMURA @tigers_1964

12)4/21の上空からの観察では,県道1号のほぼ真ん中で噴気が出ていたから,県道1号でえびの高原と小林市が行き来できるようになるのはずいぶん先になるだろう. pic.twitter.com/gtqBKTA8Ef

2018-04-23 23:35:09
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